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186 良い人材が揃いました。祈りの場には司祭様まで来てくださいましたよ。

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


 もっと凄いことがあったんだ。

 隣の『祈りの場』に司祭様が来ました。

 というのも、アルムおじいちゃんが手配してくれたみたいだね。教会本部から来たみたいだよ。ご信託で本部全体が揺れたって。

 数人お世話する人も一緒だったけど、ここには宿泊のための部屋はないんだと言えば、カーム・アパートに入れて欲しいと言ってくれた。普通に賃借人としてお願いしたいと言ってくれたんだよ。二人部屋を一人で使うのは司祭様。あとは個室が四つらしい。それなら、新しく建てたアパートの三階には部屋はありますと言えば、ありがたいと言ってくれました。あと、食事をする場所はどこかにあるかと問われたので、予算を聞けば、孤児院で請け負ってもいいと伝えておきます。まあ、相談になりますが、と言っておきましょう。食堂でもあればいいんだけどね。



 所長の部屋で話をしてたんだけど、コンコンとドアがなる。

 はい、と返事をすればアニでした。

「ナギ様。今、面接は終わったのですが。遅くなったが、ぜひ面接をお願いしたいと言われていますが、いかがですか?」

「そう。何の仕事をする人なの?」

「料理人と見習い二人です」

 え? と少し戸惑ったんだけど……


「他の人達は戻ったの?」

「はい。契約は六日後になりました。書類の準備がありますので」

「ふうん。わかった、じゃあ、ノルに連絡してくれる? 領主の土地、結局聞いてなかったんだけどさ。馬場にできる以上の土地が近くにあるかどうか、聞いてほしい」

 承知しました、とドアを閉めた。


「ナギ様はお忙しいですね。それで、お聞きしたのですが、アパートまでは遠いのでしょうか」

「そうだね、早足であるいて十五分くらいかな。だから少し考えようと思ってる。少し待っててもらえるかな。数日は宿に泊まれる?」

「はい。それはもちろんです。ですが、良い宿はありますでしょうか」

 うーん、わからないね。じゃあ、屋敷に泊まってもらおうかな。

「それならね、俺の屋敷に泊まってもらおうかな。普通には出入りできないんだけど。それでいいなら、ひと晩かふた晩だけだけど、極上の食事を用意できるよ」

 それはありがたいです! あはは、嬉しそうだね。

 全員を鑑定したけど、全く問題なく、きれいなものでした。それにおじいちゃんの手配だしね。

 一応、屋敷に連絡しておこうかな。まあ、後でいいか。


『ナギ、俺だ。今、行商人や商人たちが区画を見に来てるんだが、お前、地図コピーしてたぞ。確認してくれ』

「そうなの? わかった、確認するよ。それで、商人たちの反応はどうかな」

『おおよそ問題ない。ただ、いつ抽選になるのかと聞いてたが、いつにするんだ?』

「そうだね、管理事務所の職員の契約が六日後らしいから、その後かな。そのあたりはアニと相談しておくよ」

 頼んだ、と念話が切れた。


 キョトンとしてる司祭様ですね。

「すみません、眷属と念話で話していました。ごめんなさい」

 いえ、眷属ですか、と頷いてるね。


 アイテムボックスを確認すればありましたよ、地図。

 あはは、それすら忘れてるよね、俺。

 ここが事務局で、この周りは道だね。で、ここが領主の持つ土地か。あと、道沿いにはないけど少し離れた所なの? 変だよね、この空白。

 ええと、ちょっと鑑定してみようかな。


 うん?

 これ、間違えてるよ。空白があるわけ無いじゃん。ここは領主の土地だね。ちょうど入口のように道と空白が繋がってるよ。ここならデカいよ、かなり。

 少し待ってもらおうかな。

 これ、映像で見えるかな。


(録画)


 おっと、これは事務局だね。で、祈りの場のあたりを確認すれば、道の側に入口があるよね。

 ここの中か。

 おお~、広いね。土地の境界線が知りたいなぁ。


(シュミレーション)


 赤い線ができたよ。これが土地の境界線か。うん、じゃあ、ここに結界を張っておこうかな。

 

(遠隔結界)

 

 ぶぅん。結界が貼られたね。

 ここなら、馬場と司祭様の居住エリアを作れるかな? それとも、アパートを作って一階を食堂にでもすればやってくれるかなぁ。


 アニに言って、料理人を呼んでもらうことにした。

 

「フルレット、ナギだよ」

『ナギ様。お疲れ様でございます。面接は終わりましたか?』

「うん、もう少しで終わるよ。それでね、今、どこにいるの?」

『今ですか? ノル殿たちと区画を見ておりますが』

「そう? それなら頼みがあるんだけど。すぐにこっちに来てくれない? 坂の下でいいから。どうかな」

『それは構いませんが。ええと、ノル殿が代われと』

 じゃあ、代わって。

『何だ、どうした?』

「うん、ちょっと色々あってね。もう一つ領主の持つ土地を使えないかと思ってさ」

『馬場か?』

「それもあるけど、別にもあるんだ。フルレットは忙しいの?」

『いや、全く忙しくない。場所は?』

「ええとね、事務局にあがる坂の下で待っててほしいんだけど」

『時間は? 多少かかるぞ、端っこの方だし』

「その方がいい。もう一組、話を聞いてから降りるから。頼める?」

 了解した、と聞こえて水晶通信を終えた。


 アニ、入ってもらって~

 そう言えば、そっとドアが開きます。

 

「どうぞ、こちらへかけてください」

 そう言い、デスクの前に用意された椅子に座ってもらった。若い二人は立ってるね。俺は、軽く浮かんでオニキスの椅子に座ります。


「はじめまして。ナギです。少し鑑定させてくださいね」

 はい、と緊張してるね。

 ええと。料理人は全く問題ない人だね。どうして仕事を失ったの? 他の街? というか隣国から逃げて来たのか。後ろの二人は息子さんだね。

 奥さんは、早くに亡くなってたんだ。さみしいね。

 でも、国に愛想がつきたのか。

 息子さんは? なるほど、お父さんと一緒にお食事処みたいなのをやってたのか。まだ若いね。十六歳と十五歳か。

 お母さんがいなくてもいい子たちだね。

 料理の腕はお父さんは最高ランク。長男もかなりの腕になりそうだよ。スキル持ってるから。弟君は接客の方が得意なんだね。

 これはいいよ。

 

「失礼しました。鑑定させて頂きましたが、隣国からいらしたのですね。何かありましたか? まあ、国にはあまり期待しないほうがいいでしょう。俺もそう思ってます」

「……はい。私も何とか頑張って来ましたが、仕入れも高くなり、不景気で民が苦しんでいます。でも、国は知らぬ顔です。なので皆出て行きます。渡したちも、あまりギリギリになると目立つからと早々に店を閉めてこちらに。冒険者の方々に護衛をお願いしたら、ちょうど、自分たちも辺境を目指してると聞き、ともに参りました」

 そんなに酷いの?

 まあ、いずれは隣国もことを起こすかもしれないね。

 

「わかりました。よく来てくれましたね。歓迎しますよ。領主はそろそろ来ますが、迷宮の街のことは俺が仕切ってます。こんな子供がと思われるかも知れませんが、貴方方のことは頼りにしてます。この近くで食堂をしていただけませんか? 建物は俺が作ります。経営は俺がやってもいいです。住居も同じ建物に確保しましょう。その上は、アパートといって、部屋割りをして個々に貸す部屋になります。店のことは相談しましょう。利益率などはお任せしたいので。今から土地を見に行きたいのですが、同行してもらえますか?」

 はい、ぜひ!

 あはは、嬉しそうだね。


「司祭様。すぐ近くですが、そこにアパートを造ろうと思っています。一階は食堂になりますが、どうですか?」

「そ、そこを借りられるのでしょうか?」

 もちろんです、と笑顔を向ければ、ありがたいと嬉しそうだ。

 

 じゃあ、いきましょう。

「アニ、ここはもう出られるの?」

「はい、問題ありませんが、すぐに出られますか?」

「あ、そうか。屋敷とのことがあるよね。じゃあ、ライトは付けたままで、鍵を閉めてくれるかな?」 

 了解です、と部屋を出たアニです。


 じゃあ、と皆と一緒に立ち上がります。

 お茶のカップや皿なども一気に浄化して、デスクに置きました。


 ゆっくりと階段を降ります。

 サンとソラは忙しいとわかってるんでしょう、屋敷でお利口さんしてくれてますよ。だから早く戻りたいんだよね。


 玄関の鍵を締めたアニは、先にゆっくりと坂を降りていきます。

 その後に司祭様たちや料理人たちもぞろぞろついて降りてますよ。俺は最後から降りてゆきます。

 うん、とっても緩やかだね。

 フラットは、人型で駆け下りちゃいそうだね。さすがに俺はやらないけど。転んだら大怪我だから。

 

 やっと下まで降りて、そのまま右に曲がります。

「ナギ!」

 あ、フラットだね。

「お疲れ様、フラット。忙しかったんでしょ?」

「大丈夫だよ。ノルが先にいけって。それでどこに行くの?」

「あそこの結界を張った所だよ。中、かなり広いでしょ。あれ、フルレットは?」

「もうすぐ到着するよ。馬車は遅いから」

 あはは、そうだね。


 ナギ様! と聞こえて振り返れば、馬車で入ってきてるよ、バカだね。

 手を振って手招きするよ。本当に間に合わないよね。

 騎士団長が促せば、とことこ駆けてくるんだけど。おそ~い!


「はぁはぁ、遅くなりました」

「ほんとにもう。フルレット、あれくらいで息切れなの? 信じられないよ。屋敷の周りを走れば? 騎士団長と鍛錬してもいいし。周りは必死に頑張ってくれてるのに領主が一番ゆるいって、信じられないよ。早く来て、こっちだよ」

 すみません、とついてくるんだけどね。


「ここだけどさ。ここも領主の持ち物でしょ?」

 少しお待ち下さい、と地図を取り出した文官は。大きく頷いてるよ。

「それでね、ここは自由に使ってもいいかな。奥には厩舎と馬場を造りたいんだよね。前の方には、建物を建てたい。俺が孤児院に作ってるアパートあるでしょ。ああいうのを造りたいんだよね。いいかな?」

「もちろんでございます。事務局の土地もナギ様のものになるように手配いたしましたので、こちらもどうぞお使いください」

 何いってんの? なんで俺の土地になるんだよ。

「陛下の代行をされるナギ様でございます。その上、迷宮管理事務局のトップとして局長というお仕事もございますので、陛下からの勅命を賜りました」

 

 勅命? 局長? なにそれ。

 はぁ~~~~~~~

 ダメだね、これは。

 司祭様を見れば、苦笑してるよ。そうですよね、俺も呆れてますけど。


「そのあたりは勝手にどうぞ。ただし、俺はこの国の民じゃないからね。ただ、森だけど領地ももらってるし、迷宮のことは依頼だからやるけどさ。まあ、国王と話してみるよ。じゃあ、使っていいんだね?」

 どうぞどうぞ、と嬉しそうだね。


「じゃあ、アパートを建てます。そして一階は食堂にしますよ。これは俺が勝手にすることだから、国は関係ない。この国と縁を切るときには、ちゃんと話をしてから出ることにするね。じゃあ、明日、造りますからね~」

 かなり嬉しそうなフルレットだけど。


「何だかよくわからんが、それでいいなら別にいいだろう。それと、領主殿。ここに馬車で入って来ても停められない。次回からは徒歩で来るようにしてくれ。荷馬車か荷車しか通さないからな。ただし、食材などの納入業者は別だ。ナギが経営するなら、アダムス商会になるだろうが、事務局へは徒歩だからな」

 承知しました、とノルに頭を下げてますよ。


 じゃあ、アニに司祭様とあと四人を屋敷にお連れするからと連絡してもらいましょう。

 料理人たちはどうする?

「宿がありますか?」

「うーん、俺は宿を知らないんだ。それならうちのアパートに一晩だけ入るかな。それでいいよ。食事を作れるほどのキッチンはないから、屋敷に招待するよ」

 ありがたい、と嬉しそうだね。

 すぐにブートがアニに耳打ちしてるよ。おそらく食事が三人増えると追加してるんだろうね。


「それで、商人たちはどうだったの?」

「うむ。概ね満足しておったな。ただし、工事が混み合いそうだと不安そうにしておったな」

 まあ、それはあるだろうね。

 

 それぞれの考え方次第だからね。

 国が店を建てて貸すならまだしも。石の建物はかなり時間がかかるから。

 木造ならそこまでかからないんだろうけどね。

 でも、木材がかなり必要だし、職人もたくさん必要になる。まあ、うちの棟梁に頼んでもいいけど、職人を雇わないとね。いろいろ面倒なんだよね。


「それはそうと、ここに馬場と厩舎を造るかな? 馬番は仕事に来てくれるかなぁ」

「それは大丈夫だろう。屋敷にいても馬はいないからな」

 俺が聞いてみる、と言ってくれたので任せることにした。

 

読んでいただきありがとうございます。


何だか辺境で一番の街、設備も最高の街で有名になりそうですね。とてもいいことですね、ちょっと嬉しいかも。


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] こんにちわ~ 今回の気になった点は『私』が、何故か『渡し』になっていた所です。 んと、料理人が隣国から脱出した経緯の話してた辺りです〜。
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