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184 憲兵のためにロードバイクを作ってみたよ。

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


 ノルがAチームリーダーといっしょに空間から戻ってきた。

 フラットはしっかり入口を閉めたね。

 

 オニキスはどうやら特定したらしい。

 どこにいるのかと問えば、娼館にいるんだって。どうするの、それ。

 じゃあ、行ってくるって。ノルとオニキスに任せることにしたよ。じゃあ、俺は屋敷に戻るからね、と伝えておきました。


 じゃあ、ブートたちはどうする?

「ナギ様。迷宮管理事務局には、馬や馬車はあるのでしょうか」

 うん? そうだね、馬は必要かもしれない。

「坂があるから荷馬車以外は上がらせない。馬はあったほうがいいよね。緊急の移動や街の中を警備するのにもあったほうがいいかも。皆馬は乗れるの?」

 どうやらBチームは全員乗れるらしい。

 Aチームは何とか乗れるって。どういうこと?

 訓練は受けたけど、あまり乗る機会はなかったんだって。それはどうなのよ。

 まあ、たくさんはいらないよね。馬番が必要になるけど、どうするかな。厩舎はここに作れるけど、放っておけないよね、馬も。じゃあ、屋敷から出入りするかな。それなら、Bチームは馬で通うかな。あと、夜には馬をどうしようか。どこかに馬を入れる場所が必要だね。それなら、馬のための家を造るかな。そこから屋敷へ戻ればいいよね。緊急のときには馬を引き出さないとだけど。それとも、屋敷の馬番だけ移動する? 厩舎と言うより、馬小屋を作って、その一部を屋敷と繋ぐかな。いや、違うね。迷宮事務局と繋げばいい。当然、屋根ありの厩舎は事務局に造るけど。それなら、馬小屋を迷宮事務局に造るほうがいいかな。うん、それがいいかも。温度調整の魔道具はつけるけど、それで大丈夫かな。あとは、水は引くし、ライトも付ける。建物の天井をクリアにすれば、星の光も入るけど。飼い葉や藁を入れる倉庫も作ればいいよね。昼間は大扉を開いておけばいい。


 一瞬でそんな考えを巡らせて、心の中で決めたよ。

 王宮で馬を用意してもらおうかな。普通の馬でいい。オニキスはいざと言う時、飛べるからね。

 馬番は毎日忙しくなるだろうけど、必要のない時間は屋敷に戻ればいいから。


「じゃあ、ブートとアニ、Bチームの人数分の馬を用意するよ。馬小屋は管理事務所に石で造る。馬番は、うちの屋敷の馬番に毎日一緒に行ってもらうから。それでいい?」

「そうですね。アニが出ないときには一頭予備があるので、Aチームのリーダーが乗ればいいでしょう。使わない日もありますから」

 そうだね、と答えておきましょう。

 集金があるときにはアニが同行したほうがいい。鑑定できるからね。

 当然、Aチームは徒歩になるけど、迷宮の街の中だけだから、と伝えておきました。


 こういう時、自転車でもあればいいんだけどね。

 ん? 自転車だよね。作れないかな。スポーツタイプのロードバイクみたいなのがいいよね。金属だとミスリルになるのかな。それとも鉄にしようか。一台出来上がれば、親方が作ってくれそうな気がする。

 まあ、商売するわけじゃないけど。ただ、タイヤが問題だよ。造ることはできると思うけど、ゴミにならないように登録制にしないとね。あとは、鍵も造ろう。それとライト。

 うん、面白いかも。馬よりは乗りやすいでしょうよ。警備兵にしか乗せないよ。やっぱり一般販売はやめよう。大変なことになりそうだから。

 一台作ればコピーできるから、ミスリルにしようかな。


 今はフラットの背中に乗ってます。

 みんなは空間ですね。

 戻ったら、自転車作ってみようかな。


 フラットはゆっくりと孤児院の庭に降り立ちました。すぐに空間を開いてくれたので、皆、ワイワイと降りてきたよ。

 フラットに空間を開いてもらったけど、どうやらちびっ子たちがおきたらしい。おやつを食べてるんだけど、俺のところに行くんだって駄々こねてるらしいから、迎えに行ってくれたんだ。


 その間に、俺はイメージを固めます。

 前世にあったロードバイクのような自転車がほしい。タイヤはオフロードとオンロード共用がありがたいです。ノンパンクタイヤでお願いします。身長は一メートル八十センチ位の人が乗ります。ごっつい人たちです。できれば、後ろに小さなポケットがあるとありがたいです。

 フレームはミスリルでお願いします。別素材でいいものがあれば使ってもらいたいです。できるだけ軽くて、最悪はアイテムボックスに入れておける方がいい。チェーンもベルトがありがたいですが、切れないほうがいいです。カバーを付けてもらってもいいです。トラブルがあれば復元で直しますので。 ふわっとしたお願いですが、どうぞよろしく。


(クリエイト)


 ブワッと湧き上がった光は眩しいよ。

 何が始まるのかとみんなびっくりしてるよね。

 馬が入れない場所なら、自転車がいいかも。Bチームも使えるよね。アイテムボックスがあるから、迷宮に入るときでも問題ない。迷宮入口への階段くらいなら、ハンドル操作を教えれば乗ったままで上がれるよ。

 楽しみだね。


『あるじ~、おかえり~』

『あるじ~、いちょがちね~』

 あはは、サンとソラが来たね。

 ここは悪人は入れないように結界を張ってあるから大丈夫だよ。

 ソラの隣を駆けるのは人型のサンだね。本当にかわいいよ、ふたりとも。

 

 膝をついて迎えれば、二人で飛び込んできたよ。

 ケタケタ笑ってるのはフラットだね。

 

『いそがしかったの、あるじ。お手伝いできずに、ごめんなさい』

「大丈夫だよ、ありがとう。だって、サンはソラの相手してくれたもの。フラットもそうだけど、ソラはいいお兄ちゃんたちがいていいね」

『おにいちゃん? サンも?』

「そうだよ。サンの方がお兄ちゃんだよ、早く生まれたんだし」

『そう、サンはおにいちゃんなんだね~』

 嬉しいんだろうね、くるくる回ってるよ、サンは。

『さん、おにいちゃ、ふらっちょ、おにいちゃ、らいしゅち~』

 あはは、ソラはサンに抱きついたよ。

 照れてるね、サン。フラットも頭をかいてるよ。

 どうやらおやつの途中で来ちゃったらしく、侍従も一緒でした。それなら、とテーブルと椅子を出しましょう。子供用の椅子も出したよ。

 そこにケーキをおいてもらい、ミルクの小瓶をおいてもらって、満面の笑みだよ。

「フラット、一緒に食べる?」

 いいの? と聞くので俺のがあるから、と言えば嬉しいって。

 自分のもあるだろうけど、さすがに生クリームのケーキじゃないだろうからね。

 じゃあ、不可視の結界を後ろに張りました。そうでないと、孤児院の子供たちが見たらかわいそうだしね。

 

「ナギ様、光が収まりました!」

 はい、とフラットにミルクのボトルとマグカップを出して、フォークも渡しておきました。


 これはなんだと、ブートも興味津々だね。

 

 バイクのスタンドを外してハンドルを手に持つ。でも、俺にはかなりデカいよ、これ。

 でも、乗って見せないとね。じゃあ、コピーして縮小しよう。

 

 このロードバイクは一台だけ俺サイズに縮小してください。少しなら大きめでいいです。

 

(コピー・縮小)


 スルリとコピーされたロードバイクはかなり小さかった。まあ、俺ようだよね。


「これはロードバイク。バイクでもいいけどね。このペダルで漕ぐと前に進むんだよ。この中に、動く装置が入ってる。ここが椅子で、座ったままで漕ぐ。練習すれば誰でも乗れるからね。これは俺サイズにしたからね。ちょっと乗って見せるよ」

 

 そう言って、自分用のバイクに跨った。ちょっと助走をつけて飛び乗ったけど。

 ナギ様! とブートの声が聞こえたけど、俺はそのまま漕ぎます。なんとかペダルも届くね。踏み込む力だけで何とか進んでるよ。

「俺は小さいからこのサイズだけど、皆なら大丈夫だと思うよ。これの方が馬より危険じゃない。でもあまり速度を上げれば止まれなくなるから。こっちを握ればブレーキがかかるから、ゆっくりね。加減は自分で感じるしかないよ~」

 そう言って、ゆっくりと止まった。

「はぁ、ローブは危険だね。後ろのタイヤに巻き込みそうだ。気をつけないと」

 とりあえず、大型を一台コピーしてアイテムボックスに入れました。

 

 これ、Aチームに練習してほしいんだ。管理局の坂道は大変だろうけど、さっき俺が使ったように、立って漕げばかなり楽。もう少し慣れたらギアもつけれるからね。とりあえず、自由に操れるようになってほしい。

 そう伝えれば、嬉しそうだね。

 人数分コピーしようか。

 

(コピー)


 ででん、と並ぶロードバイクです。

 すごい、と呟いて、それぞれが近寄った。

 そうだ、番号でもつけようかな。

「あとで、管理局の名前と番号をつけるからね。とりあえず、皆で練習してみて。ハンドルっていうこの部分を左右にふればそっちを向く。ブレーキは左が後ろのタイヤ、じゃなくて車輪。右は前ね。前だけ締めるとこうやってひっくり返るから大怪我するよ。後ろを強めに、前はゆるくね。そのうち理解できるから。じゃあ、頑張ってね」

 人にぶつかれば大怪我させるし、酷いときには死ぬから。あと、馬車とか店に突っ込めば壊れるし自分も怪我するか死ぬ。それは忘れないように。


 最後に少し脅しておきました。

 当然、固まってたけどね。ふふふ、いたずらですけど、本音ですよ。


 練習を始めたので、俺たちは移動して練習場所の周りに結界を張った。そうでないと、大変なことになるからね。

 


「お帰りなさいませ、ナギ様」

 ただいま~

 はぁ、疲れたぁ。


「甘いものでも召し上がりますか?」

「うん! お願いします~」

 ついでにアニを呼んでもらうことにした。


「ナギ様。おかえりなさい。出来上がったのですか?」

「うん、できたよ。アニのデスクもあるからね。で、募集の広告できた?」

「はい、一応できました。これでどうでしょうか」

 

 募集要項をもらって確認する。

 募集する人は、文官のような仕事ができる人、憲兵、警備隊は腕に自身のある人に限る。ドロップ品などの鑑定ができるひと、会計処理ができる人。

 その他、何でもやりたいと思う人は歓迎する。

 ただし、全員鑑定する。

 勤務地は、新築の迷宮管理事務局。 

 他、条件があるので、面接当日に聞いてもらう。

 

 自分のやれること、やりたいことを主張してもらい、それで判断する。やる気のある人、求む!


 <決定事項>

 ・一日二交代制。

 ・七日から十日に一度の休みがある。

 ・


 ふむ、まあ、バラバラだけど、いい感じだね。

 給金の支払日を決めないとね。

 そう話してみれば、アニが言う。

「三十日ごとで良くないですか? そうでないと、会計の人が大変になりそうです。それと、二交替の時間を決めないと」

「そうだね。朝は七時くらいには仕事を初めてもらいたいかな。お昼ご飯は朝から出勤の人は十一刻から十二刻の間。これは昼食と休憩も入ってる。仕事終わりは十六刻で。とりあえず、朝からを第一勤務、その後からは第二勤務にしようか。第二勤務の人は十一刻からの勤務で、休憩は午後の十五刻から十六刻の間。仕事終わりは二十刻がいいよ。どちらも休憩の時間を外せば八刻の仕事時間だよね。第二勤務の人は仕事終わりに掃除をしてもらおうかな。掃除の人を雇う方がいいかな……」

 俺の話を無言で聞いていたアニだけど、首をかしげてるよ。

 どうしたんだろう、おかしいこと言ったのかな。


「ナギ様。そのような仕事の方法は知りませんん。それに朝の七刻だと来る人はいませんよ。だから八刻から事務所は動く。そして終わりは二十刻ですよね。それなら、交代で二十刻までの人と十八刻までの人でいいと思いますよ。以前、冒険者ギルドで魔法の講師をしてたので知っていますが、王都ギルドはそうでした」

 ふうん、そうなの?

 まあ、その方がいいかもね。じゃあ、朝は全員出勤ということか。それなら人数もたくさんはいらない。朝の一番忙しい時間帯には人がおおい。まあ、そういうことか。じゃあ、この国に習った方がいいかな。

 とりあえず、ブーゲリアに聞いてみようかな。


 いや、それでいいかもね。やってみれば、いろいろ改善点があるかもしれないし。休みは? と問えば、職員同士で相談して決めるらしい。なるほどね。

 皆そうですよ、とアニが言ってくれる。

 

 給金はひと月いくらなの? と問えば、人によるらしいね。

 受付の人たちは、暇な時には交代で買い物に行く人もいるらしい。だから、一日いくらだって。ギルマスや副ギルマス、解体場長、鑑定士などはひと月払いか半月払いだって。

 とりあえず、役職のある人はそうなんだって。ただ、当日出勤した人は、一日単位の報告書を出すから、わかるらしい。

 タイムカードだよね。

 でも、この世界じゃタイムカードはダメだろうね。だって、誰が押してもおんなじだもん。それなら、一階の職員は、アニに来たことを告げる。もしくは、各部署の責任者が報告する。それでいいかも。


 あと、馬のことを話したよ。

 屋敷の馬番に頼もうと思ってること。朝は早めに出かけるだろうし、馬小屋を造ろうかと思ってることを話した。

 すると、アニは首をかしげる。

「それでしたら、孤児院の敷地には馬場は取れませんか? 取れるならその方が良いと思いますよ。そうでないと、動かない日もあるでしょう?」

 まあ、そうだよね。

 ええと、領主の土地を見てみようかな。

 あ、ノルが持ってたっけ。


「ノル。どうしてるの? 領主の持ってる土地の地図が欲しいんだけど」

『おう、ハルトたちと話してた。今から一度戻るよ。森はオニキスに見回りしてもらう。憲兵たちはどうする? ブートたちは?』

 うーん、どうしようか。

「じゃあ、一度戻って来てくれるかな。オニキスには頼んでくれる? 他は皆来て。食堂にいるから」

 わかった、と聞いて念話を終えた。


読んでいただきありがとうございます。


自転車、いや、ロードバイクは大活躍しそうな予感がします。


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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