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183 祈りの場は厳かに出来上がりました。

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


 そして当然のように隣は祈りの場だと思うんだけど、佇んでるね。くっついてるのか。

 中は厳かな空気が満ちてる。両側に横長の机と椅子が奥に向かって並んでる。ひとつに五人くらい座れるのかな。それが奥に向かって余裕を持って並んでる。映画とかでみた感じだよ。

 そして、祭壇の中央にはアルム神様の像がある。

 そして周りには何かがいるよ?

 あ、これ。ノルとフラット、オニキス、サンとソラだね。すごいよ、これ。で、これは……?

 おじいちゃんの像が手を引いてるのは俺だよ。もっと小さい時の俺だね。五歳くらいかな。どうしてこうなるの? 俺の周りには眷属たちが座ってるんだ。これって、俺の家族だよ。家族を現してるんだろうか。うれしいな。かなりうれしい~

 アルムおじいちゃん、ありがとう。この祈りの場を教会がみたら、どういうだろうね。おそらく、ご信託をもらったら、何も言わないだろうけど。 みんなが見たら大喜びだと思うよ。 

 クリエイト先生、ありがとうございます~

 そして、おじいちゃん。ありがと、心から感謝するよ。


 祈りの場から出た俺を見て、何も言わないままついてくるノルだけど、どうしたのかな。

「ナギ、これはすごいな。計算し尽くされてるんだろうが、素晴らしいぞ。下の光も収まったみたいだ。広い庭からゆっくりと降りていける。これはいいかもな。馬車は通行禁止だけど、荷車はオッケイだな。そうでなと、ドロップ品が多ければ困る。ただ、貴族でも馬車は通れないということでいいだろうよ」

「あはは~、それはいいかもね。それならフルレットも歩いて来るでしょ。とりあえず、どちらからでも来られるからよかった。まわりをぐるりと移動できるから、上がって来るのは一か所だし。すごいよ、クリエイト先生の実力はスキルとしても最高グレードでしょう。ありがたいよね」

 そうだな、とノルも嬉しそうだ。


 進入路含めて全体に結界を残しておくことにした。

 安全のためです。


 これで一応、俺の仕事は終わりかな。建物は全部終わったかな。あ、違う。ゴミ処理場と公衆浴場がまだだね。

 まあ、それは少しあとになると思うよ。

 ゴミも回収ルートとか方法を決めないとだし。とりあえず、宰相と相談だね。

 そろそろ話をしようかな、映像もあることだし。

 うん、それがいいかもね。

「ノル。宰相に連絡して、時間があるなら話に行こうかな。映像もあるし見てもらいたいから。それと、残りのごみ焼却場と公衆浴場はゴミの収集日程が決まらないとダメだし」

 そうだ、ゴミ袋を買わない場合のゴミはどうするか、だよね。でも、生活ゴミまでは面倒見きれない。ゴミ袋を買ってくれるならいいけど。それは辺境の領分だから、話をしてもらおうかな。ハッキリ言っておかないと、面倒なことになりそうだし。


 それだけを水晶で連絡してアニと募集要項を確認しようか。

 それと、給金のことだよね。

 ブーゲリアに聞いてみよう。ユリアロウズ国の相場を聞いてみたい。あとは宰相にも確認だね。文官たちの給金を聞いて決めた方がいいかな。そうだ、屋敷の皆にも聞いてみようか。

 屋敷で働いてくれる時に、給金が安いと感じたので金額を上げたけど、普通はどうなのか。国の仕事をしている人たちはどれくらいなのかを知りたいよね。

 それがいいかもしれないね。

 そうだ、フルレットにも聞けるよ。だって、元は王都に屋敷があったんだもの。辺境の相場もわかるだろうしね。

 

 ノルに屋敷に戻ると伝えてれば、受け入れてくれた。

 フラットとオニキスとブート、冒険者たちを連れて王都ギルドに行ってくるらしい。迷宮管理事務局のことを知らせて、ギルドは買い取りをどうするのかと話してくるって。冒険者たちは依頼も見てみたいし、依頼料の支払いも受けてくるって。

 うん、じゃあ頼むよ。

 俺はアニと職員募集の書類を作って各掲示板に張り出すつもり。そして、世界ギルドが来るからと伝えてもらうことにした。


 じゃあ、とひと足先に飛翔であがるよ。フルレットには話してくれるって。

 それは任せると言っておいたよ。



 屋敷に戻れば、元冒険者たちが戻ってる?

 どういうことなんだろうね。


「お疲れ様です、ナギ様!」

「う、ん。お疲れ。どうして戻ってるの? ハルトは?」

 ……ええと、それが、と口ごもってる。

「何があったのか話してくれるかな。一緒に来てほしい」

 そう言い、歩き出す。

「ノル、もう出たの?」

『いや、そろそろ出ようかと思ってたけど』

「ごめん、少し待ってくれるかな。元冒険者たちを連れて行きたいんだけど、事務局で話したいんだ」

『わかった。じゃあ、俺だけでいいか?』

「うーん、とりあえず、フラットに急ぎ戻ってもらってよ。そっちに行って話すから」

 了解だ、と聞こえたので、皆に待ってもらうことにした。


「ナギだよ。お疲れ様。ちびっ子たちはどうしてる?」

『お疲れ様でございます、ナギ様。寝室でお休み中でございます。テラスで遊んでおられたので、寝室にお運びしましたがよろしかったでしょうか?』「ごめん、助かるよ。じゃあ、侍従は一緒にいてくれるの?」

『はい。お側におります』

「それじゃ仕事ができないでしょ。ベッド脇のテーブルにメモをおいておいて。サンが読めるから。起きたら俺に連絡するように書いてね。連絡がきたら、そっちに知らせるよ」

 よろしいのでしょうか、と聞くけど、大きめの紙に書いておけば気づくでしょと言っておきました。そうじゃないと邪魔しちゃダメだし。

 今度、インターフォンとかつけようかな。サンの声は届かないから、ボタンを押せば、起きた、飲み物、おやつなどの声が聞こえるのもいいかも。それか、専用のメモを残すかだね。うーん、ちょっと考えようか。

 前はフラットが一緒にいてくれたからドアも開けてくれたし、面倒なかったけど。普通の犬じゃ無理だろうしね。まあ、何か考えようかな。


 Aチームの面々はフラットの空間に入ってもらう。

 俺はフラットの背に乗ってるよ。

 すぐに到着するんだけど、最近フラットに乗ることがなかったからね。懐かしくて大好きな時間です。うふふ~椅子もつけてもらったんだよ。

 フラットもゆっくりと街を見ながら飛んでくれてるんだ。こういう時間はあったほうがいいよね。特に、今の俺にはさ。

 みんなが迷宮に入れば、フラットとサン、ソラと一緒に王宮まで飛ぼう。

 そして、ユリアロウズ国へ戻るのには時間がかかるから、フォランドール領まで空間で移動して、街に戻るのは飛んで行けばいいよね。楽しみができたよ。西の辺境に向かう前に行ってこよう。その方がいい、うん、決めた!


 おっと、到着しちゃったよ。

 あれ? ノルがいる。というか、皆いるよね。もしかして全員待っててくれた?

 そうみたいだね、手を振ってくれてるよ。

 ゆっくり降り立ったフラットの椅子から鐙を踏んで降りていきます。

「ごめん、待っててくれたの?」

「ああ。みんな気になってたからな。で?」

 ちょっと待って、と開かれた空間から出てくるAチームのメンバーたち。

 

 管理事務局へ入ろうか。 

 そう言えば、ノルが玄関の鍵を開けてくれました。

 皆で中に入れば、驚いてるよね。

 メンバーも見てなかったから、キョロキョロしてる。


 所長室へ行こうかと階段をあがる。

 部屋に入れば、また驚いてたね。

 オニキスにはデスクに座れと言い渡す。そして応接室よりも小さめのソファセットがあるので、俺は真ん中に座って隣にはノルです。反対側にはフラットが座ったので、対面にはブートが座り、他の面々が其々腰をおろします。座れない人は、三階の大広間にある背もたれのない椅子を持ってきてもらい、一応、全員が腰をおろした。

 そこに果実水を山盛り取り出して蒸しパンを保存容器ごとおいたよ。

 こぼすなよ、とノルが皆に勧めた。

 俺はひとりだけ別のおやつですよ。おはぎを取り出して、保存容器を膝に置き、ミルクの小瓶を出しました。


 ひとしきり食べたあと、何があったと問うノルに、俺の視線はAチームのメンバーに向けられる。

「あの……この前、飲みに行った日がありましたよね。あの日ですが、ええと……みんなで娼館に行きました。それで、一番人気の子がたまたま空いてたので、ハルトさんは手をあげたんです。別に自由なのでいいのですが、あまり良い噂がない子で」

 ふうん、そういうことなのね。

 

 その噂とは? とノルが聞いてますよ。

 どうやら、金持ちを狙っっているようで、チームの子なんか鼻にも掛けていないらしい。でも、ハルトは俺の仲間で屋敷にも住んでるんだと言ってたらしい。当然、小銭も持ってるから金払いもいいので、すぐに話しが纏まったって。

 おおきなため息が聞こえて、ノルとオニキスは呆れてたよ。フラットは首をかしげてたけど。まあ、フラットは狼だから、いい子がいればと思ってるのは俺だよ。同じくらいの大きさならいいだろうけど、普通のシルバーウルフじゃ難しいよね。まあ、そのうち、アルムおじいちゃんに聞いてみようかな。


 あ、みんな無言になっちゃったね。

 ノルは俺を見てるけど。仕方がない、本音を話そうかな。

「そんなことじゃないかと思ってた。別にいいんだよ、娼館に行くのは。だって、男だもん、それは問題ない。問題なのは、俺のことを話したこと。屋敷に住んでるとか言っちゃったら、もうあとはすぐにバレるよね。守秘義務があるって知ってるでしょうに。ちゃんと話したけど、理解してなかったってことでしょ。Aチームの皆も同じだよ。俺はアルム神様の使徒。他にもいろいろあるよね、魔法のこととか、王宮との話とかね。それを守れないなら屋敷には住めないよね」

 そうだな、とノルがフラットに空間を開いてくれと言ってるよ。

 ハルトの部屋から荷物を持ってくるという。手伝います、とリーダーがいうので、一人だけは中に入れました。

「ナギ、それならアイテムボックスとか水晶を回収しないとね」

 そうだね、それは絶対だよ。

「主、我が探してみよう。今、どこにいるのかを明らかにして取りに行けば良い」

 頼むよ、と伝える。


「それで。君たちはどうするの? もともと、ハルトは別の存在だけど。これからはどうする? 俺のところを辞めるならアパートもお金をもらうし食事もない。すぐに出ていけとは言わないけど、普通の賃借人になる。依頼は受けるのが嫌なら辞めてもいいよ」

 これからは、ブートが率いる警備隊に所属することになるから、もっと厳しくなる。迷宮の街内の保安要員として、街を回ってトラブルを見つけ、報告する。疑問が出れば答える。そしてブートの命令でBチームと一緒に対応する。基本的にBチームは迷宮管理事務局の仕事をするんだ。集金の護衛とか迷宮の出入に関してのトラブルとかだね。もちろん、魔物対策もどちらも引き受けてもらう。居住エリアの人もいる、商売をする商人、行商人なども増えると思う。人は雇おうと思ってるけど、人数に入れてもいいのかどうか。それをはっきりしてほしい。

 そう伝えた。


 帰ってきた答えは、当然、仕事をさせて欲しいという。スラムから助け出してもらったことは一生忘れない。できれば役に立ちたい、身体でお返ししたいと言ってくれた。リーダーとも今回改めて話したという。

 まあ、そうだろうね。


「俺、裏切りが大嫌い。もっと小さい時、裏切られたんだよ。それ以外にもいろいろあった。だから基本的に人は信用しない。でも、ブートとアニは自分たちでできることを具体的に言ってくれた。学びたい、強くなりたいって。そして役に立ちたいと言ってくれたから、ありがたいと思ってる」

 

 そう言って、迷宮管理事務局の人事を話して聞かせた。

 オニキスは所長、副所長という役職はいないけど、アニが所長補佐。事実上の副所長になる。ブートは警備隊長を引き受けてもらおうと思ってる。

 俺とノル、フラット、サン、ソラは別の行動をする。

 とりあえず、生まれた国に一度戻る。その後は、国内の西の辺境への依頼をこなす。まあ、行ったり来たりになると思うけどね。

 とりあえず、ブートとアニはノルとオニキスが迷宮に連れて入る。それで迷宮を少しでも経験してもらうんだ。そうでないと理解できないことが多いからね。


 そう伝えれば、自分たちは連れて行ってもらえないのかという。それはBチームも同じらしい。

 今回は無理。

 だって、時間がないから、途中までしか行かれないし、すっ飛ばすからね。ただ、魔物とは戦ってもらう。それに、食事も屋敷からは提供しない。自分たちで用意したのもを食べる。それでもアイテムボックスがあるから、串焼きとか持っていけるからね。それでもね、おそらくだけど、中間まで行ける人は、数人だと思うよ。それくらいの場所。

 うちのメンバーは俺も含めて開く前に入ったし最下層まで行った。それでも、かなりのトラブルがあったんだよ。

 そう告げればびっくりしてた。


「それなら、迷宮が落ち着いたころ、迷宮に入るために数日休みをいただけませんか?」

「まあ、それはいいと思うけど。でも、何かトラブルが起きれば、ブートと誰かが一緒に入ることになる。何度もあると思うけど、基本的には、Bチームになるよね。ランクが違うから仕方がないよ。それにね、助けにいった人たちが命を落とすこともある。忘れちゃいけないんだよ、それは。だから、ここはオニキスが所長になる。オニキスなら問題ないからね」

 

 そう説明すれば、無言のまま大きく頷いて納得してたよ。まだオニキスのことは全て話せないからね。


読んでいただきありがとうございます。


アルム神様の側にいるナギたち家族。アルム神様も家族だと言われているように思います。

いい街になるんでしょう、東の迷宮の街は。そう思います。


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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