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182/202

182 探索者管理事務所が完成しました!

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


 フルレットは話したいと言うんだけど、急ぎ用事があるからね、と言えばあの土地がどうなるのかみたいらしいね。

 あはは、どうなのよ、それは。


 まあ、いいけど。

 じゃあ、騎士団と一緒に向かいますというので、許可しましたよ。

 

 フラットの背にはブート、ノルの背には俺が乗り、空に上がります。サンは興味津々で顔を出してるよ。結界を張ったから大丈夫だけどね。



 すぐに到着した事務局建設予定地だけど、結界の中は小さな森はなくなってたよ。今はオニキスが土魔法で木の切り株を引き抜いてくれてるけど。

 さてさて。

 ここへ行く道だけど、どこにつけるかな。

 今まで使ってた道があるのかな? あるなら、状況を見て広げればいいんだけど。あれ? ここが土地の境界なんだね。この側は誰のものなんだろうね。

 あ、ノルが地図を持ってるんだった。

 聞いてみようかな。


『ノル。フルレットからもらった地図、ある? この土地の周りにある空白地帯だけど、誰の土地? もともとの道はないのかなぁ』

 うむ、と結界のなかに降りるかというんだけどフルレットが入れないと言えば、それなら大通りに降りるというのでフラットに合図して降りていきます。


 ゆっくりと降り立った場所は、集合住宅から少し西のあたりだね。

 そうだ、今のうちに木の看板かなにかを作ってもらおうかな。でも、木がないか。いや、あるよ! ストレージのなかに山盛りあるじゃん。


「ノル。木はある? 乾燥してある針葉樹でいいんだけど」

「針葉樹か。多分あるぞ。どうした?」

 実は、と商人のための賃貸エリアに小さな看板を作って建ててもらおうかと思ってると話す。

 区画割り図にはちゃんと記号と番号が割り振られてるんだよ。

 ブートたちにそれをお願いしたい。四角くて細い杭と平板があれば、書き入れることできるでしょ?

 そう聞いてみた。

 

 なるほどな、とすぐに作ってくれるって。

 じゃあ、ハンマーとか釘が必要かな?

 そうだな、というのでハルトに連絡を取ってもらうことにした。アダムス商会で、釘とハンマー、木の板に文字が描けるペンキみたいなもの、刷毛など必要なものを買ってくるように。すぐに支払いするから立替えて欲しいと伝言を頼んだ。


 すぐに、とブートが水晶を手にした。

 じゃあ、とノルは木を取り出してカットし始める。

 Bチームには、区画割り図をコピーして確認してもらうことにした。

 やっと到着したフルレット一行は、結界の中を見て驚いてる。

 地図を確認する俺は、この周りの土地が理解できないんだけど。

 地番はあるけど、所有者が記載されていないから。

 この土地が領主のものなら、そこそこの幅の道がある。おそらく間違いないんだろうね。

 街道の方も、道があるからいいんだけど。おそらくだけど、昔からこの土地に入るための進入路だったんだろうね。

「ナギ様。この周りの土地ですが、領主のものですのでお使いください。進入路もそうみたいです。ここを使えば入れますか?」

「うん、大丈夫だと思うよ。少し緩やかに上るようになると思うんだ。だからやってみるね」

 そうですか、と満面の笑顔なんだけど。


「そうだ、フルレット。ここにつくる迷宮管理事務局だけど、所長はオニキスだけど、一番のトップは領主だと思うんだけどどうかな」

 ええと?

「あの、アルム神様はどう言われましたか?」

 あはは、こいつ。わかってるのかな。

「一応、名目上は領主だけど、おじいちゃんは俺がトップの方がいいって。でも、国が受け入れないとダメだしね。もし国王が受け入れないならフルレットが引き受けてね。王宮の人間は入れないから。文官も入れないよ。だからそのつもりでいてね」

「それは……ぜひ、ナギ様にお願いしたいと思います。私は迷宮のことなど何も知らないのです。それでも最終判断を下すときがあれば、決めなければならない。それは無理です。お願いします、何とか引き受けていただきたいです!」

 それはどうなのよ、フルレット。領主だよ、この辺境の。

 そこそこ出来はいいけど、正直迷宮のこととなると使い物にならないよね。まあ、そのあたりは国王と相談するよと伝えておいた。大きくため息をついたけど、安堵したね、こいつ。


「ナギ様。ハルトですが、少し遠くにいるといいます。どこにいるのかと聞いたのですが、言いません。いかが致しましょうか」

 はあ? 何いってんの?

 ダメだね、これは。

「フラット。悪いけど、ハルトを探索してくれるかな。それで連れて来てくれる?」

『どうしたの? どこにいるかわからないの?』

「うん、ハッキリ言わないんだって。でも……まあいいか。もう放っておいていいよ。じゃあ、フラットがブートを連れてアダムス商会に行ってきてくれるかな。その方が早いからさ」

『わかった。じゃあ、お金はブートに預けてね』

 ブートに金貨数枚の入った革袋を預けて、早速行ってもらった。もういいよ、それで。だって、今朝も連絡なかったしね。もう屋敷から出そうかな。あまえてるよね、絶対。

 じゃあ、仕事のことも考えようか。ハルト以外はどう考えてるのか聞かないとね。そうしようか。もし、元冒険者たちがハルトと行動するなら、アパートもお金をもらいますよ。住人としての扱いに代わるから。

 今日、話してみようかな。


 ノルが加工してくれた材料を使って、借地に記号番号をつけていきます。原始的だけど、杭を打ち込む作業ですね。

 初めてやる作業なので、フラットもオニキスも大喜びで引き受けてくれました。もちろん、ブートたちもね。


 皆に任せて、俺はサンとソラを連れてきれいになった結界に入ります。

 うん、本当に心地がいいね。

 澄み切った空気に癒やされながらイメージする。ここからなら迷宮も見えるし、野営場も見える。住民エリアも見渡せるね。とてもいい場所を見つけられてよかった。

 ここに迷宮管理事務所を置く。

 以前、見たことのある事務所のイメージで建物を造りたい。一階は探索者証明証を発行する窓口、冒険者や他国の探索者の確認をする窓口、迷宮の案内をする窓口、買い取り査定を受け付ける窓口、買い取り窓口など、必要なものは欲しいです。

 窓口の奥には事務処理エリアが必要。全ての窓口に対しての事務処理をする場所。特別仕切りなどはいらないと思うけど、使いやすいようにお願いします。査定エリアでは、ある程度のドロップ品が置けるテーブルも必要。当然、買取品を保管する場所も必要です。買い取り窓口の奥には、デスクの下に金庫が欲しい。中の金は毎日持ち帰りたいので、簡単で安全な形をお願いします。

 実際にそういう場所の裏側を見たことがないので、お任せします。

 二階は所長室と補佐の部屋があればいいです。それぞれにはある程度の応接エリアが欲しい。探索者と話すこともあるだろうし。その一角か三階には、屋敷と事務所を繋ぐ場所が欲しいです。虚数空間魔法で繋いで、仲間だけが通れる結界を張る。そして偽装する予定ですので、個室を確保してほしいです。関係者以外立入禁止です。同じフロアには会議室でもあればいいでしょうか。

 その上には、何かあった時のために宿泊施設があったほうがいいかと思います。いざと言う時には避難所としても使いたいのですが、広間のままでもいいかと思います。その方が避難所としても使い勝手が良さそうです。

 隣には祈りの場が欲しいです。

 迷宮に出入りする時や当地に住む民のために祈りの場所を確保したいです。アルム神様にお許しは頂いているので、隣に寄り添うようにお願いしたいです。

 何もわからないので、ほぼ、お任せになるのですが、お願いします。あと、地面の整地はできていませんが、使いやすいように画期的な建物がいいです。地上はぐるりと回れる道、そこからゆっくりと事務所へあがる道があれば最高です。わがままですが、どうぞよろしくお願いします!


(クリエイト)


 おっと、丘全体が光に包まれたよ。

 これ、まるっと引き受けてくれたってことかな。あまりにざっくりしてて申し訳ないけど、お任せしよう。

 収まるまで、俺達は結界の上へと離脱したよ。


 サンは驚いて見てるね。

 ソラは、やっと起きて朝食を食べてます。サンがお知らせしてくれたので、お弁当を渡しました。デザートも含めてサンが引き受けてくれたので安心です。


 さて。

 じゃあ、今の間に住宅エリアに魔物避けの塀を造りましょう。


 フルレット!

 そう声を上げれば小走りで掛けてきます。あはは、騎士団長が並走してるね。

「今から住宅エリアの魔物よけを造りにいくから来て。騎士たちは、その旨を大声で叫びながら歩いてほしい。結界を張るから、消えるまで近寄るなってね」

 了解です!

 すぐに騎士たちは馬に乗って駆け出したね。

 フルレットは馬車に乗って移動するらしいね。間に合わないよ、そんなんじゃぁ。


 放っておこうかな。いちいち、待ってると時間がもったいないよ。


 そんな風に作った魔物避けの壁。

 石造りで高さもあるから、安心感が増すでしょう。そして、エリアの入口には、石の門もつけてあります。もしものときに、とりあえず魔物を止めるためのもの。まあ、使うことはないだろうけどね。

 当然、入口には掲示板を造りましたよ。屋外用ですね。強化アクリルがあるので、雨が振っても風が吹いても問題なく使える、透明の掲示板です。いろいろとお知らせもあるし、募集もあるからね。


 

 途中でお昼ご飯を食べるために、その場でフラットに空間を開けてもらいます。皆でもどって、料理長特製のお昼ご飯を頂きました。

 そこで、庭師に杭打ちを確認してもらうことになったので、庭師や下男も外に出て手伝ってくれました。

 

 食事を終えて戻った時には、迷宮管理事務所ができていたので、俺とノルは確認のために建物に入ります。まだ、道の部分は光が続いてるので、そっとしておきましょう。

 サンとソラはリビングで本を読んだりおもちゃで遊ぶそうです。だから専属侍従にお願いしておきました。

 

 皆は、直ぐ側に空間を開いてくれたので、庭師たちと現場を見に行きました。

 ノルに乗った俺は、静かに事務局の玄関に降り立ちます。

 ここ、迷宮の道と同じような素材で平らになってる。ちゃんと雨水も流れるようになってるね。うん、すごいよ、これは。法面も同じ素材でできてますが、ツルツルです。魔物は上がって来られないでしょう。

 そして平らな敷地の前には一応、壁があります。そして両開きの扉もありますね。それでも、事務所の前に立てば周りが見渡せます。うん、段差がついてるよ、これ。

 数段の階段を上がれば、玄関がある。

 そこを開けば、かなりの広さの場所があるよね。この辺はギルドと同じだね。その奥にはカウンターがあって、上には看板がぶら下がってる。番号と探索者登録、探索者証発行・確認、迷宮案内、買取査定・買い取りなどの窓口が続きます。買い取り窓口と査定窓口は同じ場所でかなり広いですね。数人が横並びできそうです。

 それぞれの奥には低い衝立てがあり、事務処理エリアがある。少し床が高いよね。奥に入ってみれば、デスクがある事務処理をする場所だね。ちゃんと分かれてる。これなら仕事がしやすいな。 

 一部はドアがある。

 どうやらここは金庫のある部屋らしい。金庫だけがおいてあるけど、でっかいよ? これは前世でドラマなどで見たことのある金庫に近いね。でも、魔法でロックするみたい。うん、個人的な魔力を登録するらしい。まあ、オニキスとアニ、俺くらいだろうけどね。中には、持ち出し用の鞄がありました。そう、仕切りのある薄めのトランクです。ミスリル製でした。


 隣は警備隊の休憩所だって。

 これはいいね。外から見えないから、警備隊がいるかどうか、わからないのはいいでしょうよ。

 

 一番奥も一段上がってるよ。机がひとつと本棚や事務用の棚みないなのがある。ここで一階が見渡せる様になってるんだ、すごいね。

 でも、この分はどうなってるのかな?

 

 そのあと、側にある階段を上がります。

 ドアを開ければ、所長室、副所長室、応接室、警備隊長室、給湯室、職員休憩室がありました。他所の人が入れないようになってるね。

 所長室の奥にはドアがある。どうやら、ここが空間を繋ぐ場所らしいね。

 半分を使えばいいから、所長のみが使えるということにしておこうかな。

 それぞれ、大きなデスクがあるけど、すごいね。

 給湯室の中は二つに分かれてるんだけど。奥には小さなデスクと椅子がある。そして、手前には魔道具だね。小さなコンロが二口と下は魔導冷蔵庫の小さいのがありました。すごいじゃんこれ。というか、専門職ができるのかな?

 

 再びドアを出て、階段を上がります。

 うん、ここは広間だね。奥には小さめの空間がある。手前にはデカくて広い空間だよ。それぞれ小さなチッキンがあって、下には魔導冷蔵庫がある。そして通路脇にはトイレが五か所ありました。

 

 一階と二階にも当然トイレは複数ずつあるからね。 

 ということは上下水にはつながってるのかな?

 うん、そうだね。鑑定で確認すれば、ちゃんとできてるみたい。

 あとは……

 

 一度外に出て確認します。

 どうやら、裏に牢があるみたいだね。

 半地下ということか。

 事務所の奥が上がってたのはこのためもあるのかな。うん、有効利用だよね。

 牢の部分は高い塀ができてるよ。

 これなら街道からみても牢は見えないよね。でも、事務所の一段上がった部分の窓からは街道が見渡せるんだ。すごい設計だよね、これって。


読んでいただきありがとうございます。


何やら不穏な空気を感じますが。

やっと迷宮管理事務所ができたので良かったです。大きく進みましたね。


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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