180 アルムおじいっちゃんからのアドバイスはありがたいよ。
こんばんは、こんにちは。
いつもありがとうございます。
今日もよろしくお願いします!
※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様
『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。
昨夜はおいしい夕食を食べたあと、風呂に入った俺は爆睡しちゃった。
少々疲れが酷かったからね。
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ナギ殿
毎日頑張っておるようで関心関心。
此度は良い土地を見つけたの。
あの地は、遠い昔に教会があった場所じゃ。故に、過去よりの民の祈りが届いておる。迷宮に入る時、出る時、そして住民区の民たちのためには、祈りの場があってもよかろう。じゃが、現在の教会における司祭がいらぬことをする可能性があるゆえ、今宵、神託を下しておいた。
彼の地の祈りの場は、迷宮の街に住む民、訪れる民のために許可をしたとな。お前が儂の使徒じゃということも明かしたゆえ、邪魔をするなと伝えたのじゃが。もし、何か手を出したならばすぐに連絡を頼むの。
おそらくじゃが何もないはずじゃ。それどころか、手伝うと希望するやも知れぬ。そのあたりは、お前の判断に任せるゆえ、好きにすればよい。
迷宮管理事務局というものじゃが、オニキスを所長にという考えは良いの。何事も最初が肝心じゃ。
オニキスをといえば、人ではないと言う輩がおるじゃろうが気にせずとも良い。彼奴ほど迷宮のことを理解しておる者はおらぬ。儂が許可したのじゃ、それで文句があるなら、教会で話をせよと伝えて良いぞ。
あまりに情けない奴らが多すぎる。それ故、お前たちに迷惑をかける。それが、儂は我慢ならぬ。そしてブートとアニという冒険者には、かかわらせよ。開く前に経験させればよい。迷宮を見てどのように対応すべきか、それを身を持って感じる方がよいからの。
それは、オニキス、ノルが連れて向かえばよい。
開く前に一度経験すれば理解する。二人は利口じゃから、経験すれば、それ以上の状況もありうると悟るじゃろう。それで良い。探索者を理解するには十分であろうな。
お前はその他の仕事がある。
国王と宰相に迷宮管理事務局のことをハッキリと話すがよい。オニキスは所長ではあるが、事務局のトップは領主となる。または国王であるな。当然、その裏にはお前がおるのじゃ。儂はお前がトップを引き受けても良いかと思うておる。
そのあたりは国との相談じゃの。
そして辺境の小さな町のことについては感激じゃ。
あのような小さな町に対しては、国の考えは及んでおらぬ。故に、お前に頼ってしまうのじゃが、良いものが見つかるじゃろう。領主の館の使用人は現在のままでよかろう。ただ、侍従の仕事がどうであるかと言うことは懸念しておる。残りの人数を聞いてみよ。侍従に直接聞けばよい。足りないというならば補充をな。
同じように迷宮管理事務局の職員を急ぎ募集すれば、かなりの応募があるはずじゃ。それほど生活が困窮しておる者たちが多い。居住区の入口にも掲示板を掲げるのがよかろうの。能力の鑑定は必要であるが、元商人の側についていた者もおる。仕入れの途中で商人が魔物に殺されて、別の主になった時、首を切られたのじゃ。其奴だけではなく、そのような人間がたくさんおるのじゃ。今は、慣れぬ荷運びや畑の手伝いなどをしながら苦労をしておる。才能を上手く使えると思うのじゃが、どうかの。
お前のひらめきは全て是であると認識せよ。
ソラを連れて様々人と話すがよい。疲れるであろうが、ひと晩眠れば問題ない。それに迷宮に最後の見回りに行くオニキスらは、アイテムボックスに料理を入れて行けばよい。肉串などの屋台のもの、パン、白米など様々ある。いちいち、お前が屋敷と繋ぐ必要はないし、使用人に無理をさせることもない。それも経験。本来ならば、硬いパンと干し肉である。それは皆認識しておるが、現実を見せるのじゃ。安全エリアで結界をはり、買った食事を食す。それが使用への感謝となるのじゃからの。
迷宮に入り、普通ならば時間はかかるであろうが、途中まででも良い、経験させよ。その判断はノルとオニキスに任せよ。
怪我など、皆の治療魔法でも無理な場合は、お前の治療となる。その時は受け入れればよい。
それとは別に、迷宮管理事務局ができた後、オニキスとブート、アニが行き帰りする方法であるが、彼奴らが留守の間、お前が以前の街に戻り、屋敷を建てよ。表向きは以前の家と同様の大きさでよいであろう。じゃが、屋敷の中は、今と同じ大きさがよいであろうな。
その方法は、今の空間の中を屋敷、庭、畑など全てを切り取って貼り付けるのじゃ。じゃが、到底大きさとしては入らぬ。故に、今回は創造魔法を使えばよい。
屋敷を造るにあたり、表に出る部分、空間に入る部分を創造魔法で判断して作り上げる。それで今と同じ屋敷が出来上がるのじゃ。故に、使用人たちも働くために苦労をせずともよい。あの場所ならば、街道の向かいには何でも用意できる商会がある。故に、問題ないの。フラットの空間は広いエリアが残る。以前使っておった空間も残るのじゃ。それも使いようがある故、心配ないの。
屋敷が出来上がれば、屋敷の決まった部屋と迷宮管理事務局の決まった部屋への空間を繋ぐのじゃ。虚数空間魔法を使い、常時繋げばよい。仲間のみが通れる結界を貼り、偽装すればよい。部屋の壁に見えるように偽装するのじゃ。それはクリエイトでできる故、問題ない。
創造魔法はほぼ、使うことはないであろうが、此度のことはクリエイトでは無理である。故に、そうすればよい。ならば、孤児院に向かうときにも使えるからの。
長々といろいろ書いたのじゃが、許せよ。
じゃがの、お前は本当に大人になった。しかしながら、身体はまだ大人とは言えぬのが現実である。故に今しばらく辛かろうが、もう数年、頑張ってほしい。眷属等も様々経験して成長しておる。故にお前も楽になってくるであろう。まだ西も残っておるのじゃ。頑張るのじゃぞ。
腐る程の金を手に入れておるであろうが、これから先も孤児院の問題は各地にあるのじゃ。器が問題ない場合は、食料、金など、様々頼みたい。そして、悪者の始末。無理を頼むが、ノルもそれなりのことは背負えるようになろう。
そのつもりで頼むの。
わからぬことは何でもよい、メールにはなるが聞いてほしいの。
儂は、お前からのメールが来ると嬉しいのじゃ。できれば、サンやソラの絵姿も送ってくれるとありがたい。また会える日があるじゃろうが、それまで頑張って欲しい。
ノルにも連絡しておくゆえ、二人で頼むの。
はぁ、ついつい長うなってしまうのじゃ。
あれもこれもと思うての。すまんかった。
頑張るのじゃ、ナギ。
儂はお前を頼りにしておるのじゃ。
それでは、またの。
アルム爺
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わぁ、嬉しい。
アルムおじいちゃんからのメールだ。
見るに見かねたのかな。あはは、さすがおじいちゃんだよ。
具体的にいろいろ話してくれたよ。
ノルにも話してくれるらしいから、大丈夫だね。
それなら、町のことが終わったあと、ノルたちにブートとアニを連れて迷宮に潜ってもらおう。途中まででもいいから。
どうぜ、最下層まで行ける冒険者はいないからね。
さて。
それなら今朝、食事のあとに話しておこうかな。
使用人たちにも頼まないとならないしね。
サンを起こして、眠ってるソラを抱き階段を降ります。
「おはようございます」
そう皆に挨拶をもらいます。
ノルも待っててくれたよ。
アルムおじいちゃんから連絡があったって。
朝食後に話をしようと言われたのでお願いしておきました。
いつも通りおいしい食事を満喫したあと、おやつの保存容器をもらいます。
サンとフラットの分はコピーしましたよ。アニももらってたね。
当然、俺の前にはソラの朝ご飯とデザート、おやつなどが置かれる。そして俺のおやつは二つの保存容器に入ってました。ひとつはおはぎ。そしてもう一つはフルーツがいろいろたくさんです。いつもいろいろ考えてくれるのはありがたいね。蒸しパンはまだ食べてないので、そのままですから。
ノルが全員に話を始めます。
迷宮管理事務局のこと。探索協会の人間は入れないと宣言して、探索者としての証明証を出す。もちろん、国内のみの証明証となる。
そして迷宮管理事務局の所長はオニキスになる。補佐はアニ。そして、迷宮の街の外部責任者はブート。もちろん、迷宮自体の管理者は領主になるが、本当の管理事務局のトップはナギになると思ってほしい。
オニキスはトラブルの対応や鑑定がメインになる。アニは探索者協会への報告書類の作成と事務局内の管理業務。当然、鑑定は必要になる。
事務局では、街内の清掃、ごみ収集、ゴミ処理場、大衆浴場、商人たちへの借地手続きと集金、行商人なども同様。あとは、国営の集合住宅と国営のコインシャワーは国にさせようと思ってる。当然、国の持ち物だから。そしてブートは迷宮の街内の警備隊を率いる隊長になる。
王都から来た四人の冒険者は、ブートのもとで集金の護衛や街の管理をしてもらう。ハルトは、憲兵団を作るので、その団長として、元冒険者や募集で集まった人たちと行動する。
通常の揉め事は憲兵になる。その上が警備隊になる。
当然、職員は募集する。
そのための告知板を作って住民区の入口に建てる。それは住民区の魔物よけの壁を作った時に同時に作る。その募集広告はアニに作ってもらいたい。
迷宮事務所は二交代制。十日の内一日は休むようにする。
細かいことは調べてからになる。主に給金とか。
迷宮管理事務局は別の土地に新築する。
それは、アルム神様からの許可ももらった領主の土地になる。
毎日、屋敷に戻るのは、専用の部屋を作って、仲間しか通れない結界を張り、表向きは偽装する。
屋敷とその部屋を繋ぐことになる。
そのために、常設の屋敷を置く。
昔、ナギとフラットが家を持っていた土地がある。そこに、ナギがフラットの空間内の屋敷や庭、畑、樹木など全てを移設する。広さ的には全く入らないんだが、屋敷の一部しか外には出ない。そのように創造魔法で移転する。そこと繋ぐことになる。
屋敷と部屋を繋ぐとき、常時繋ぐならば移動する場所ではない方がいいとアルム神様からの提案だから。
そして、最終的には迷宮を開く前に、オニキス、ノルはブートとアニを連れて迷宮に入る。
とりあえず、二人には迷宮を経験してほしい。ただ、時間がないので、移動はノルとオニキスに乗って進む。ただ、途中で屋敷に戻ることはできない。しかし、かなり短時間で進むと思うので、安全エリアで肉串や購入したもので食事をする。治療など難しい場合は連絡をして俺が対応することになる。
毎日ブートは報告をすること。
その間、俺、フラット、サン、ソラは西の迷宮に向かって依頼をこなす。
それまでに迷宮管理事務局などを造り、隣に祈りの場を作って人の確保のための面接をする。そして事務局を動かすことを優先する。書類の下地などを作って、便利なものは作る。
そして、担当を決めて、ゴミ袋の販売から賃貸の管理までを行う。その上に各施設の管理も大きな仕事になる。それはブートの管轄になるが。
全てを話せたかどうかわからないが、全てアルム神様から直接の指示を頂いた事柄なので、わからないことは必ず聞く。勝手な判断はしない。それを守るように、とノルは話を終えた。
じゃあ、次は俺とバトンタッチだね。
その間に、ノルがフルレットに聞いてくれるらしい、使用人のことを。
ええとね、これは俺の仕事なんだけど。
辺境の街には素晴らしい農作物を作る人達がいる。
でも、買い取りは安く、生活していけないので、若い人たちは出稼ぎに出る。だけど、それはもったいない。だから、できれば今日、その町に行きたい。そして方向性を見極めて、形にしたい。
そこに向かうのは俺とノル、フラット、サン、ソラ、そしてブート含むBチーム。
アニには職員募集の広告を作ってもらう。
オニキスは土地を確認して、魔物がいたら狩る。そして結界を張って樹木を切る。
とりあえず、最初は一緒に領主の館に行って。この土地を使うと話しておかないとね。
「主、木は全て切るのか?」
「うん。その後は切り株を引き抜いてくれたらありがたいんだけど」
承知した、と受け入れてくれた。
「ナギ、フルレットはどうぞ使ってくれって。だからオニキス頼むな」
承知した、とオニキスとノルは現地を確認に向かうらしい。それなら、俺達は領主の館に向かうことにした。
「あの、ナギ様。私はひとりで考えるのですか?」
「うん、そうしてほしい。その能力はあると判断してる。どうかな」
「……わかりました。では、面接の日付や募集人数などのことは空欄にしておきますね。あとは、職種は先程聞いた、事務局内の事務作業、清掃、ごみ収集、焼却場の職員、憲兵、公衆浴場の職員でよろしいですか?」
「んんっと。それくらいかな。あとは思いつく仕事があれば提案してほしい。アニが使う人達だと思って考えてみてね」
はい! と嬉しそうだね。うん、問題ないでしょう。
行ってきます、とそれぞれが出かけます。
ノルの背にオニキスは乗って行きましたよ。
じゃあ、ブートたちはフラットの別空間に入ってもらって、俺はサンとソラが入った鞄をかけフラットに乗ります。
行ってきま~す!
読んでいただきありがとうございます。
本当にいろいろアイディアが湧いてきますね、ナギは。
でも、それらを悩みながら過ごして、結果、いいところに落ち着く。これはアルム神様のお手配なのでしょう。本当にかわいがってますね、ナギのことを。いいなぁ~と思っちゃいます笑
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明日もどうぞよろしくお願いします。




