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177 探索者協会のこと、いいこと思いついたよ。

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


「ナギ様。それはとてもいいお考えだと思います。入口ですが、大扉がありますので、どのように建てられますか?」

「ええとね、入口に馬車を停める場所のお知らせ看板があるよね。あの上にでも造りたいんだけど。それくらいの高さなら、大人だと読めるでしょ? だからどうかなと思って」

 なるほど! と手を打ったよ、リッチ会頭。あはは、面白いね。

「でもね、ある程度の幅が必要なんだけど、あそこじゃ狭くないとダメだよね。どうするかなぁ。ギルド内では無理でしょ?」

「そうですね。とりあえず、ギルドからのお知らせボードはありますが、その隣でもよろしければ作っていただいてもよろしいですが」

 ほんと!

 それはありがたいね。


「じゃあ、今のお知らせボードの隣でもいい? もしくは奥側の角から少し貸してもらえばありがたいんだけど」

 良いようにしてください、と言ってもらったので早速造りましょう。


 同行してくれとお願いして、皆で移動します。

 ここか。並べてもいいのかと聞けば、問題ないらしい。

「じゃあ、ここに並べて造ります。別に迷宮からのご案内みたいな感じで枠を作るからね」

 はい、と笑顔だね。


 この並びに掲示板が欲しい。同じようなボードでお願いします。ギルドとの違いがわかるように『迷宮からのお知らせ』みたいな感じで別枠で仕上げてほしいです。


(クリエイト)


 ぶわっと光った壁は、キラキラ光ってすぐに収まったよ。


「こ、これは……造られたのですか?」

 はい、つくりましたけど。

「素晴らしいです。ギルドの方も同じようにはできませんでしょうか。もちろん、お代はお支払いいたしますので」

 あはは、まあ、見すぼらしく見え始めたよね。

 いいですよ、と引き受けた。


 簡単なことなので、クリエイト先生にお願いすればすぐにできました。

 うん、十秒くらいだったね。


「ありがとうございます! 素晴らしいです。これで皆さんの目を引くでしょう。それで、依頼料は?」

「いりませんよ。だって、場所を借りるんだし。だからお互いでということで無料でね」

 ありがとうございます! と大喜びだね、会頭さん。


「それで、ナギ様。お忙しいところ申し訳ないのですが、迷宮のことが終わったあとで良いので、給水器を六台お願いいたします。他に魔道具は作っておられませんか?」

「給水器? はい。お受けいたします。あと、他にも様々作ってますよ、小さくて便利なものを。それを販売するかどうかは決めてないので、依頼が終わり次第、考えます。少し待ってくださいね」

 どうぞよろしくお願いいします、と深く頭を下げてもらいました。



 じゃあ、と商業ギルドを辞したあと、フルレットにこれ以外に、どのあたりが目立つのかと聞いてみれば、新しい領主の館の塀に作ってほしいそうです。それなら、領主からのお知らせも貼ってもいいかと聞かれたので、許可しました。他は? と聞けば、王都向けの馬車が出るところがひと目につくだろうという。まあ、そうでしょうね。どうやら、こちらへ来る馬車も停まるらしいので、そこにも欲しいよね。あとは、冒険者ギルドだけど、それは後で決めましょう。他は皆に聞いてみようかな。街のことも理解しただろうしね。


 あとは、迷宮の探索者協会というか迷宮事務局を造りたいんだけど、どこか土地がないかな。

 それなら、と領主所有の土地を検討して欲しいといわれた。

 じゃあ、今から行くかと言うことになり、歩き出す。


「ナギだよ。ソラの様子はどう?」

『お目覚めになって、侍従と外でお散歩中です。お花を見ておられるようですよ』

「そう。楽しんでるんだね、よかった。俺はこれから領主の館に向かうから。その後、戻るよ」

 承知しました、と聞こえて水晶通信を終えた。


 これからのことをフルレットと話しながら歩く。

 俺はとっても忙しいよと話す。


 迷宮事務局のことを決める。

 建物、職員、所長、副所長などを決めるけど、全ての人を鑑定する。所長はできれば迷宮のことを知ってる人。勤勉な人がいい。副所長も同じ基準。職員は利口な人がいい。当然、一般の人を中心に集めたい。受付、登録などの業務が一般的になる。探索希望者に書類を書いてもらい、タグを作る。そのときには、身分証明を確認して手続きする。誰にでもできそうなことだけど、それをまとめて、後で確認できるようにストックする。当然、迷宮に潜るとき違法行為はしないという書類にサインをもらう必要がある。そうでないと、冒険者と同じじゃ話にならないから。

 細かいことがたくさんあるんだけど、それぞれを二交代制にしたいから、ある程度まとまった人数が欲しい。


 なるほど、と感心してるね。


 それと、鑑定能力を持つ人が必要。ドロップ品の買取希望者や、相手のことを善悪だけでも判断できる人。それはかなり重要なことだから、手を抜けない。

 

「鑑定ができる人がいるなら、領主も鑑定依頼をしても良いものでしょうか」

 うーん、それはどうなのよ。

「鑑定の人は、二交替は無理だと思う。だから朝の九刻から夕方六刻くらいまでのつもりだよ。鑑定は魔力を使うから疲れる。数日に一度は休みを取ってもらう。とりあえず、七日から十日に一度は休みになる。その日に何をするかは自由だけど。そのために、仕事をおろそかにするのは困るよね。まあ、鑑定士が二人いれば問題ないけど。それなら二交替にもできるし」

「それはそうですね。ですが、鑑定のできる人はそれほどいないでしょう。ナギ様の眷属の皆様たちなら、問題ないでしょうが。所長として、または最高位、相談役としてお一人いていただければいいのですが」

 ふむ。そういう考え方もかるか。

「そうだね、それは考えておくよ。相談してみるね、みんなと。メンバーの魔法使いなら問題なく鑑定できるけど、どうだろうね。俺の側で文官としての仕事も学びたいと言ってくれてるけど、今のところ無理な話なんだ。ここで依頼をこなすなら、冒険者として動いてもらうことが多い」

 そうなのですか、と残念そうだ。


 でも、それもいい考えかもしれない。

 ブートを連れてノルに最後の確認のため、迷宮に入ってもらおうか。ずっとというわけには行かないだろうけど、夜になれば戻って来るんだ、空間の屋敷に。ブートが所長で、アニが副所長。暫定的ではあるけど、二人なら大丈夫な気がする。どこかに移動する間ならば、オニキスに鑑定を依頼してもいい。オニキスが所長ならどうかな。それは俺の代理として人型でいればいい。

 書類の作成はできないけど、街の中を見て回ったり、トラブルを解決するために出ていくならオニキスの方がいいかもしれない。鑑定もできるからね。それと知識量が違う。オニキスなら最適だよ。ドラゴンだと知ればバカなことを言うやつもいないだろうし、くだらない貴族も手を出せない。もとより、迷宮の最下層にいたんだから誰も反論できないだろう。

 それ、いいかも!

 

 いいことを思いついたと嬉しくなる。毎日屋敷に戻るから、話は聞けるしね。うん、いいかもしれない。連絡を貰えば空間を開くことはできるし、所長室に虚数空間を繋いでおいてもいい。それはおじいちゃんに確認が必要だけど。仲間しか通れない結界を張る。そのために、鍵のかかる小さな部屋を作っておけばいいでしょうよ。


 なんだか安心した。

 ノルに話して、オニキスに一緒に話してもらおう。 

 誰かいい人がいたら、交代だね。もし、オニキスが必要なときには、ブートに座って貰えばいいでしょ。

 そうだ、前向きに考えよう!


 そんなことを考えていれば、到着したよ、領主の館。

 新しい場所へはまだ行かれないけど、いつまでかかるんだろうね建設は。


「ナギ様。こちらへどうぞ」

 案内されたのは応接室ですね。

 重苦しい雰囲気がしますね。

 

 お茶を、と言うフルレットに執事だろうか、頭を下げてその場を離れた。

「あの者はどうでしょうか。ここの執事で、様々を仕切っております」

 ふうん。それならもう少し深く探ってみようか。

 少し待ってね、とお茶を待ってます。


 やっと来たよ、執事殿。


 ええと、このお茶は問題ないね。

 フルレットも飲んでるし。

 まあ、愛想がないのは仕方ないよね。

 この人、ちょっと以外だね。全くの白だよ。

 そうか、前領主に対して不信感を持ってたね。ずっと辺境領主に仕えて来たからこそなんだろう。辺境の街が暗くなってると悲しんでるよ。これは問題ないでしょう。味方につけた方がいい人だね。

「ありがとう。お茶、いただきますね」

 ゴクッと飲んだお茶はとても香りがよく、いい具合で注がれてるね。お茶の入れ方は屋敷の執事、侍従長と同じレベルだよ。

「このお茶、とても美味しいね。どこのお茶なの?」

「辺境の地ではありますが、私の実家のある町で作っております」

「ふうん。これはおいしいよ。うちの屋敷でも使いたいね。売ってるの?」

 それが、と売ってはいないらしい。

 町が小さいので、補助金も少なく運営が大変らしい。若い人たちは生活のために町を出ていかないとならない。だから年寄だけが作っているんだって。

 それはどうなのよ。

「もったいないね。遠い町?」

 どうやら、辺境の町の中心あたりになるらしい。北の町だという。だから南の日当たりがよく、他の作物もいろいろ取れるらしいが、売っても安いそうだ。だから若者は街にでる。

 悪循環だね、それは。

「もったいないね。それ、何とかしよう。若い人たちは辺境で働いてるのかな。もう誰もいないの、若い人。老人たちといっても年は? そのあたり詳しく教えて欲しい。野菜が無理なら果物とかね、いろいろやり方はあるよ。ただ、このお茶は確保したい。他国にも売れると思うけど、住民の年齢や性別、作業ができるかどうか、調べてくれるかな執事さん」

「それは……とてもありがたいお話です。ですが、水晶もございませんので、町に連絡が取れません。どうしたものかと思っております」

 なるほどね。じゃあ、冒険者と行ってもらおうかな。

「フルレット、これは俺が勧めたい事業だよ。他の町もそういうところがあるんじゃない?」

「なるほど、それは聞き取りをいたしましょう。領主の館に代表に来てもらいましょう。そして話を聞くほうが良いと思われます」

「……それもいいけど。移動をするとなると、今は大丈夫だよ、魔物は討伐したから。でも、ずっとこうだとは言えないからね。領主の代わりのものが向かうほうがいいよ。よければ、うちのメンバーで請け負ってもいいよ。ただ、執事さんは町に戻るときには借りるけどね」

「なるほど。その方が領民に無理をかけなくていいでしょう。よろしければ、メンバーの方々にお願いできませんでしょうか」

「わかった。それは俺が担当する。美味しいものは確保しないともったいないでしょ。それとね、執事さんは全く問題ないよ。前領主のときは辛かったと思うけど、よくとどまってくれてたよ。フルレットがどういう風に動いても問題ないよ。館のことは任せておける。他の人は後で鑑定するから、ホールに集めてほしい」

 フルレットが執事に目配せすると、すぐに、と部屋を辞した。


「素晴らしいですね、ナギ様。ですが、国王陛下の代理を努められるナギ様が領内の産物まで手を貸していただけると聞いて、感謝いたします。辺境の街が少しでも明るくなるようにがんばりますので」

「お願いね。うちの孤児院もあるし工房もある。いろいろ造ろうと思ってるから、それも試しに使ってもらいたいんだ。まあ、モニターさんだね」

 もにたぁ、さん?

 そうだよ、とモニターについて説明しました。

 それはありがたいと言ってるよね。まあ、実験だけど。お互いいい結果になるならそれでいいからね。


 その後、広間に集まった職員たちを鑑定することになったんだけど……

 結果、半分はダメだったね。

 どうやら、侍従長が全領主とガッツリ関わってた。

 全領主は、既にこの世にはいない。

 そう告げれば悪の人たちは驚いてたよ。

 俺が捕まえて、従ってた伯爵込みで王宮へ連れていった。一連のトラブルを聞いた国王は二人をすぐに処刑したのだ。

 

 それを聞いた侍従長は崩れた。他にも数人いたんだけど、立ち尽くしていたよね。そいつらは、それ以外にもいろいろと悪に手を染めてたんだ。

 全てを明らかにすれば、すぐに項垂れた。騎士団長は当然、即拘束して牢に入れたよ。


 あとは、国に話すとフルレットが言ったので、俺からの伝言を頼んだ。これくらいの人間のことで王都まで護送するのは無理。いらぬ経費がかかるから、国からの通達を布告して、領主の館で処分する。家族からの訴えも聞かない。必要ならば、鑑定結果を張り出すと撥ね付けるようにとね。


 じゃあ、すぐに連絡するというので、俺は戻ることにした。もちろん、領主が持つ水晶板を取り出しましたね。不足の職員を早急に送ってもらってね~と付け加えたよ。

 護衛をというので、飛ぶから大丈夫と伝えて空に上がります。

 今日作った場所に移動して確認していきましょう。


読んでいただきありがとうございます。


楽しそうですね、ナギは。

自由に判断できるのは、いいことですよ。国を褒めてあげたいね。


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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