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173 そろそろ国境と入国門を造ろうと探索すれば、驚くほどの物を見つけちゃいました。

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


 倉庫の上には手前から奥に向かって登る階段を上がります。奥側にはゴミ箱スペースが空いてますね。じゃあ、これは棟梁に頼んでおきましょう。

 ゆるい角度で上がってゆく階段を登る。少し高くなるだけで全然景色が違うな。南北に二列並んでいる部屋だけど、最初のアパートと九十度違う方向を向いてるんだ。だから東側の端部屋は窓がないんだ。残念だけど、仕方ないよね。でも、同じように西側の端も窓がなくなってるね。条件的には同じだから許してもらおうかな。

 部屋を確認してみると、手書きの絵と同じような感じだよ。部屋数はもちろん完璧。全体的に倉庫があるので建物自体も高い。住民居住エリアは二階から四階までですね。冒険者家族は二階にそれぞれの部屋を用意してくれたみたいです。その他にも一人部屋と二人部屋と一人部屋がいくつかある。どうやら、三階も三人部屋と二人部屋が各ひとつ。そして一人部屋がいくつかあるみたい。四階は全部一人部屋だった。

 空洞でもといったけど、こうして部屋割りをしてくれているということは、それで良くなるんだろうね。本当にクリエイト先生には感謝です!


 さて。

 この後は、国境と国境門だね。

 そう呟きながら階段を駆け下りると、ノルとフルレットが話していた。どうやら打ち合わせをしていたらしい。

「ナギ様。お疲れ様でございます。何やら、別の建物ができておりますが」

「そうだよ。住む人が増えるからね。俺達が国を出た後も、四人のSランク冒険者が残ってくれるんだ。一緒に依頼をしてた人たち。王都に住んでたから、家族でここに引っ越してもらおうと思ってるんだ」

 なるほど、それはありがたいです、と嬉しそうだね。


「ナギ様。ノル殿からお聞きしましたが、あちらの部屋を見せて頂いても宜しいですか?」

 お願いします、と鍵を渡しました。引き換えるようにノルから鍵が渡されます。どうやら、親方と棟梁から二本ずつ入口の鍵を受け取ってくれたらしい。それぞれ一本は持ってるって。それなら大丈夫だね、と他のアパートの鍵とノルに預けた。どうやら、部屋番号をつけるから、ここの名前が必要らしい。そうなの? でも、カームアパートの二号棟だから『カーム2』でいいでしょ。

 それなら、看板を作れと言われました。最初のアパートはそのまま『カームアパート』にしたけど、クリエイト先生にお任せしてみましょうか。

 

 ええと、カームアパート2の名前をつけたい。階段の上り口でもいいので、看板が欲しいです。


(クリエイト)


 あはは、一瞬で出来上がったよ。

 すごいね、これは。かっこいい看板ができた~


 あとはノルにお任せですね。

 一号棟の番号はどうやって作るんだろうと思ってたら、ノルが塗料が欲しいというので作ってあげれば、ドアに直接描いたんだよ。思わず笑っちゃったけど、そのセンスに驚いた。手描きでそれなりに描いてあるんだけど、これは普通の人にはできないでしょうね。だって、闇ヒョウの能力を使って、手描き風スタンプになってたんだ。驚きだった。でも、とてもいい感じ。


 

 その後、アダムさんからメモを貰った。

 おじいちゃんのいる部屋は、一番広いので、銀貨七枚。他の三人部屋は銀貨六枚。二人部屋は銀貨二枚。一人部屋は銀貨一枚と小銀貨五枚でした。

 少し高いかなと思ったけど、家具付き、シャワーキッチンなど魔道具付きだから、これでも安いくらいだって。そうなんだね。

 じゃあ、お礼をいって、手数料を払おうと思ったんだけど、いらないって。店で買物してくれるだけでありがたいんだって。こちらこそ、感謝だよ。



 あ、フラットが戻ってきたね。それなら大丈夫でしょ。

 今日は引っ越しになるね、冒険者たちは。

 あれ? それほど荷物はないんだね。

 そうか、家具付きだから、食器とか服とかだけなんだね。それなら引っ越しはどうするのかな? 冒険者たちは依頼に行かれないよね。

 

「ナギ~ただいま~」

『あるじ~もどったよ~』

「ふたりとも、お帰り。引っ越しはどうするんだろうね」

 わかんない~と聞いたので、聞いてみましょうかね。


「みんなお疲れ様。荷物を運ぶのに人手がいるでしょ? 今日は依頼なしにする?」

「午後からでは参加できませんか? その方がありがたいです。半刻もあれば終わると思いますけど」

 そうなの?

 じゃあ、すぐにやっちゃって。

 そう言ってフラットにアパートの側に空間を開いてもらったよ。

 階段の側だから、それぞれが荷物を外に出して、部屋に駆け込んだね。新しいアパートを建てたからね、と言えば、嬉しそうだ。

 そのあとは、おじいちゃんの部屋だね。フラットは側にいって空間を再び開く。本当に優しい子だね。

 

 あ、工房の若い人も手伝ってくれてるね。

 ありがたいよ。

 

『あるじ~、おちちゃ~』

「おはよう、ソラ。朝ご飯食べる?」

『うん、ちゃびう~』

 そうかそうかと中を覗けば、既に準備万端だった。プフっとわらっちゃったよ。

 大きなお弁当箱をテーブルにおいて上げれば、保温ボックスからミルクの小瓶を取り出したね。ちゃんと蓋は閉めてます。お利口さんですよ。

 最近、本当によく寝ますよソラは。大丈夫なのかと心配になるけど、アルムおじいちゃんに聞いたら、そういう時期だって。だから寝て食べる。それが必要なんだと言われた。身体の大きさは個体差があるだろうけど、間違いなく能力があがるって。

 言われてみれば、サンもそうだった気がする。すぐに魔法のグレードが上がったから、同じなんだろうか。


 

 じゃあ、俺も蒸しパンを食べようかな。

 おっと、新しい部屋を見てたフルレットが降りてきたね。

 ノルと一緒だよ。どうやら、部屋番号もできたみたいだ。


 じゃあ、話をしようか。

「今日、国境と大門を造ろうと思ってるんだ。ええとね、国境は北の辺境まで。石の壁が造れる部分は石になる。南の森はミスリルの国境になるよ。西の石国境は向こうに移動してからになるけどね。一度発動したらしばらくおいておこうと思う。北の方は聞いてないからね。見積もりもしてないし。契約書にも記入されてないんだ。辺境部分の国境って書いてあるんだよ」

 そう言い、依頼契約書を確認してもらった。

「どうしてそのようなことに。どうせなら、国全体をお願いすればよかったのですが。王族は呑気だとナギ様が言われる意味がよくわかります。東の国境は辺境のどの辺りまででしょうか」

 辺境領の端までだよ~

「承知しました。それ以上は、陛下に進言いたしましょう。ナギ様が引き受けてくだされば、という条件付きですが」

「あはは、そうだね。そうそう、ゴミ袋ができたけど、ゴミ箱は迷宮の街を造ってからになるよね。焼却場ができないとダメだし。あと、迷宮の入口もちゃんとしないとね。そうだ、館の使用人たちの鑑定は? いつやる」

「なるほど。焼却場が一日も速くできればよいのですが。鑑定ですが、明日の朝ではいかがでしょうか。明日のご予定は?」

 うーん、どうするかな。


 とりあえず、迷宮のことを発表したほうがいいよね。商店なんかを呼ばないとでしょ。それに、場所の割り振りもあるから。文官か民の中に優秀な人がいてくれればいいんだけど。そうなれば、迷宮事務局とか作って、ゴミ袋の販売とか商人たちの割り振り、地代の回収とかを頼めるでしょ。その護衛は、ここに引っ越してきた冒険者がやるからね。

 この四人は、ギルドに依頼するつもり。だけど、今のギルマスじゃダメだね。俺の家を造ろうと思ってる国のギルマスに頼むつもり。それか、国王に頼むかな。その方がいいか……


 そう話していれば、フルレットが首をかしげてる。

「ナギ様は当地には屋敷を持ってくださらないのですか?」

「うん? ああ、俺の生まれた国には土地があるんだよ。子供の頃に買ったんだ。家は火事で焼けちゃったけどね。メンバーに貸してたら燃えちゃった。だから土地はあるの。そこに造ろうと思ってる。遠いけど、こっちに来るときは空間を繋ぐから心配しないで」

 はあ、と理解不能みたいだね。

 あはは、面白すぎる~


「ナギ、おやつが終わったら行くか。フラットもおやつは終わりそうだぞ」

 え? フラットも食べてたの?

 あはは、端っこの椅子に座ってサンと一緒に食べてるね。

「じゃあ、先に出てる元冒険者って言うのも面倒だね。Aチームにしようか。ここに残る人たちは四人でBチームにする。Aチームに連絡してくれる。Bチームを連れて行ってもらいたいから」

 そう言えば、ノルはすぐに水晶を取り出した。


「ナギ様は本当にお忙しいですね。とても精力的で関心します」

「何いってんの、違うよ。引き受けたからやるだけ。約束は守る主義だからね。できれば、俺も関わりたくなかったけど、アルムおじいちゃんが少し力を貸してやれって言うから仕方なく、だよ」

 アルム神様が、ですか。

 緊張の面持ちでそう呟いたフルレットでした。


 そろそろ出かけるかな、とノルをみれば、どうやらAチームが戻って来てる。

 Bチームに引き合わせたあと、水晶はどうするかと聞かれたので、Bチームにもひとつ渡したよ。

 

 サンをのせたフラットはシルバーウルフの姿だね。

『おかやり~』

 お? お代わりだね、ソラは。

「はい、これお弁当のお代わりだよ。少し移動するからね、ゆっくり食べててね~」

 あ~い、と聞こえて中を覗けば、魔法で保存容器の蓋が持ち上がったよ。これもすごいよね。


 じゃあ、行くか。

 そう聞こえて、フルレットは護衛とともに馬車に乗りました。

 俺たちは二つのチームに手を振って、終わり次第連絡をもらうことにして空に上った。

 俺とソラ、サンはノルに、アニとブートはフラットの背に乗って移動を始めました。


 フルレットの馬車についていくことはできないよ。だって、遅いんだもん。

 だから、脳内マップを見てノルにお願いすれば、フラットも後をついてきます。


 今ある門をみたけど、ちょっと歪んでるよね。どこにつくろうか、と考えていれば、迷宮に向かう通りにも行けるように中間地点に作るかということになった。それなら、今入国手続をしている門は出来上がるまで使えるでしょ。

 じゃあ、と人型に戻ったノルが宰相に今から作ると連絡してくれてます。今、親方と棟梁はゴミ箱の制作に忙しいので、大門は俺が全て造ることになった。

 じゃあ、どの辺りにしようかな。

 サンとソラが入った鞄をかけて、結界で身体にくっつけます。そしてまっすぐ上に上がりました。上空から見て、改めて確認するためです。

 

 ええと……

 これ、なんで古いのはこんなにねじれて建ってるの? 国境は出るかな。

 

(シュミレーション)


 おっと、赤いラインが出たね。

 やっぱり変だよね。なんであっちへ歪ませてるのが。疑問だよ、気になるなぁ。

 何かあるかわかるかな?

 

(探索)


 おおっ? これは何?

 すごく硬いものが埋まってるけど。だから掘れなかったのか。

 うーん、何がある?

 魔力多めで探索すればわかるかな、地下だし。

 

(魔力多め・探索)


 えっと、これは何?

 何かの鉱石だよね。これは……

 ダイヤモンド? うん、そうだね、間違いない。

 これって国に報告するべき?

 

『ノル、上がってくれるかな』

 わかった、と闇ヒョウのノルが上がってきた。

『あれ、見て。大門が歪んでるでしょ。あれね、地下の少し深いところに鉱石があるんだ。だから掘れなかったんだと思うんだけど。それね、ダイヤモンドなの。当然、門を壊したあと、処分するつもりだったんだけど、国に報告したほうがいい?』

『別にいいだろ。だって、ゴミだぞ。今の門は地下深く埋められてる。それも回収して処分するのはナギだ。当然、アイテムボックスに入れるだろうから、そのときに、鉱石を先に入れて、そのあとガラを消せばいい。気が向けば何か作ればいいじゃないか。それくらいの時間が取れるようにしたいんだが』

『そうかな。言わなくていい? じゃあ、そうしようかな。何か作れるかな。アクセサリーとかだけじゃなくて何か思いつけばいいね。そうだ、魔力を貯めておくこともできるんでしょ。それなら、魔道具ができそうな気がする。でも、誰も買えないかもだけど』

『あはは、そうかもしれないな。じゃあ、国境からやるか?』

 そうだね、と二人で地上に降りた。


 ここで役割分担だね。フラット、サンと一緒に空に上って。ブートを乗せてね。ノルはアニを乗せて。二組とも、魔物を探索して。国境造るから、魔物は討伐ね。もし、人がいたなら、連れて離れて欲しい。まあ、戻らせてくれる方がいいね。

 じゃあ、行って!


 指示をすれば、皆は空に上ったよ。

 じゃあ、俺はここでフルレットに話をしようか。

「すぐに騎士団を呼べる? 森の入口に陣取って欲しい。森の中は、うちのメンバーたちが引き受けるから。すぐにお願いしますね」

 承知しました、と水晶を取り出し連絡を始めた。どうやら出動するかもしれないと、準備はできてるらしいよ。

 フルレットも学習したね。


 それから五分ほどで騎士団がやってきた。五十人くらいいるけど、それほど必要ですか?

 ああ、そうか。

 門の側も守らないとね。じゃあ、それぞれ分かれてもらおうかな。


 おっと、散っていったよ。馬に乗って駆けるから速いよね。


読んでいただきありがとうございます。


さて、無事に国境と入国門ができるでしょうか……


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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