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168 新たなバカを発見!

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


 正面では、そろそろ屋台が出始めたみたいで、みんなが買い食いしてる。

「主、この肉串はうまいぞ」

「ナギ、こっちのもおいしいよ」

『シャンドイッチも、おいしい~』

『こり、ちゃまごの、しゃんろっちも~』

 あはは、ほしいの?

「鶏串も旨い。ここは、鶏、オーク、ブルーブルがあるらしい。野菜入りもあるぞ」

「ノルも気に入ったの? 美味しい?」

 コクコク頷くノル。冒険者に目を向ければ、大きくうなずきながら食べてた。

「あはは、じゃあ買おうかな。オヤジさん、全種類十本ずつお願いできる。ええと、違うな。ひとり、全種類五本でいいかな。でないと焼くのが大変だろうし。野菜入りも入れて四種類を各5本ずつで七人分。それとは別に、同じ四種類を各二十本ずつお願いします。たくさんだけど大丈夫?」

「おう、ありがたいよ。じゃあ、それぞれ何本ずつだ?」

「ええと、各種類五十五本かな。それを四種類。多いのは別にいいけど、二百本以上になるよ?」

「おう、頑張るから。他所の店でも見ててくれるか。じゃあ、七人分を先に作る」

「うん、みんなアイテムボックス持ってるから、焼けた側からいれると思うんだ。数人ここで待ってて貰っていい? 五本ずつに分けるの、こっちでやってもいいよ」

 それは助かるぞ!

 じゃあ、ハルトとブートが手を上げてくれたので、任せることにした。

 他にはないの? と問えば、あっちのサンドイッチが旨いらしい。アニと一緒に移動すれば、美味しそうなサンドイッチとこの世界で初めて見た、オープンサンドがあったんだ。

 普通のサンドイッチを味見したら、なかなか旨い。じゃあ、何個あるのかと聞いてみれば、四種類各二十個らしい。じゃあ、それは全部確保。鑑定でも問題なかったからね。隣にあるオープンサンドは多少お高めなんだけど。

 挟んであるのは、生野菜とローストビーフ、チーズ、ゆで卵です。どうやら一種類らしく、持ってきてあるのは五十個らしい。保冷用の箱みたいなものから出てきたのは、全て問題なし。じゃあ、これも全部いいですか? と問えば、驚いて頷いてくれた。

 それぞれを袋に入れてくれるんだけど、大きめの袋に分けて入れてくれたので、お金を払っている間に、アニがアイテムボックスに入れてくれたよ。後で分けようと二人で笑った。


 他には何かない~と聞けば、果実水があるというので小走りで向かう。冷たく冷えた果実水はとても美味しかった。何本あるのかあと問えば、八十本らしい。

 全部欲しいといえば、ありがたいと言ってくれた。

 じゃあ、冷却魔道具の上にドンドンだしてくれるのを、片っ端からアニがアイテムボックスに入れてゆく。うん、よい流れ作業だね。残ったのは水? そう問えば、どうやら炭酸水らしい。

 俺は飲めないんだけど、どうかな。

 一本買ってみたけど、アニは? と問えば余り好きじゃないらしい。

 ノル! と呼べばすぐに来てくれたんだけど、炭酸水はどう? と問えば蓋を上げてごくごく飲んでるよ。

「すっきりして旨いな。オニキス! 炭酸水あるけど、どうする?」

「うむ。あればうれしいが」

 俺も欲しい、というので、買いましょう。あるだけください、とアニは再びアイテムボックスへの収納作業だね。

 ここも鑑定でも問題なかった。

 

 あれ? ちびっこたちは何を食べてるの?

 どうやら水飴らしい。

 懐かしいね~

 屋台にいけば、小さな瓶に入ったものもあった。それなら確保でしょう。いろいろ使えるからね。お湯で溶かしても美味しいし。鑑定でも自然の甘味料を使ってるんだって。これならちびっこたちが食べてもいいよね。

 どれくらいある? と問えば、小さな箱には瓶にはいった水飴がたくさん並んでる。じゃあ、この箱の分、買ってもいい? と問うてみた。

 ありがたい、というので見てみれば、箱のものが二つあるらしい。よければそれもと言えば、大喜びだった。珍しいよね、水飴なんて。

 じゃあ、全部いただきます、とお金を払います。当然、アニは箱を全て収納しました。


 いろんなものがある街みたいだね。

 そういえば、辺境でこういうお店とか見たことないよね。商店街みたいなのがあればいいのに。


 肉串を全て受け取った俺たちは、やっとギルドを離れます。

 皆、フラットの空間に入っていきます。ちびっこたちは乳母車のまま、アニに押されて入っていきました。

 俺はフラットの背に乗ってますが、後ろにはノルがいます。

 どうやら、しばらく自由はないらしいよ、俺。


 森を越えて飛んでもらったんだけど、森がすごく綺麗になってる。あれほど密集していた木が、すっきりと間隔を保って残ってるんだよ。太陽の光があたって、地面がキラキラ光って見える。こうじゃないとね、森は。

 国がこれをどうするか、これからは国の仕事だね。


 あ、そうだ。木材は全部回収できたのかな。

 リストを確認すれば、とんでもない数があった。契約では二十万本だったけど、ここには四十万本以上あるよ。とんでもないよね、これ。まあ、森がこれだけスッキリしたんだ、それくらいにはなるでしょ。でも、国の怠慢で、樵たちはどうやって生活しているんだろう。それが心配だな。宰相にでも聞いておきましょうかね。


 そんなことを考えている間に到着しました、王都ギルド。

 こんにちは~

 珍しく入口から入っていきます。

 ここで精算するんですけど、ギルマスの部屋でと言われました。

 なので、自宅組の冒険者たちに獲物を渡しますよ。昨日の分はできてるだろうけど。


 買取カウンターに向かい、昨日のものを受け取ってるね。肉はやっぱり持って帰るよね。今はアイテムボックスへがあるからそこそこ入るだろうからね。あとの素材は買い取りになるらしい。それはカウンターに出して計算してもらうらしい。

「ナギ様。お願いします」

 はいよ~と一人分ずつ出していきます。

 かなり数が多いよと言えば、奥へと言われてついていきました。

 ひとり分ずつ取り出します。

 それぞれに名前をつけてくれました。

 出した順番にリストを印刷していきます。名前入りで出てくるので助かりますよ。それは各自に配りました。

 四人分取り出して、明細を書いてもらい確認してますね。

「じゃあ、おわったらギルマスの部屋ね」

 はい! と返事を聞いたので階段へと移動します。


 ノルが待っててくれました。ちびっこたちは乳母車ごと、オニキスが運んでくれたらしい。 

 よかった、とノルのところに向かっている途中だけど、大声で呼ばれる。

「おい、お前! お前がナギというやつか。アルム神様の使いなんだって? ちょっと話そうぜ」

「無理だよ、急いでるし。それに名乗りもせず、人のことを呼びつけるようなやつと話すことはないから」

「なんだと、偉そうに。俺はSランクのキャノンだ。これでいいだろ、話そうぜ」

「はぁ。俺は急いでるって言ったよね。ギルマスとも話さないとだし、邪魔しないでよ」

「ほう、アルム神様に守られてるから強気なのか? 今冒険者を雇ってるんだろ? Sランクが欲しいんだろうよ、俺も加わってやってもいいぞ」

 なんだ、こいつ。何考えてる?

 鑑定してみればいいよね。


 ええと、あ、ダメじゃん。

 盗賊ギルドの仕事も受けてるんだね。これじゃ、絶対に無理。

「ごめんね、絶対に無理だよ。あんたの他の仕事のこと、考えてみて。雇えるわけないよ。ここでバラされてもいいのかな?」

「お、お前。何を知ってる! なんでそんなことを!」

「あまりに絡むから鑑定しただけ。そっちからの依頼でもある? 俺を捕らえろとか?」

 ぐぬぬ、と唇を噛んてるね、キャノン。

 これが明らかになれば、冒険者でもなくなるけど。


 クソッ! と唾をはいて出ていったよ。

 はあ、面倒くさいね~


 大丈夫か、と聞かれたから問題ないよと伝えて、階段を上がります。

 ギルマスと挨拶を終えた頃、冒険者組が戻ってきました。

「お疲れさん。お前たち、今日も頑張ったらしいな」

「頑張ったよ。それにギルマス。ナギ様がアイテムボックスを貸してくれてるんだ。だから、昨日の肉を持って帰れる。今夜は爺ちゃんにステーキ食わせてやれる。すごいだろ!」

「アイテムボックスを? ナギ様、ありがとうございます。どれほど魔物を狩っても、持って帰れば干し肉にするしかなくなるんです。とてもありがたいです」

「気にしないで。時間停止だけど、容量制限はあるものだし。うちは無制限だけだから使わないし。その分、頑張ってくれてるから助かってるよ」

 ほんとにありがたい、とギルマスが頭を下げる。冒険者たちをかわいがってるのがよく分かるよ。

「明日はどうすればいいですか?」

 明日からは国境と門の作成になるけど、冒険者たちには街の中の調査を手伝ってもらおうかな。

「明日は朝、九刻にここでね。討伐じゃないけど、別の仕事をしてもらうから。しばらくはそんな感じになると思うよ。俺が魔法でいろいろ作る間、辺境で、うちの元冒険者たちと一緒に街を調査してもらいたい。既に上がってきてる情報もあるんだけど、危険なところとか悪が集まってるところとか、問題箇所を探し出す。でも、調査だけ。絶対に手は出さない。約束できるなら依頼するよ」

 わかりました! 

 おお、やる気に満ちてるね。

 

 じゃあ依頼書を書きましょう。

 自宅組四人に指名依頼です。一日銀貨二枚。歩き続けることになるから大変だけど、頑張って欲しい。


 受けてきます、と四人は駆け下りた。

 それとは別に、ハルトたちにも依頼する。依頼料は別払いですよ。三人もそれを持って降りていきました。


 今日はすごく頑張ってくれたから、ボーナスを弾もうかな。

 金貨を取り出して、三枚ずつを革袋に入れてゆく。ノルが手伝ってくれたから、あっという間に終わったけどね。

 サンとソラは乳母車の中で本を読んでたんだけど、そのまま寝ちゃってるね。

 立ち上がって本を片付けて、そっと寝かせれば、コロンと転がったよ。少し寒いかな、と毛布を取り出し、別々に掛けた。そうでないと、片方が蹴っ飛ばしたら片方もなくなるからね。

 屋根をカタカタと引き出して結界で覆った。


 ダダダと駆け上がる音がして皆が戻ってきたので、ノルが特別手当を渡してくれる。

「これは今日の討伐もかなりきつかったから、ナギからの特別手当だ。いつもこうはいかないぞ。明日からは討伐ではなくなる。それでも依頼料は破格だと思う。感謝して将来も考えて使えよ」

 はい、と皆緊張の面持ちで受け取ってるよ。ぎゅっと握って大切そうにアイテムボックスに入れたね。

 ふむ。真面目な子たちだよ、本当に。


 自宅組はそのまま帰っていいよと伝えれば、不安そうにノルを見てる。

「これから王宮に行くが、昨日みたいに緊張するか?」

 いえ、無理です!

 あははは、面白いね~

「オニキスとフラットも戻っていいぞ。サンとソラを頼めるか? 寝てるから、侍従に頼んで先に風呂に入ってもいいし」

「僕は二人が起きてから一緒に入るよ。オニキスは?」

「うむ。我もそうしよう。何か手伝えることもあるやもしれぬ故な」

「じゃあ、先に戻っていい? おやつ食べるから」

 そういえば、おやつの時間過ぎたかな。

「わかった。じゃあ、ここから空間に入れ。俺はナギと一緒に王宮に行く。頼んだぞ」

 りょうか~い~


 あはは、癒やしの声だ~

 二人はフラットが開いた空間に乳母車を押して入っていった。アニとブートもと言うんだけど、ノルはダメだと言う。乗れないから、俺が飛翔で進むことになるから、ということらしい。

「いいよ、別に。ここから王宮に繋ぐし。やる気になってるんだからいいじゃん」

 そうか、それがあるな。

 それを聞いたフラットは、手を振って空間を閉めた。

 

「アニ、ギルド前に屋台は出ないの?」

「いえ。たくさん出ますよ。そろそろ準備ができる頃じゃないかと思います」

 そうか、じゃあ、買って帰ろう!


 じゃあね、とギルマスに四人組の明日の報酬を手渡して部屋を出た。

 ワイワイとギルドの中も賑やかだよね。

 俺とノルに皆の視線が突き刺さるんだけど、どうして? 

 ブートとアニは、あたりの気配を探りながら外に出る。

 屋台の準備をしているところ、いい匂いをさせているところなど、いろいろだね。

 おすすめは? と問えば、最初に向かったのは、一番近い肉串屋だ。

「おう、毎度! 最近見ないな、依頼か?」

「ああ。俺たちナギ様のところでお世話になってるんだよ。だからここにいるのは珍しいんだ。いつも手続きするだけだしな」

「そうか。すごい主だな。で、お嬢ちゃん、何が欲しい?」

 え? お嬢ちゃんって……

「あははは、オヤジ、ナギは男だぞ。女みたいに綺麗だし可愛いけどな」

「ええ? 男なのか。もったいないなぁ、惚れちゃいそうだぞ」

 なにそれ~

 

 じゃあ、おすすめのワイバーン串をできるだけ買うことにする。あとは鶏だね。タレと塩があったので、五十本ずつ買いましょう。ワイバーンは七十本くらいになりそうだ。

 じゃあ、お金を払っておきましょう。追加できるなら、そのときに払うから。できたら呼んでもらう。アイテムボックスにすぐに入れたいから。

 よっしゃ! とオヤジさんは張り切って焼き始めたよ。


読んでいただきありがとうございます。


久しぶりのナギの食料調達。爆買いは変わりませんね。

キャノンですが、このまま終わればいいんですけど。どうやら良からぬ輩の繋がりが見え隠れしてます。


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ってか、キャノン?の事は、ギルマスに報告しとけば良かったのに。 と、思ってしまいましたがw
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