153 洗濯のいろいろを作って、魔物討伐の話しですが……
こんばんは、こんにちは。
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※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様
『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。
ええと、聞いてくれるかな。
鑑定結果を念写して、それをコピーし配った。
それを読んだあと、驚いてこちらを見る。
魔法使いに鑑定はできるかと聞いてみる。
あまりランクが高くないけど、できるらしい。
じゃあ、ここにある生地を鑑定してもらおう。
「……綿です。子供の服はすべて綿ですね。あと、大人の服もほぼ綿です。これだけは違います」
あ、皮か。
それなら問題ないね。
一度鑑定してもらって、其々に印でも文字でも何か、どこかに書いておこうか。襟の裏でもいいしね。ここの人間が見てわかればいいよ。例えばね、赤い布を襟の裏に縫い付けておいてもいい。それは綿。皮は黒、とかね。それ以外はあまり市井の人は着ないだろうから。
店を作って外部の人の洗濯物を預かる場合にはこれは必須。でも、布を縫い付けるのは無理。うーん、なにか考えてみるよ。
とりあえず、ここのものは綿だから、この魔道具で洗って濯いで、絞れる。
これをね、こうやって入れてっと。
そうだ、重さを図る物を作ろうかな。
ちょっと昔の大きめ秤を作りました。籠を上において、ゼロに合わせたよ。どうやら理解してくれたらしいね。
そこに子どもたちの洗濯物を放り込んでいきましょう。
三人はポンポン入れて行きます。そして二十キロまでだと話してましたが、少し少なめで止めましたね。
なるほどね、と納得した。ギリギリいっぱいで洗うより少なめの方がよく洗えるからだろうね。
そこで、洗濯物を洗うのは? と聞かれて洗剤を棚の下から取り出した。
こっちが洗濯用、これは柔軟剤、こっちは漂白剤だと説明します。液体だから驚いてるね。
洗濯物を入れたあと、引き出しを出して洗剤と柔軟剤をいれる。これも適量が書いてあったので、間違えないようにと念を押します。間違えれば洗濯はできないから。
あとは、漂白剤。
これはかなり弱いものだけど、別のたらいでつけ置きを教えました。汚れた白いハンカチが水洗いをしても取れない。それをつけておけば、きれいになったよ。
強いものは服の色が抜けるから、これは大丈夫だと伝えておいた。使い方は裏に書いてある。この世界の言葉でね。
当然、コピー連発したよ。
あとは、洗濯機の魔力をいれる仕事を魔法使いに頼む。そして、あっちの作業場に箱があるから、そこにも頼みます。今は満タンに入ってるから、毎日少しずつお願いしました。孤児院全体の魔力も十分足りてるようです。
これで、魔力も増えて行くだろうし、いいことだよね。
さっそく動き出した洗濯機だよ。
それが出来上がったら、取り出すときに呼んでもらうことにした。一応、出してすぐに軽く畳んでパンパンと叩いてから干しに行くほうがいいかな。
他には何が必要かな?
「あの、アイロンのことを。それと物干しがありません」
ああ、そうだね。
じゃあ、とりあえず物干しを作りましょう。
どこに作る?
物干しエリアを見れば、かなり広いよね。屋根からぶら下げてもいいけど、やっぱり高さを変えて干すほうがいいよね。じゃあ、フラットの空間に以前作ったものを参考にするかな。
あと、ハンガーとかピンチだね。
じゃあ、ハンガーは前世にあったハンガーが欲しい。材質はミスリルで。そしてサイズは大きめでこの世界の人のサイズがいいです。それとは別に子供用も必要。本当なら肩の部分は滑り落ちないようになれば最高でが、思いつかないのでお任せします。そして洗濯バサミをたくさん。そして洗濯用のロープも長めがいいです。最後に、物干し台と物干し竿が欲しい。バスマットやバスタオルなどは、乾きにくいので高さを持って干したいです。洋服の上はハンガーに、ズボンやスカートは前世にあった、ピンチがたくさんくっついた折りたたみハンガーをお願いします。それぞれ、数は多めに。
(クリエイト)
光り始めたエリア全体だけど、それをおいて引き返す。
ここからはアイロンだね。
前世のクリーニング屋さんが使っていた蒸気アイロンが欲しい。設置する場所はお任せします。魔道具がいいですが、水と魔力の関係で、手動でできるなら、最初は手動でも仕方ないと思っています。火元は薪を使います。温度計はあれば助かります。煙突を付けて、薪ストーブのように火元があればありがたいです。水はキッチンから分かれて引いてもいいと思います。ただ、魔力の充填者が足りないので、前世でキャンプなどで使っていたテント内でも使える薪ストーブで湯を沸かすのがいい。薪は森にたくさんあるし、木工の端材も出ると思います。煙突に火の粉が飛ばないようにだけお願いします。
(クリエイト)
おおっと、ここも明るく光り始めたよ。
「あの、ナギ様。これは?」
聞かれると思ったよ。
アイロンを作ってるのと、外は物干しを作ってるんだよ、と言えば驚いてたね。
『あるじ~、これ、どうすればいい?』
えっと? あ、保温鞄だね。
二人ともグラタンを完食したんだね。口元が……あ、ありがと、フラット。ちゃんとお兄ちゃんがクリーンしてくれました。
おっと、やっと戻ったのかな、ノルは。
「おかえり~」
あはは、フラットの癒やしの声が聞こえるね。
「ちょっといいか、ナギ」
「うん、いいけど。フラット光が収まったら教えて。外にいるから」
は~い! と聞こえて、ちびっこたちも手を上げてくれた。
どうしたの?
「ギルドでハルトが討伐のことを話したらしい。ギルマスは、高ランクは護衛依頼に出てるから無理だと素気なく断ったって。でも、途中でハルトは会ったと言うんだよ、高ランクたちに。護衛依頼はSランクにはないから、討伐でもと確認したけど、あまりに安い。話にならないと言ってたそうだ」
それを言ったら、そんなことはない、と言い切ったって。
それなら、その高ランクたちに依頼があるからと連れて来てほしいと行かせたんだって。無理なら、王都のギルドで依頼を出せと言われてため息をついた。
どこもかしこも、本当に民のことなど気にしてないんだね。理解できないよ。
とりあえず、ハルトには相手の返事を連絡しろと伝えたらしい。
なるほどね、と頷いた時、声が聞こえた。
「ナギ! 光が収まったよ~」
そう、ありがとう!
ノルも一緒に駆け出した。
そこにはもう少しで終わりそうな物干し場と既に終わっているアイロンがある。
「これは何だ?」
「これはアイロンだよ。ここに火を入れてお湯を沸かす。その水蒸気がこのタンクに貯まるんだ。で、この長い紐みたいなやつの中を通ってアイロンに流れ込む。ここをパチンと入れてっと」
その後、使い方を伝授します。
ホースは高圧ホースと同じ方法で取り外しする。それを皆の前でやってみせた。
次にタンクに水をいれるんだけど、これ、キッチンから続いてるみたいだね。ということはきれいな水が入ってるってことか。半分くらいでとりあえず水を止めた。そして薪ストーブに火を入れるんだけど、外なんだよ、ストーブは。冬は火をつけるのが寒いだろうけど、夏は熱くなくていいよね。直接風が当たらないように降り回しの壁ができてるので、何とかなりそうだよ。
そこに薪を取り出して、ストーブを開いてみる。あはは、これって大型の薪ストーブだよね。ここにハマってるのは釜みないなタンク。その上の方からホースが出てる。
そこに薪を組み入れて、魔法使いにお願いして点火。
小さな枝にはすぐに火が付いたよ。もちろん、よく乾燥してる薪にもすぐに火が移った。そこに大きめの枝をカットしたもの、熾火ができそうな塊を放り込んだ。扉を閉めて、前の空気取り入れ口を少し開いておく。
ここで調整してね、と伝えておきました。
湯がぬるくなったら蒸気が出なくなるから、と温度計を確認してもらう。この赤い所にケージがあればいい。隣にあったのは水の量を表す目盛りでした。
お湯が湧くまで待つことになり、その間に、オートでスイッチを押してた洗濯物が出来上がるから、すぐに籠に取り出して粗熱をとっておくように頼む。
「ナギ、ハルトが高ランク連れて戻ったぞ」
うん、今行きます~
それじゃ、お湯が湧いたら、この上の弁から蒸気が上がる。それに触れれば大やけどになるから、絶対に触らないように。そして蒸気が出始めたら呼んでもらうことにした。
じゃあ、と最初に子どもたちの遊び場手前に作った小部屋へ案内内する。
奥に結界を張ってやれば、フラットがサンとソラを乳母車からおろしてやったね。どうやら、一緒に遊んでくれるらしいよ。
じゃあ、と野営用の低いテーブルを取り出し、飲み物を冷たい保冷鞄に満タンにいれて渡しておいた。
なんで遊ぶのかと思っていれば、ちびっ子たちは椅子に座って本を読み始めたね。ソラにはサンが絵本を読み聞かせてます。すごいね、本当に。
「それで、どういうことなの? あ、みんな鑑定するけどいい?」
大きく頷くので、鑑定した。
ふむ。全員がSランクだね。まあ、そろそろSSが見えてる人ややっとSランクって人もいる。全員、いろいろあるけど、盗みを働いたり、意味もなく暴力を振るったりはないみたいだね。子供好きだし、動物も大好きらしい。これなら大丈夫かな。
「どうだ?」
「うん、とりあえずはいい人たちだと思うよ。強さには差があるけど」
まあ、そうだろうなと納得したよ、ノルが。
なぜ、ギルマスはあんなことを言ったのか、それが疑問なんだよ、と話してみた。
「……俺たちから聞いたって言わないでくれるか?」
いいよ、約束する。
「実は、ギルマスはある貴族に飼われてるんだよ。辺境伯様じゃなくて、前の辺境伯だ。とりあえず、男爵家は引っ越したから隣町にいる。でも、ギルドの管轄はここ。それで、冒険者たちや商人たちに枷をかけて金を儲けてるんだ」
どういう事? 理解できないんだけど。
ハルトが詳しく話してくれた。
冒険者たちは、ギルマスに逆らったら依頼をもらえない。特にSランクは。ここから離れないように、男爵の配下として働くように言われてる。まあ、多少の金ももらうんだが、みんな嫌気がさしているらしい。自由があまりないんだって。
ギルマスに逆らったら、依頼料のいい護衛依頼は回ってこない。もちろん、討伐もない。だから、ギリギリであしらわれてるんだって。
なるほどね。
それなら、別にいいよ。王都ギルドから依頼を出すから。
「依頼内容は聞いた? かなり危険だよ。とりあえず、結界を張りながら移動するけど、国内すべてになるんだ。とうぜん、移動は一緒にする。辺境内だけのほうがいい人は申告して。あと、概ね、オークやオーガまでのエリアを頼むことになる。それ以上は俺たちが片付けるから」
どうするか決めてと伝えて、水晶板を取り出した。
「ジェイク、ナギだよ~。元気なの?」
『ナギ様。お久しぶりでございます。今はどちらですか?』
「東の辺境だよ。依頼で来てるんだけどね。そっちで依頼を出そうかと思ってるんだけど、どうかな。こっちのSランクを参加させたい。できる?」
『とうぜん、王都ギルドに依頼を出していただけるなら、問題ありません。その依頼を辺境の冒険者が受けるということですよね?』
「あたり~。国内の森を魔物と樹木を整理してくれって。国内全部だよ。だから、中層から上は俺と眷属で狩る。それに残した方がいい魔物もいるからね。冒険者たちには、結界を張るから麓部分になる。多分、オーガくらいまでだと思うんだけど。そっちでも希望者がいれば受けてもいいよ。ただし、人間的にクズはいらない」
『承知しました。それで依頼料は?』
「命をかけることになるかもしれないからね、どれくらいかな。一日銀貨二枚くらい?」
『それはありがたいです。そちらへ向かう方法が……』
「それは迎えに行くから。ただし、空を飛ぶけどね。それで良ければ行くよ。宿は自分で確保して欲しいんだ、お昼も時前だよ。こっちのギルマスがどうやらクズでね。まあ、全部終わればハッキリさせるよ」
『では、東の辺境からですか?』
「そう。とりあえず、東の辺境が終わるときに、その後の参加希望を聞く。だからそれ以前に戻るなら自力でね」
『なるほど。では、依頼料はこちらでということで?』
「そっちの人はそっちで払うよ。冒険者を送って行ったときにね。俺も行けたらいいけど、無理ならオニキスに預けるから」
『承知しました。では、こちらの希望者は水晶で見ていただけますか?』
「いいよ。そこで鑑定するから。Sランクじゃなくても、魔力の多い魔法使いがいたら紹介して。依頼するから」
『わかりました。では、希望を募って連絡いたしましょう』
「できれば、明日か明後日から討伐に入りたい。よろしくね!」
承知! と聞こえて水晶が切れた。
話しを聞いただろうけど、王都ギルドに依頼を出すよ。ギルドカードは俺が確認するから。依頼料は王都ギルドで頼むから一日銀貨二枚になる。条件は全員同じだけど、いい?
ありがたい! そう全員が頷いた。
それなら、このことは誰にも言わないように。特にこっちのギルマス。同じ冒険者にもね。ただし、腕のいい魔法使いなら歓迎だよ。詳しいことは話すから、依頼があるとだけいって連れて来てくれると嬉しい。
そう伝えて、とりあえずどうするかという話になった。
オニキスが出してくれと言うので出て来てもらう。あとは、ノル。そこで冒険者たちと話しをしてもらうことにした。
読んでいただきありがとうございます。
何やら、またきな臭い感じですね。
どうなることやら。
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