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143 孤児院長も決まったし、集合住宅をつくろうかな。

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


「ナギ様。おまたせしました」

「ごめん、忙しいよね。アダムさんが野菜はどうだったかって。他にも仕入れできそうかな」

「野菜はとても新鮮で良いものでした。あの店なら仕入れても良いでしょう。パンは焼くのですか?」

 聞いてみる、とララを呼んだ。

 どうやらオーブンがあれば焼くそうだ。

「それなら小麦の粉なども頼めば良いでしょう。料理人は当然焼くでしょうし」

 そういうことね。それなら、そうするよ。米はどうしようか。

 うーん、と気にしてるね。

 炊きあがるまでに確認する必要があるから人がいるんだって。

 それなら、以前作った炊飯器を作ろうか。

 ええと、まだあったっけ。火事になってから作ったかな?

 

 アイテムボッスの確認をしていれば、ありましたよ一個だけ。二升炊きだったよ。


 これ、使ってみて。このカップに二十杯しか入らないけどね。魔力を込めてっと。

 いつもどおり米を洗って水をいれる。そして蓋をしてスイッチを押すだけだよ。この中蓋は外れるから洗える。でも必ず必要だから忘れないで。それとね、このライトが最初はオレンジ。グリーンになったら出来上がりだよ。それまでは開けないでね。魔導具だから数時間は保温できるかな。

 やってみてくれる?

 了解です、と受け取ってくれた。


 お昼ごはんを作ってもらってるらしいよ。それなら、そうしようか。早めに食べられるかな。

 じゃあ、お昼丁度くらいでと言われたので、時計をみる。今から二時間か。

 お願いね、と頼んでおきました。


「オニキス! 悪いけど、今からブルックスと料理人、侍従や文官を連れて戻ってくれるかな。そうだ、王宮にしようか。今から聞いてみるけど」

 承知した、と頷いてくれた。


 空間をひらいて叫ぶよ、俺。

「ねえ、料理長。西から来た二人だけど……」

 少しお待ちをと来てくれた。

「西から来た見習い二人だけど、料理人は戻そうと思う。酒と女と博打にのめり込んでるから。一緒に戻るっていうかな」

「いえ。確認したら、前の商人に雇われていただけらしく、問題ないそうです。荷物はオニキス様のアイテムボックスらしいので」

 そうなの?

 それはありがたいね。

 じゃあ、そういっておく。今から送ってもらうから。


 承知しました、と笑顔で戻っていったよ。

 入り口を半分ほど閉めて、オニキスに話そう。

 宰相に聞くから。王宮までにしてもらうよ。あとは勝手に戻ればいいからね。そうだ、西から来た二人の見習いの荷物はここにおいて欲しい。


 承知した、と大きな荷物を取り出した。見習いのものだけらしいよ。

「宰相、度々ごめんね」

『ナギ様。先程は申し訳ございません。それで?』

「今からブルックスや使えない料理人、文官、侍従たち、騎士たちをオニキスが送るんだけどね。王宮まででいいかな。うちじゃ使い物にならない。話が違うよ」

『もちろんです。では、オニキス殿ですか?』

「そうだよ。謁見の間のテラスでいい?」

『かまいませんので、どうぞよろしくお願いいたします』

 わかった、じゃあ、後でね~

 はい、と通信を切った。


 オニキスに王宮の謁見の間のテラスでいいからと伝えて、皆を乗せてもらうようにお願いした。

 それなら、と広い場所で大きくなったオニキスがブルックスたちに乗れと言ってるね。料理人も項垂れて乗り上がったよ。すがるような視線のブルックスはまるっと無視した。


 すぐに料理長が戻ってきたよ。

「今、よろしいですか?」

 いいよ。

「調理場のことですが、お屋敷の調理場の八割ほどで良いでしょう。量は多くなりますが、料理の種類自体、それほど必要ではありませんので。あと、料理人が連れていた一人は、菓子専門と言っていいくらいらしく、スラムでも子どもたちに安い菓子を作ってやっていたそうです。それでいいですか?」

「うん。ありがたいね。でも、屋敷で働いてもらう人がいなくなるね」

「それは問題ございません。うちの者らは優秀ですので。では、私は失礼いたします。どうやら少し不足しそうなので何か作りましょう」

「嬉しいな。午後から建物を建てるから、ちゃんと食事しないと魔力がかなりいると思うんだ。まあ、やり方はいろいろあるけど、一番無理のないやり方をしようと思ってる。だから、そのために補給させてもらうよ。執事も借りて悪かったね。もう戻ってもらうから」

 執事と視線をあわせた料理長は、深く頭を下げて戻っていった。

 執事は、最後にお茶を入れてくれたようで、礼をいって腰を下ろす。焼き菓子ももらったので、手を振って送り出した。

 はあ。情けないね、本当に。

 そういえば、スラムってどれくらいの人がいるんだろうか。それほど大人数じゃないみたいだけど。聞いたほうがいいかな。

 うん、焼き菓子、おいしいよ~。やっぱり俺の元気の源だね。


 速攻で焼菓子を口に入れ紅茶を味わう。うん、旨い。

 子どもたちのエリアは大賑わいだな。どうやら、フラットが大型犬くらいになって、みんなを順番に乗せてくれているみたい。ちゃんと結界も張ってるよ。

 あ、サンは本を取り出してるね。そうだ、古い本は院に置こう。そしてサンとソラに新しいのを買おう。二人が使っただけだから、綺麗だしね。サンの周りには絵本を呼んでいる子が数人いる。文字が読めないからだろう。サンが発語できたらいいんだけど。ソラもまだ念話だし。今度アルムおじいちゃんに聞いてみようかな。

 

 紅茶を飲み干してカップや皿を浄化してアイテムボックスに入れた。そして立ち上がる。

 さて。

 外はどうだろうか。


 ノルが鍋や魔導コンロ、アイテムバッグなどを端においてくれてるよ。

「ノル! ごめん、全部任せて」

「いや、問題ない。そろそろハルトたちも終わると思うぞ」

 それでね、聞きたいことがある。

 スラムって働ける人だけなの? そうじゃない?

「ほとんど働けるやつだな。ただ、年寄が五人いるらしい。でも自分の身の回りのことはできるらしいから助かるそうだ。それでもな、建物もボロイ。だから冬になったら大変らしいんだ。どうせなら、お前の設計した国営の宿みたいなのがあればいいんだけどな。それなら一階が使えるだろ。それに隣にはシャワーもある。ゴミ箱も近いからな、全てが整うだろうよ。もちろん、若い奴らは上の階で大丈夫だしな」

 ふむ。あそこの土地は国のものだよね。

 それなら、ここに同じ建物があればどうかな。


 ノル、これは俺の勝手な思いだから何も決まってないけど、聞いて。

 ここに孤児院を建てるでしょ。横にすればかなりの幅が必要になるけど、教会を背にして奥に広く建物を作れば、前が大きく開く。それに、馬番や庭師も必要なら奴隷を買うよ。その前にやりたいのは、国営の宿みたいな建物をここに建てる。ここなら俺の土地だからね。あれ、フルレットは? 

 どうやら昼食をとりに館に戻ったらしい。

 うん、それなら後でいいか。


 当然、家族がいるなら、数部屋くっつけてもいい。とりあえずお年寄りのいる家は一階になる。一階にひとり用が十一部屋あるかな、トイレや洗面は共同なんだ。それは国の建物だからそうしたけど、俺のものなら、トイレと小さな台所は広さによってつけれる。お年寄りのいる一階はシャワーもつけていいと思う。そのかわり、多少の家賃はかかる。でも、今でも土地代金は国に取られてるからね。あとは仕事だけど、ここの仕事でいい人は鑑定後頼んでもいい。それ以外なら、スラムじゃなければ決まるかもしれないし、迷宮のゴミ収集とか掃除とかいくらでも仕事はあるからね。


 そう言ってみた。

「ナギ。それはすごいことだ。国主導でスラムの人間を雇わないなら、スラムから出せばいいだけ。これ、アルム神様の手配だろうか。すごい偶然が重なってないか?」

 偶然じゃないと思うけどね。

 なるほど、とノルも理解したらしいね。


『主。すでに飛び立った。何やら話してから無言で出かけたがよかったか?』

「うん。ごめん、見送れなくて。王宮まででいいんだから、くれぐれも気をつけるんだよ。眷属のブレスレットはあるけど、ドラゴンだからね」

『承知した。戻ったら食事だと聞いた故、無事戻ろう』

 あはは、なにそれ、面白すぎるんだけど~ 

 じゃあね~


 

 そろそろ行ってみようかな。

 見習いたちの荷物は空間の入り口にある結界の内側に入れた。

 そして先に出たノルを追いましょう。


「ナギ、なんとか終わった。もう壊してもいいから」

「わかった、ありがとう。長もみんなもありがとうね。お茶でもどうかな」

 それはありがたい、と手をあげた。

 じゃあ、ノルに屋敷に連絡してもらうことにした。お茶とお菓子を人数分。


 その間に俺は外に出て魔物よけの壁を作りましょう。

 ただ、裏は草だらけだよ。まあ、とりあえず壁のあとでいいかな。

 じゃあ、イメージしよう。

 教会との境界線に前から奥まで敷地部分の魔物避け壁を作る。金属はダメ。それからぐるっと囲むように境界線にそって同じ魔物避け壁が欲しい。子供が触っても危険がないように、土か石で作れれば最高。街道沿いは入り口を決めてからにするので後で作る。三方の魔物避け壁を作るということです。


(クリエイト)


 バババーーーっと光が走り出す。おお、すごいね。これ三メートルくらいかな。もう少し高いか。うん、高いね。まあ、その方がいいけど。

 孤児院は避難所になるくらいの建物にしたいからね。

 そうだ、スラムの孤児たちはどうなんだろう。今日は何をしてるんだろうね。


 おっと、そろそろ終わるかな。

 じゃあ、新しくなった敷地を土魔法で草を刈り綺麗に整地したい。


(クリエイト)


 ふっと光が湧き上がったよ。

 じゃあ、話に行こうか。


 おまたせ~と手前の部屋に入れば、テーブルが小さいね。

 話があるんだよ、とテーブルをコピーして椅子もコピーしたよ。みんな、紅茶のカップを手に立っている。執事はクッキーを大皿に乗せたまま立ってたよ。

 やっと全員が座って、俺の話をノルが代行して伝えてくれる。その間に俺は簡易図面を書き換えることにした。

 先に一階だね。

 今書いている紙に方眼紙を作って一枚重ねる。薄いから透けて見えるんだよ。そしてブルックスの部屋の部分を変更だね。

 ええと、普通の部屋でいいね。ベッドルームはセミダブルベッドが入る大きさとクローゼット。廊下から入ってすぐは小さな応接室。そしてトイレ。

 寝室を通り越して宿の二人用ほどの風呂がある。そして掃き出し窓。他の高めの窓の変更はなし。

 隣の部屋は執務室。その中には打ち合わせでも使うので応接部分を作る。


 あとは、騎士たちの部屋もなくなる。でもその分を仕様人用の部屋として作り直す。時には客も泊まるかもしれない。他はとりあえず、変更なしかな。

 あ、違う。キッチンは空間の屋敷の八割くらいの大きさで、設備は限りなく近いものがいい。食堂は広く。そして五十人以上座れるほどのテーブルと椅子。二列になってもいい。そしてフリーエリアが欲しい。それは同一空間になる。


 二階は子供たちの部屋。

 五人部屋は三つだったけど、四部屋にしよう。個室は取れるだけとりたい。最低でも四十部屋、そして大きめの風呂と五人が使えるトイレ。それ以外には、先生の部屋がシングルで五部屋。女性が使う部屋で、クローゼットが必要。その他にも飾棚とかもほしい。女性が使う用のトイレと四人用くらいの風呂が必要。あとは全面ベランダかテラス。予備が取れるようならフリーエリアがあればいい。図書室でもいいけど、本がないし。


 忘れてた。

 一階のキッチンの隣には料理長の部屋。

 そして隣でいいが、使用人たちの個室。料理長は大きめの部屋でひと部屋。それ以外は普通のシングルの部屋で騎士部屋の後に作り直す部屋と同じサイズで五部屋欲しい。鍵付き。その隣には洗濯部屋と物干し。風が通るようにスリット壁にしたい。外からは見えないように。

 孤児院自体はそれくらいだろう。どうかな。


 ノルの話が終わったようなので、方眼紙の図面を見てもらう。

 長も確認してるね。

「いいんじゃないか。余裕がある方がいい。スラムには孤児が十一人いるそうだ。これなら受け入れできるか?」

「うん。大丈夫だとおもう。でも、国に話すよ。そうでないと、知らん顔だ」

 そうだな、と頷くノルだ。

 

「それで、俺でいいのか、ここの院長が」

「うん。いいよ。鑑定させてもらったし、事実だと理解した。さっき、あの中の整理に進んで行ってくれたでしょ。だからね。それとスラムをまとめ上げてる手腕は見逃せない。ただ、報告書類とか一日に注文したもの、子どもたちの様子や気になることなど、報告義務は発生するけど?」

「それは全く問題ない。そういう仕事をしていたからな。騙されて離縁され、家族にも捨てられてスラムに流れただけだ。どちらかというと、得意な仕事だな。勤めも職人たちを束ねていたし。その時の職人がここにいるやつらだ。まあ、俺は騙されたということだ」

 ふふふと笑うけど、いろいろあったんだろうね。


読んでいただきありがとうございます。


孤児院の院長が決まって良かったです。

少しでもナギの負担が軽くなるから。ノルがいてくれるから、かなり楽だと思うけど。

みんな優秀な眷属たちです!


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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