表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
134/202

134 なんだか統制が取れてないよね。東と西はバラバラなの?

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


 それなら、土地のエリア分けだよね。

 上から見た土地を地図にしたいとクリエイト先生にお願いしました。あはは、できちゃったよね~


 迷宮の入り口はここだよね。

 そしてこのあたりが道になるんだから……

 ええと、入り口のことはどうなってるの?

 あっ! と宰相が口を抑えたね。

 忘れてたんだね、困ったものだよほんと。

 それは別依頼でお願いしたい、だって。

 いいけどさ。東西に必要だけど、西はどうなってるのかな。ブルックスを呼んだほうがいいね。今、何やってるのかな? それと、西の辺境には街とか宿とか商売のエリアなんかは必要ないの? どうせなら、同じようにしたほうが管理しやすいと思うけど。

 すぐに確認します!

 そう言い、その場で水晶をだしたよね。

 上空から見た地図は二部コピーして文官に渡しておいたよ。最終的に出来上がったものはコピーするけど。


 ブルックスを連れて戻ると言うので、先に王宮へと戻ったんだ。ノルが行ってくれるらしいから。

 こういう時、転移とか使えると便利なんだけどね。でも、まだその能力はないらしいよ。


 

 ノルは俺たちをおろした後、飛んで行きました。

 その間にコピーを取り出して宰相と話をしよう。

 大きな街道から一本外れた場所になるんだけど、その方がいいだろうね。ただ、迷宮の大通りから街道へ出られる道はいくつか必要になるよね。


 とりあえず、迷宮がここ。そこに広い広場を作る。迷宮の入り口には扉も必要だね。

 あとは広場に行くまでの道だよね。高さは少しあったかな。

 迷宮の入り口の高さを測りたい。基準は平らな部分でお願いします。


(クリエイト)


 おおっと、出たよ。

 こんなことまでできるんだね、すごいよ~

 高さはほぼ十メートルだったよね。それほど高くないな。

 じゃあ、それを見越して階段を作ろうか。奥行きの広い階段がいいね。両端に店もおけるような階段がいいよ。


 じゃあ、大通りはこのあたりでっと。

 そう思えば、地図に道が現れた。少し太い道が出来上がったんだ。すごい、すごいよ、クリエイト先生!


 それなら、このままこのあたりで国民の住宅エリアも近くなるからいいよね。で、反対側は、門から数十メートルの場所から大通りに枝分かれする。うん、地図にできたよ、分岐点が。

 あとは、大通りから迷宮入り口までの階段だよね。広めの階段で両側に商店や屋台がおける広さがある階段にする。広い階段の次には数段の普通階段。その繰り返しで割り振ってもらいたいです。

 

 クリエイトしてみれば、わりと低い階段で長い距離を上がってゆく。これなら店がおけるよね、いいね、これ~

 迷宮広場の入口には許可証を確認する騎士エリアがあった。休憩用の場所もあるね。

 じゃあ、あとは大通り沿いと野営場かな。

 とりあえず、国営の宿を作りたい。アパート形式で、トイレは共同、風呂なし。風呂は隣の建物に、コインシャワーみたいな設備が欲しい。ひと部屋に掃き出し窓と小さなベランダ。洗濯物干し付き。部屋には普通グレードのシングルベッドと小さな机。ドアには鍵がかかるように。ドアの側は通路になる。そちらにも小さな空気抜きが欲しい。

 

 ここで確認してなかった。

 何軒分、国営の宿を作るのか。

 宰相はエリアはどれほどでも使えるのでおまかせしますが、五十軒とかでも良いという。

 それくらいならいいかな。


 じゃあ、国営の宿は四階建てで四十四軒。トイレと洗面所は各階にそれぞれ三~四個ずつを隅っこに共同で設置する。

 そんな感じで絵を描くことにした。 

 もしかして、クリエイト先生でできるかな?

 簡易図面が欲しい。俺のイメージ通り。外階段たが、一番上の階段には屋根が必要。同時に最上階のベランダには庇が欲しい。

 建物は中央が階段で、階段は二方向から上がれるように。水の魔導具は屋上におければありがたい。排水の魔導具は地下がいいです。ゴミがでるなら、取れるようにしてほしい。

 それ以外、便利なことがあれば作ってください。


(クリエイト)


 ふわりと光った俺の手元には、平面図がある。もう一枚には側面図があった。

 これ、すごいよね!

 それぞれをコピーして、コピーを渡した。

 

 これは素晴らしいです!

 とりあえず、数は中途半端だけど、これくらいのほうが倒れにくいからいいと思う。

 そう提案してみた。

 すごい、すごいと感心してるね。

 でも、ベランダとかは鉄だから手入れは必要だと言っておきました。

 

 その図面を見て鑑定してみたよ。

 

(鑑定)

 =========

 国営集合住宅:トランサル王国建設予定

 石造り ひとり人部屋四十四室 共同トイレ 共同洗面所 四階建て 個室鍵付き……

 トイレ魔導具、給水魔導具、排水魔導具付き。ベッド、デスク(小)付き

 鑑定価格:白金貨四千三百十枚

 =========


 ふうん。これって安いのかな。

「ナギ様。こちらの建物で建設費用はどれくらいでしょうか」

「一応、鑑定では白金貨四千三百十枚だよ」

 えええっ!?

 驚いてるけどさ、高すぎるの?

「石造りでこれほどの建物。その金額で宜しいのですか? ええと家具や魔導具は別なのでしょうか」

 ええ? ちょっとまってね、と鑑定画面を見てみる。

 トイレ魔導具、給水魔導具、排水魔導具付き。ベッド、デスク(小)付きって書いてあるよ。だからいいんじゃないの。王宮ってわけじゃないから、丈夫ではあるけど、王宮なんかに作る壁だと多分、厚みもかなりあると思うんだ。でも、ここはそこまではないと思うよ。だからかどを作って二列で部屋を配置してるんだよ。集合住宅自体を箱みたいに囲ってるってこと。だから丈夫なんだよ。

 おそらくだけど、そこそこの石造りの宿なんかと同じレベルだと思う。きれいな四角だから魔物にも強いと思うけど。

 そう言えば感激してたね。

 あはは、本当に面白い人だね。

 

 とりあえず、一棟作って欲しいらしい。

 国王は? と聞けば問題ないという。もっと高額だと覚悟していたらしいね。あはは、そういうことか。

 じゃあ、それも、と契約書を作るように文官に話しました。さっきの文官たちはまだ戻ってないけどね。


 あとは、迷宮の入り口や階段、通路など。

 通路の両脇には店舗エリアがほしいって。じゃあ、その前に各エリアを考えようか。

 土地の賃貸で大きな利益が必要かと聞いてみれば、工事費は長期で償却するらしく、それほどでなくてもいいらしい。

 それなら、一般的な商店の賃貸料と広さを調べてほしいと伝えておく。ちゃんと辺境の価格だよと釘をさしておきました。


 他には野営場だけど。

 ここは整地をして芝生にでもする? 土の方がいいかな。

「野営するなら芝生の方がいいでしょうが、火を熾すことを考えると、土のほうが良いでしょうか」

 まあ、そうだよね。

 じゃあ、このあたりがいいかな。

 迷宮への通路にも近いし、屋台エリアにも近い。このあたりにゴミを入れる箱を置くかな。袋に入れてもらえば、ゴミ箱の前面をパカンと開けるよ。それで荷車にでも積み込めばいいからさ。

 生き物は入れられたくないなぁ。その辺りは監視員を置くかな。ゴミ以外があれば反応するように魔導具作る? 犬とかうさぎとか、生きたまま入れられると困るからね。

 あと、瓶とかもあるよね。

 うーん、どうする? 生き物でも知らん顔して処理する? 最悪は、育てられない赤ん坊とかも入れるやつがいるかもしれない。それは絶対に許さないからね。

「それは問題ですね。なるほど、生活できなくなればわかりませんね。ただ、開発のお手間が増えますが、いくつか作ってもらいたいです」

 そういうことなら協力するよ。

 他国でも使えるからね。それに、商業ギルドで登録すれば、誰でも手に入るでしょ。

 それはありがたいです! と叫んだね、宰相。


 あれ? サンとソラはどうしてるのかな。

 あはは、乳母車の中でご飯食べてるし、おやつ食べてるよね。可愛すぎるでしょうよ。

「起きてたの?」

『うん、あるじ、いそがしそうだったから~』

『しょら、おちちゃよ~。サンお兄ちゃんがおべんと、だしちくりちゃ~』

 そうかそうか。よかったね。サン、ありがとうね。立派なお兄ちゃんだよ。

 えへへと頭をかいてるよ。本当にかわいいね。


 俺もタイミングよく出されたお茶とお菓子を楽しみます。

 宰相と話しながらお茶ですよ。

 どうやら国王は謁見らしいね。謁見の間は使ってるよ、と言えば小ホールでやってるらしいね。


 あと、宿や商売をする人たちに公平に土地を契約してもらうためにどうするか、という話になった。

 それは俺も考えてたよ。

 国に冒険者ギルドと商業ギルドに告知をして、街道に迷宮の発見を布告する。それに関する商売をする土地は国が賃貸として貸し出すとハッキリ書いてね。

 その時、公開説明会の日程も決めておいて同時に布告する。

 大きなところも個人も同じ所で同じように話をする。

 他所から来るかどうかは冒険者ギルドや商業ギルドの告知によるかな。もし、遠くから来るなら、冒険者ギルド、商業ギルドのギルマス、副ギルマスに限り代行できる。


 システムも同時に伝えておこうか。

 賃貸システムだけど。

 賃貸で商売する人には保証金を出してもらう。家賃は毎月支払いだけど、契約した後に動きがなくなったり、違法な建築をしたりする場合があるから、保証金を払ってもらう。それぞれの賃料の半年分くらいだね。いくつか区画を借りる人は、その数だけ払ってもらう。これは、退去の時問題がなければ、手数料を一割引いて返金する。壊れた建物とか置いたまま行方不明なら、保証金で片付けることになるんだ。それなら国のリスクは少ないでしょ。

 そう話した。

 なるほど、素晴らしいです! と大騒ぎだよ、宰相が。

 当然、領主が経営する場合でも同じだよー。そう付け加えておいた。


 

 そんな時、やっとノルが戻って来たんだ。

 背中にブルックスが乗ってるね。テラスで降ろされたけど。

「おかえり。遅かったね」

「そうだんだ。こいつを待ってたんだが、どこかの豪商に捕まってていろいろ話してたんだよ。あまりに長いから、話を聞いてみれば、迷宮での商売をしたいから、ということらしい。だから、王宮が決めることだ、と言って追い返した」

 なに、それ。

 ブルックス、何かもう決めてるの? 宰相、どういうこと?

「いえ。何も決まっていません。契約書も作っておりませんので。契約は国と交わすものだと辺境伯にも伝えております」

 それで、なんでブルックスが?


 うん、理解した。

「ブルックス。お前は迷宮担当というだけで、何一つ決定権はない。それは理解してるの?」

「はい! もちろんです!」

「それなら、なんですぐに来ないの? わざわざノルが迎えに行ったのに。おかしいよね」

 申し訳ございません、と頭を下げるんだけど。いつものことだね。

 

 どうするの、宰相。

「西の辺境でも、国主導で宿を作りたいのです、ナギ様。先程、提案していただいたものと同じで。あとは区画も分けたいですし、賃貸のことも調べませんと。なので何も決まっていません。それよりも、ブルックス王子。迷宮のことは話していないのでは?」

 はい、それが……


 どうやら誰かから漏れたみたいだよ。

 こういうところは役に立たないよね、ブルックス。

 

「とりあえず、結論を話しておくよ。土地は全て賃貸になる。区画を作るから。そしてそれを借りるのは誰かは別に決める。希望者を全て集めてくじ引きをする」

 くじ引き? と宰相も気になるらしい。

「そう。無作為に作った紙を見えないところで引いてもらう。それで、順番が決まるんだ。その順番で希望の土地を借りることができる。それは屋台でも露店でも同じだよ。そして、借りる者は商売人だから、保証金として家賃の半年分を収めてもらう。もし、契約を終える時、勝手にいなくなったときなどは、廃棄物や建物の撤去などはその中から支払われるんだ。それも必要だよ。豪商でも、屋台でも、決める条件は同じ。区画の賃料はそれぞれ別だけどね」

 東と西の内容はそれぞれ布告するときに発表するから。くじ引きの日取りもね。当然、領主が店を出すとしても同じこと。ギルドも同じ。商業ギルドも。そうハッキリと口にしておいたよ。


 とにかくできるだけ平等に決めたいんだ。だからお前に発言権はない。お前はやらなきゃならないこと、やってるの?


 そう威圧的に聞いてみた。

 とりあえず、広場や騎士のいる場所などの設計はできたらしい。あとは大通りも決まったって。それと街道からは少し離れているので、野営場所も決めたって。

 それなら地図に全てを書くように言ったよ。

 明日中にできるでしょ、と言えば頑張ります! と言った。これはダメだ。元のバカ王子に戻りつつあるよ。

 

 明日はオニキスに辺境へ行ってもらうかな。いや、俺が行ったほうがいいのかな。

 王宮に全てを報告するように。それを持って辺境伯と一緒に来なさい! そういった。

 だって、強制しないとのんびりしてる。辺境伯にも釘をささねばね。


読んでいただきありがとうございます。


ブルクスがバカ王子に戻りつつあるけど、どうなるんだろうね。

西の辺境は王弟殿下の領地だけど、ナギに叱られるのは間違いない!笑


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ