119 最後は魔法にお任せしました!
こんばんは、こんにちは。
いつもありがとうございます。
今日もよろしくお願いします!
※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様
『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。
次のフィールドは、かなりの強者揃いですね。
ここに来てガーゴイルかよ! と思ったんだけど、ちょっと違うかな。ドラゴンとかライオン? あと、グリフォンなんかだな。魔物型のゴーレムだけど高ランクだね。
さて、ブルックスはいつまでやれるだろうか。
早速、フラットとノルは、サンとソラを連れて飛び出しました。俺は目の前の石の魔物たちを狙い撃ちします。少し時間はかかりますが、ブルックスも的確に倒してるよ。少し進んで向こうを見れば、ミスリルが出たね。
ブルックスは探索しながら進んでいるので問題なさそうだね。
そろそろ五メートル以上すすんだかな。
「ブルックス! 岩のゴーレムは任せたよ。俺は少し先のミスリルを狙う!」
了解です! と次々黒玉が飛んで行きます。
本当に上達したね。
でも、放ってはおけないので、身体を横にして端からミスリルの魔物を狙いましょう。
<連続爆裂弾・ミスリルゴーレム額狙い撃ち!>
バシュバシュバシュバシュバシュバシュ……
あ、すごい連続で撃ち抜いてるね。でも、これは面倒かな。じゃあ、ミスリルゴーレムだけ魔力で囲んで。
<魔力多め雷!>
バリバリバリーーーー
おっと、大丈夫だね。
魔石までボロボロになってるよ。頭は既にないけど。ドドーンと倒れたゴーレムはすぐになくなった。当然ドロップ品は回収だよね~
ブルックスをみてみれば、以前なら俺の戦いをみてあんぐりしてたけど、今は真剣に魔物型ゴーレムの額を狙い撃ってるよ。無理なときは足や腕を吹き飛ばしてますね。でも、これは再生能力があるんだよね。そのあとのトドメを刺すがどうか。あ、トドメ刺さないね。
その先を狙い撃ってるよ。
あ、気づいたかな。倒れたのに消えないから疑問に思ったんだろうね。足とかが再生を始めたね。
驚いて頭を吹き飛ばしてたよ。うん、正解だ。
少し焦ったように見えたけど、なんとか立ち直って先を攻撃してますね。
じゃあ、俺もミスリル野郎たちをやっつけようかな。
当然、雷ですよ。
バリバリバリーーー
バリバリバリーーー
バリバリバリ……
永遠続くのかと思ったけど、とりあえず、岩のゴーレムはブルックスが全て片付けたよ。うん、すごいことだ。
「ナギー終わったからこっち来て~」
わかった~と答えれば、ブルックスは走り出したね。うん、いい感じだよ。成長してるね。
距離的には余り進んでないけど、岩の魔物たちをやっつけたんだ。一番手前だけだけど、すごいよ。
さて。
次は何かな、と探索すれば、嫌な臭いが漂ってくる。
じゃあ、ここの安全エリアから空間に入ろうかと臭いの元から逃げました。
お昼ご飯はハンバーガーとおにぎりです。
ちびっ子たちは、ミルクをお供にたべ始めました。俺たちもそれぞれ手を出します。俺は番茶オレの冷えたのにしました。大人二人は同じように飲んでますね。
うん、おにぎりは最高だよ。保存容器20個分、コピーしてあります。当然、ハンバーガーもね。籠入りで20籠入ってますよ~
オニキスがいないとかなり減りが違うんだ。でも、ノルとフラットはそこそこ食べますけど。
次のフィールドについて話しながら昼ご飯を食べ、安全エリアへと戻りました。
臭い……
鼻がバカになりそうだよね、これ。
でも、そんなことは言ってられないよね。
じゃあ、打ち合わせ通りにやりましょう。光魔法が使えるソラがやりたいというので、最後にストップが効くように魔法で設定しました。そうでないと大変な事になりますからね。
『ぴかり~』
おっと、可愛い声が聞こえました。
するとフィールドがまぶしいほどに光りましたが、大丈夫かな。楽しそうにしているソラだけど。
光が収まってきたら、ハラハラとゾンビやスケルトンたちは霧になっちゃいました。そして皆で移動します。少し前に進んでいましたが、どうやら半分近くは終わってるみたいですね。
『ぴかり~』
あはは、また可愛い声が聞こえたけど、本当に大丈夫なのかな?
うん、すごい光だね。ゴーレムに死霊系があるとは知らなかったよ。
結局、このフィールド全てをソラが浄化してくれました。信じられん。
お腹がすいたと言うので、鞄の中にテーブルを出し、おにぎりとハンバーグを置いて、ミルクも小さな保冷バッグに入れました。
じゃあ、サンが中でお世話してくれるそうなのでお願いしました。
さて。次に行きましょうか。
次はボスエリアです。なんだろうね。
おお、すんごい炎だね。
ここ、入れないじゃん。地面が溶岩みたいにボコボコと湧いてるよ!
「これ、どうやってやっつけるの?」
「そうだな、空からしかないだろうが、溶岩とかなりの炎だな。本体はいるのかな」
どうなんだろうね、と鑑定してみる。
うん、溶岩と炎に間違いないね。本体はそれほど大きくないけど、どこにいるのかがわからないよね。
海とかで大量の水があればいいらしいけど、ここくらいならお湯というか熱湯になるよね、水が。それ意外なら凍らせるしかないか。でも普通に溶岩を凍らせても直ぐに解けるよね。じゃあ、氷の固まりというか氷のデカいのを腹に打ち込むかな。それとも腹の中に氷の固まりを停止させる? 溶岩よりも巨大な氷が必要かな。うーん、なんとも言えないけど、溶岩より冷たいもの? それとも溶岩って固まるのかな。確か、前世で噴火のニュースを見てたとき、海に流れ込んだ溶岩の先っぽは黒くなってた様な気がする。
じゃあ、いろいろ試してみるしかないかな。アダマンタイトでも溶けるのかな。多分そうだろうね。じゃあ水かな。ボス部屋に結界を張って水を入れてみるか。その周りを氷で囲うかな。とにかく一気に冷やさないと溶けちゃうよね。瞬間冷凍とかあった気がするんだけど。あとは、ここを北極くらいの気温にするか、だね。さて、どうするか。
とりあえずやってみるしかないよね。じゃあ、氷とかなんとか考える前に、全体の気温を下げよう。
「フラット、皆を連れて空間に入ってくれるか。ここをかなりの寒さにするから」
『え? でも、ナギはどうするの?』
「俺は身体の周りに結界を張って内部の温度を上げる。何をやっても無理なら、声をかけるから高い所で空間を開いて」
『う、うん。わかった。でも、気をつけてね。そうでなくてもかなり熱いよ』
「わかってる。アルムおじいちゃんも助けてくれると思うから、心配しないで。じゃあ、早く入って」
了解、と全員が空間に入った。
さて。
これからは俺の仕事だね。
じゃあ、とりあえず冷やすことを考えようか。普通の凍結じゃダメだろうから、瞬間冷凍するかな。その後は、内部を凍結か。あ、でも、下まで凍らせるのは大変だから、凍結した後、床も凍らせるか。
まあ、とりあえず実行あるのみ、だね。
<魔力増量・瞬間凍結!>
ゴキっと一瞬で凍ったけど、次だ。
<魔力増量・凍結!>
うん、マシマシで凍ったね。あ、溶岩の回りが黒くなって行く。これは続けないとダメかな。
じゃあ、床にある溶岩も同じ用にやろう。
<魔力増量・瞬間凍結!>
<魔力増量・瞬間凍結!>
おっと、もっと黒くなってきた。じゃあ、もっと冷やそうか。
それからは、溶岩の部分意外に箱を作り、空に上がる俺の足下から下を氷の箱で包んだ。当然、中身は魔力マシマシの氷だ。
あと、新しい試みかも知れないけど、溶岩の下にある床を凍らせてみた。まさか、本物の溶岩がこの星の中心に繋がってるってことはないよね。
<魔力増量・床下凍結!>
あ、回りは黒くなってきてるけど、氷が溶けてるのかな。 じゃあ、追加で凍結だ!
あれ? 床の方が黒くなってきたぞ。そうか、上にある溶岩はゴーレム。だけど、床は普通の溶岩だから、床下を凍らせたら、冷えるのが早かったってことか。
じゃあ、凍結を上掛けしようか。
<魔力マシマシ・氷壁内部凍結!>
おおお、氷が分厚くなった。床の下も厚みが増したし、上もかなり凍ったよ。というか、これ、全て内部は凍ってるよね。
それから五分ほど過ぎたとき、床は真っ黒になった。
これ、冷えたのかな。
鑑定してみれば、溶岩石って書いてあるよね。じゃあ、とりあえず、床の部分は溶岩が冷えたって事なのかな。
回りもドンドン黒さが増してる。中心の溶岩だけ見えないかなぁ。やってみようか。
<溶岩可視化>
あ、見えるね。
すごい、熔岩のゴーレムがいるよ、ちゃんと。
人型の溶岩だね。
でも、少し変だな。ゴーレム以外は凍ってるけど、ゴーレムはあまり凍ってないよね。うーん、どういうことだ? でも確実に冷えているのは間違いない。頭をでかい氷の矢でつき壊したらどうなるんだろう。
俺の知識がないから、いろいろとやってみるしかない。だけど、この氷が割れたら大変な事になるよね。じゃあ、一点集中で撃ち抜く? でも失敗したら溶岩が溢れるかも。
うーん、どうするのがいいんだろう。
ドリルみたいな氷のミサイルができればいいのにな……
いや、待てよ。
頭を破壊するなら、氷じゃなくてもいいのか? かなりの速さで撃ち抜くか?
でも、撃ち抜けたとしても、その矢はそのまま結界の中をさまようことになる。じゃあ、やっぱり氷がいいかな。
あまりいろいろ考えずにやってみるか。
アルムおじいちゃん、力を貸して。
あのマグマゴーレムの額にある文字を消したいんだ。そのために、額を撃ち抜きたい。俺には氷のミサイルくらいしか思いつかないんだけど、とりあえず、このゴーレムの急所を狙うとイメージしてみるよ。そうでないと、額が急所かどうかもわからないから。
少しずつ冷えてきてるけど、でっかい爆裂弾でもぶちかましたいくらい。だから、魔法に任せてみる。仲間は空間にいるから、大丈夫だと思うけど、みんなを守ってね。お願いだよ。
じゃあ、やってみようか。
ここのボスゴーレムの急所を破壊したい。的確に滅してしまいたい。余りにも危険です。だからお願いします。助けてください。仲間を守りたい。どうしても! 空間にいる仲間たちを守って、これからも進みたいんです、前を向きたい。お願いします! なんの魔法なのかわかりませんが、お任せします。
<殲滅・浄化>
ドドドドーン! とすごい音がして光ったとき、目の前には見えにくい幕のようなものが現れた。
うっすらと見える先では、一瞬で白くなった氷の箱がちりぢりバラバラになっちゃった。そして、光の粒になって空に上がって消えたよ。
どういうこと?
そういえば、自然に口からでたのは、殲滅と浄化だった。
もしかして、何かが干渉してたのかな。良くないものだったんだろうか。でも、よかった。なんとかなったよ。
『フラット。終わったよ、出て来てくれるか?』
『ほんとなの、ナギ! 今すぐ出るから!』
あはは、よかった、みんな無事だったよ。
綺麗になった床の上に降り立ったんだけど、身体の力がぬけちゃった。へなへなと座り込んだ俺の目に入ったのは、空間から飛び出したサンとソラだ。
駆け寄ってくる二人を両手を広げて抱きしめる。
ノルもフラットも人型で駆けてきた。ブルックスは大泣きだね。
「大丈夫か、ナギ。怪我は?」
「ん、大丈夫。力が抜けちゃった。あはは、疲れたよ。でもね、アルムおじいちゃんにお願いして、最終的には魔法にお任せしたんだよ。少し変だったんだよ、ゴーレムが。回りはなんとか凍らせたけど、ゴーレムだけは凍らなかった。だから、任せたんだ」
そうか、よかった、とノルが呟いた。
『あるじぃ~、よがっだ~、じんばい、じだよ~』
『あるじー、しょら、ごわがっちゃ~』
「ごめんね、心配かけた」
「ナギ。よかった。僕も怖かったんだよ。ナギが戦ってるところが見えなかったし。とっても、怖かったんだからね~」
あはは、皆をなかせちゃったね。
「な、ナギ様。おつかれ、様です。素晴らしい、です。このときにこの場にいられて良かった。感謝します」
あはは、ブルックスも頑張ったね、と肩をたたいておいた。
「ナギ、ドロップ品が出た。お前の功績だ。受け取らないと」
「あはは、でも、足に力が入らない」
任せろ、とノルが抱きあげてくれた。そう、お姫様抱っこです。俺の上には、サンとソラが飛び乗ったよ。
歩きながらヨシヨシしてくれるのはフラット。ブルックスはノーライフキングの杖を大事そうに持ってくれている。
ドロップ品の前に座れば、サンが降りて確認してくれるんだ。当然、ソラもね。でも、小さい箱だけ。それを持ってきてくれる。
これは、指輪か? 真っ赤の指輪だね。あ、魔導具だ。火魔法が五割アップするんだって。ソラが引きずってきてくれたのは、小さい四角いキューブ。これはなに?
あ、これはすごいね。これも魔導具だけど、魔力を通せば、熱が発生するらしい。暖房としても使えるんだって。これは便利だよね。空間では使う事はないかもしれないけど、野営する時には助かるよね。冬限定かな。あ、違う。料理をするときにも使えるらしい。これはいいよ、使える! それ以外にも、炎属性の長剣と帯剣ベルト、短剣がセットだね。あとは、魔石。普通の魔石かな。あ、そうか。最後に浄化されたから清々しいんだね。
他にはいつものようにお金がたくさん。みたことのないインゴット。あとは何かわからない宝石かな。面倒だから鑑定をやめたからわからない。
オマケのドロップ品には恐ろしいほどのエリクサーと誰も知らない霊薬(不老不死薬)、賢者の石がたくさんありました。エリクサーだけでも二千本。霊薬薬も二千人分、賢者の石は一万個あったよ。これ、薬作り放題じゃないの?
すごいとしか言いようがないよね。
全てを回収して、戻ろうかと立ち上がろうと試みたんだけど……
まだ無理でした。
転移陣が光っているので、同じ様にサンとソラを乗せた俺をノルが抱きあげて移動してくれた。
読んでいただきありがとうございます。
ナギはすごいですね。
魔法に任せるなんて感覚は持ってなかったので驚きです。でも、結果として最善だった。
すごい魔法使いですよ、ナギ。まだ次の迷宮も残ってるけど、上手く行きそうな気がします~
コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。
明日もどうぞよろしくお願いします。




