117 大型三人組のことは、もう呆れるしかないよね。
こんばんは、こんにちは。
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※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様
『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。
それからは、俺たちはいつも通りだよ。ブルックスは爆裂黒玉を投げながら進んだ。まあ、ブルックスはついてくるだけで大変だったけど。
ただ、走るだけになってしまう階層では、トレーニング用の器具を捧げ持って走ってたよ。すごい滑稽だけど、これなら走るだけじゃなくて脚力にもいい。かなりの付加がかかるから。そして、毎日寝る前には、小石を挟んだパチンコを引くトレーニング。当然、俺が作った器具の訓練を終わらせてからですね。
このゴーレム迷宮は、平らなフィールドにあるので、今いる場所は、エリア38。ひとつのエリアがかなり広いので殲滅するのにも時間がかかる。それぞれがそれぞれの狩り方で進んでます。かなりめんどくさい。
だけど、このあたりになると、普通の冒険者じゃダメだね。パーティーを組むにしても、高ランクしか無理だと思う。そしてゴーレムの特性をよく知る人がいること、自由に剣を操れて身体のバネを利用して動ける人。なかなかいないでしょ、そんな人は。
その夜、大型三人組が外風呂に入っているとき、残りのエリアを探索してみた。
そろそろ先が見えてきたみたいだね。
今日は43エリアの安全エリアから空間に入った。
探索結果としては、ゴーレムダンジョンは51エリアで終わりみたい。今の所ね。
でも、これじゃあ誰も挑戦しないと思う。だって、大変だもん。まあ、最初からの比較的簡単なエリアなら、剣で対応できる。特に魔物型ゴーレムなら、トドメが額の文字だとわかっていれば、手足の関節を傷つけたらトドメを刺すことはできる。
ここのいいところは、ドロップアイテムに鉱石が多いこと。そして能力が付加されたアイテムがあること。例えば、魔力が少し多くなるとか回復が早くなる、火魔法の能力が上がる指輪とかね。その上、まあ、そこそこの容量がある魔法袋が良く出る。といっても、五メートル四方くらいだけど。それでも、背負いバッグにそれだけの鉱石は入らないし、バッグいっぱいに入れたら動けない。そのための魔法袋なんだろうね。2エリアのボスのドロップアイテムには、もう少し大きめの魔法袋があった気がする。
そう思えば、最初のいくつかのエリアでもかなり稼げるかも知れないね。ただ、ドロップする鉱石はそれほど高額なものじゃない。もっと奥にはあったと思うけど、確認してないからわからないよね。
だけど、魔法使いや斥候などは戦う方法がない。
それなら、もっと威力の弱い黒玉を作って、もっと細いパチンコで打つ。それを売ればどうだろう。但し、どちらも迷宮を出る時には消滅する。戦争などに悪用されないための措置として考えた。それは実験してみないとわからない。黒玉も誤爆を回避するようにしなければならない。人に対しては反応しない。そう、柔らかいものには無反応だね。一袋十個くらいで販売する。もし、途中で戻る時には、たくさん余れば誰かに売ればいい。迷宮内でね。
そんなことを考えていた。
サンとソラは、ダイニングで本を読んでます。本当にお利口さんだよね、この二人は。
ブルックスは暑苦しいトレーニング中。
俺は当然の様に食事の準備をしています。
今日は、お好み焼きメインですよ。そう、豚玉や牛玉、うどん入り、うどん無し。あとは、エビや貝も入れますよ。
大きな鉄板でデカいお好み焼きを焼いてます。肉を置いてひっくり返せないので、ひっくり返す前に、生の肉をならべてその上にひっくり返します。
並べて二枚ずつ焼いて、隣りには海鮮とうどんを炒めて弱火でおいてあります。
とりあえず、肉! ですね。
薄切りだけど、重ねればそこそこありますよ。まるでミルフィーユカツですね。それがお好み焼きの下にある。そう、ほぼ、お好み焼きの三分の二は肉です。
お好み焼き粉は山芋に似た芋を置き、小麦粉、調味料などを置いてクリエイト先生に作ってもらいました。小麦粉の大袋ひとつ分、あります。あと、お好みソースは辛口と甘口を作ってもらいました。イメージは『お○ふくお好み焼きソース』です。これは、大きな瓶に入っていました。ソース用のポットと小さなレードルもありました。
すごいです、クリエイト先生は。
ホタテのお好み焼きを焼きながら、豚玉と牛玉をコピーしまくります。
このために、デカいキャベツを五玉スライスしました。すごく大量です。
そんなことは、これ以上できないのでコピーですよ。
今は個数を設定してコピーするので、大皿一枚にお好み焼き10枚のっけてアイテムボックスに入れます。
あ、ホタテもお好みもできましたね。次は巻き貝にしましょう。あとは、小粒ですが牡蠣もあったので、巻き貝お好みと牡蠣お好みです。
アワビとかもあればよかったですが、何処かで探しましょう。バター焼きも作ってみたいです。
ホタテお好みと巻き貝お好みは、四角い皿に10枚ずつ二山です。うん、コピーに感謝!
その間に、キャベツを保存容器に入れましょう。これはサラダに使えますからね。
ホタテと巻き貝のお好みもストレージに収まりました。
あとは、でっかいホタテを焼こうと思います。
洗うのが大変だと思っていたのですが、できるだけ水洗いをして、そのあと浄化をすれば、食べられない部分は全てなくなり、ひらひらの下側まで綺麗になっていました。これはすごいことですよ。当然巻き貝も同じように処理したので、臭いもなくとても綺麗になりました。
なので、今はデカいホタテの身だけを焼いてます。鉄板の上でいい匂いがしてますよ~
さて、生野菜はちぎってあるので、あとは白米とスープかな。スープはどうかな。うーん、卵スープにしようかな。スープというよりお吸い物の方が合うよね。
さて、そろそろ夕食の時間だけど、皆はどうしてるのかな?
テーブルの上にみんなの深皿を置いてます。
あとは、お好みソース二種。
そして、水だよね。ちびっ子たちの前には、保冷のミルクストッカーを作ったので、そこに小瓶をならべてます。
今度外にでたら、買い物をしなくちゃね。
ミルクは当然だけど、調味料が少ない。あと、薬味関係、野菜、ソース類、お菓子やケーキですね。
外の季節をみて、洋服も必要です。
大型三人組は、幻影で大丈夫らしいのでいいんだけど。俺は違う。あとは、ちびっ子たちの鞄の中に入れる寝具類。それぞれの部屋で使う寝具なども必要だね。
一応、屋敷は変わりなく運営されてるみたいだね。
戻れば、一度、森に入ってもらおうかな。でないと、魔物が増えすぎると大変だ。
『ねえ、あるじぃ~お腹すいたぁ。まだできない? みんなはぁ?』
『しょらも、しゅったぁ~』
「そうだよね。じゃあ、二人は先に食べる? 取ってあげるから」
う~ん! といいお返事ですね。
じゃあ、豚玉と牛玉を一枚取ってカットします。大きい一枚分、それぞれ乗せました。その隣りには、サラダをこんもり盛り付けて。残った所に、ホタテと巻き貝のお好みを置いてあげます。
それぞれの深鉢を前に置いて、甘口ソースをかけました。
「これはお好み焼きだよ。豚と牛肉、巻き貝とホタテがあるから食べてみて。スープ注ぐからね」
いただきます! と二人はお行儀良くたべ始めます。
卵スープを持っていけば、ありがとうと笑顔をくれました。
あ、そろそろ終わるかな、ブルックスは。
「ブルックス、先にお風呂入って。汗だくだよ」
「ありがとうございます! お先に入らせてもらいます」
うん、と見送れば着替えを手に風呂に向かった。
魔導具でお湯は入れるでしょう。
うーん、まだ洗ってるよね、三人は。どういうことだよ、ほんと。
じゃあ、俺も先に食べよう。
卵の吸い物を注いで皿を手に椅子に座ります。
『あるじぃ~、これ美味しいね! サン、大好き~』
『しょらも、しゅきぃ~』
「そう? よかったよ。たくさんあるからいっぱい食べてね」
コクコク頷く二人のお口は溢れそうにいっぱいです。あはは、本当にかわいい。癒やされるね。
さて、俺も甘口ソースです。
あ、これ、コピーしておこう。そうでないとおそらくなくなるよね、これ。
じゃあ、ストレージにそれぞれ10個コピーっと。
ソースをかけてマヨネーズを上からかける。本来なら鰹節をのせたいけど、今はありません。
パクリとホタテのお好みにかぶり付きます。
ん~、美味しい~
途中でマヨネーズをつけたものをちびっ子たちの口に入れれば、これにもかけてというので、サラダ含めてかけました。
細い筋ができるのが楽しいらしいよ。口に入れれば、驚いてました。もっと美味しくなったらしいね。
ゴクゴクミルクを飲み、お好みとサラダを食べ、卵のスープを飲む。本当に嬉しそうにたべてくれるのでありがたいよ。
俺は豚玉を半分、牛玉を半分、ホタテと巻き貝を各一枚置いてあるので、おそらく満腹になるでしょう。
三人で楽しそうに食べていれば、やっと大型三人組が戻ってきた。
「遅くなった、主」
「ごめんね、ナギ。気持ち良かった~」
「悪い、ナギ。もう手伝う事はないか?」
はぁ……
「呆れてものが言えないよ。今日はお好み焼きだよ。野菜も食べてね。豚玉と牛玉。あとは、ホタテ玉、貝玉です。お皿もあるので勝手にどうぞ。ソースは二種類、甘口と辛口です。あと卵スープはあそこの鍋。白米は保温ジャーにあります。マヨネーズはそこね。まあ、適当に食べてください」
ナギ……
ノルが困った顔をしてるね。
でも、気を取り直したんだろうね、取り分け始めたよ。
「ナギ様。お風呂いただきました」
「うん。じゃあ、食事、どうぞ。丁度、みんなも食べるところだから、一緒に食べてね。好きなように取って。内容はノルに聞いて」
ありがとうございます、と大きな皿を取ってノルに聞いてますね。
豚玉から順番に食べるらしい。
お好み焼きは取ったらアイテムボックスに入れておくようにノルにお願いました。
『あるじぃ~、サン、たまごスープとぶた、たま、とホタテがほしいの~』
『しょらも~』
わかったよ、とさっきカットしたものを二人の皿にならべます。そして甘口ソースをかけてマヨネーズをメッシュ状にかけました。
「どうぞ。卵スープ、注いでくるから食べてて」
は~い、とお手々が上がりましたね。
キッチンに向かい、スープを注ぎます。
テーブルに置いたとき、ご飯は? と問えば、今日はお好みでいいらしいよ。
じゃあ、俺も一緒に食べようか。
ええと、他に……
あれ? お好みがないけど。
ブルックスは一枚目を食べてますね。他は?
オニキスの皿には三枚、フラットとノルは二枚乗ってますね。
本当に理解不能。他の人が食べるとは思わないのかな。
じゃあ、アイテムボックスから豚玉と牛玉を取り出す。そして、ホタテ玉は一枚とった。
ブルックスは牛玉がいいというので、丸一枚置いてあげました。
冷えるから、とりあえずアイテムボックスに入れます。
さて、ソースは甘口だね。あとはマヨネーズ。これはずっしりくるよね、お腹に。
ん~、ホタテ、美味しい。
さっき焼いたホタテは出してません。内緒でちびっ子たちと食べようと思いました。だって、出しても味わうという感じななくて、ガツガツ食べるだけだもん。
ちびっ子たちと話しをしながら食事を終えます。
ノルになにを出す? と問えば、それぞれを一皿ずつというので、豚玉十枚入り、牛玉十枚入り、ホタテ、巻き貝をそれぞれ十枚入りで出しました。すぐにアイテムボックスに入れたけどね。
そろそろちびっ子たちのデザートが終わります。
ブルックスには、冷蔵庫にケーキがあるからと伝えておきます。ノルには、ひとつのはブルックスの分。角皿は大型組のデザートだと伝えて、デザートを終えたちびっ子を浄化して床に下ろします。
二人はトテトテと風呂に向かいました。
少しまってもらって、湯を削除して浄化。新しいお湯を張って身体をながしてから飛び込んでいく姿を確認したあと、着替えをとりに寝室に向かいます。
タオルを干してくるからね、と二人に伝えて、外にでて皆の使ったタオルを籠ごと持ち、物干しの階段を上がる。そして、紐にそれぞれを広げて干した後、浄化してから風呂に向かった。
キャーキャーと風呂で泳ぐ二人をみながら身体を洗います。二人は泳ぎが達者なので助かります。
髪の毛を洗う間、待てるかと問えば、いいらしい。
じゃあ、俺は髪を洗おう。
そこそこ長くなったので、洗うのにも力がいります。十歳なので、かなり大変ですよ。
やっと綺麗に洗ってタオルで髪を包み、風呂に入りました。
洗わないの? と問えば、もう少し泳ぐらしい。
じゃあ、と俺は目を閉じた。
読んでいただきありがとうございます。
大型組には呆れしかないですね。
十歳のナギは親みたいに見えるんだけど。でも、これ以上ナギを怒らせない方がいいとおもうよ。
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