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100 ノルが依頼にでかけました。それに比べて俺は何やってんだろう……

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。


本日100話達成!

毎日になると100話って感慨深い。長かった気がします。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


 オニキスたちが戻って、とりあえずクリーン。

 それからガツガツタイム再来だよ~


 既に俺は、料理長特製の焼き菓子を食べてます。ノルとサンはまだご飯食べてるよ。

 ここの紅茶はとても美味しいんだけど、どこ産だろうね。うん、王国産でした。これは美味いよ。旅用に用意してくれるって。嬉しいなぁ~


 そんなことを考えてると、うとうとしてたみたい。

 起きたらオニキスとフラットはもういなかった。

 解体場を見て、魔物をサンに預けていったらしい。

 どれにするかな、と思った時気づいた。今日、ギルドで引き取った分を出してもらう。

 レアな素材と肉。そしてブルーブルが大量にある。

 じゃあ、とブルーブルを調理場へと渡す。サーペントも二種類半分近くを渡した。

 感謝されたんだけど、俺が狩った獲物じゃないからね。

 残りは俺のアイテムボックス入れて、素材を見てみる。ブラックとレッドのサーペントの皮だけですけどね。

 それで、買取金だと袋をだしてくれた。ちゃんと明細を渡してくれたサン。おりこうだね~

 おもいきり撫でておいた。

『ごほうびに、へびのからあげ、つくってくれる?』

「サーペントの唐揚げだね。じゃあ、味付けて仕込んでおくよ。あげたらいいだけにした方がいいからね」

 わ~い! とピョンピョン跳びはねてる。ふふふと笑ってしまうよ。全身で喜びを表してくれるのって、嬉しいからね。


 さっそくトッドに解体してもらうことにした。

 何をやってもらうかなと考える。ミノタウロスで腕試しだね、と解体場に取り出した。

 感激したトッドは、さっそく始めましたよ。

 他にもなにか出してくれと言うので、サイクロプスを出したんだけど、肉は美味しくないらしい。じゃあ、処分しようかな。とりあえず分けてもらうことにして、お願いした。

 ノルはギルドに行ってくるからと馬で出かけていったよ。

 じゃ、俺は唐揚げをつけ込みましょう。

 ブルックスは見ていいかと聞くので、いいよと答えておく。サンは、当然サンルームでお昼寝です。


 さて。

 新しい魔道コンロを取り出して作業台を広げる。そして冷蔵庫も出しておいた。

 ブラックサーペントとレッドサーペントの肉を一塊ずつ取り出した。ステーキ用は置いておくからね。

 大きなボウルにそれぞれを一口大にカットして放り込んでゆく。ドンドンカットしまくって、山盛りですよ。

 別のボウルにタレを作りましょう。

 みりんと醤油、砂糖を入れてショウガとニンニクをすりおろす。ニンニクはたっぷりでございます、ふふふ。

 味を調えて大量に作ったタレを二つに分けた肉のボウルに回しいれて、少しだけもみもみ。

 それを冷凍保存袋の特大を取り出していれる。当然一つじゃなくて、四つできました。全部で十キロ近いかなぁ。

 それを冷蔵庫に入れて冷やすんですよ。アイテムボックスじゃタレをしみこませることはできませんからね。だって、時間が止まるんだもの。


 次も今日ギルドでもらってきたコカトリスですね。

 それを二羽分取り出して、同じようにカットしてタレに漬け、冷凍保存袋に入れて冷蔵庫へ。半分は味を変えてみることにした。焼き肉のタレにつかうソースに漬け込んで、同じように保存してみた。これでどんな味か付くか、楽しみですね~

 多分、うちの子たちはどっちも好みだと思うよ。


 あと、何をしようか。

 この前、丸取りと肉の丸焼きは作ったしね。肉肉言うから、丼物を数えれば、ワサビ醤油のタレが少ないね。それにステーキも。じゃあ、それを作ろう。

 ワサビ(ビーサ)をおろし金でおろしていきます。たくさんたくさんおろしました。疲れたよ。

 あとはブルーブルの肉をステーキ用にカットして、焼きましょう。

 フライパンを四つ置いてステーキをどんどん焼きます。エンドレスかと思うほど焼きます。

 だって、一人で二十枚とか平気で食べるからね。

 焼いては保存容器に入れ、焼いては保存容器に入れ……ある程度溜まったらアイテムボックスに入れる。

 それを何回繰り返したか。わからないよ、既に。

 

 やっと終わった、と力が抜ける。

 見ていたブルックスは感心しきりだ。

「いつもこうやって作るのですね。素晴らしいです。私も市井の料理の方が好きですから、皆がうらやましいですよ」

 本気で言ってるよね、ブルックス。

 

 さあ、魔道コンロをきれいに拭いてアイテムボックスにしまう。食器やボウルもクリーンしてから片付けた。

 ふぅ、とティールームでソファに座る。

 どれほど大変な作業か、十歳の俺にとって。すっごく疲れるんだよ。本当なら迷宮探しをしたいのに、森の整理をする為に時間を費やしてる。ただほど高いものはないね、本当に。

 このままこの国にいて楽しいことがあるんだろうか。迷宮探索するならやる気も出るけど、今は何やってるんだろうって感じてる。

 貧乏性の俺には、こんな風にのんびりしてるのは無理がある。なんだかすっきりしないんだよ。これからもこれが続くんだろうか、と考えれば嫌になる。海の街にも行きたいけど、オニキスとフラットも一緒に行きたいよね。俺の飛翔魔法ではノルを連れて飛ぶ事はできないから。

 あ、海のこと考えたら行きたくなった。泳ぐことはできないけど、美味しい魚がたべられるなら嬉しい。

 この世界には海には魔物がいるらしいから、泳ぐならプールだよね。

 森の整理はどれくらいかかるんだろう。俺も行ってみたいな。そうなるとフラットがいないと無理だ。行き帰りはオニキスかフラットの背に乗ってもいいんだけど、地上で一人はヤバイでしょうよ。どうしようかな。これからもある事だよね。でも、そんなに簡単にフラットみたいな子がいるわけないし。騎竜みたいなのは大きいし。どうすりゃいいのさ。

 ノルはギルドに行ったということは、依頼を受けたいんだろうね。とりあえずノルがどう考えてるか聞いてみた方がいいかな。

 討伐だけじゃなくて、護衛とかの依頼もあるからね。今夜夕食の時にでも話して見ようかな。ノルだってBランク冒険者なんだから。



 オニキスとフラットは、今日も無事に帰ってきてくれたよ。魔物もたくさん狩って。木は減ってたんだけど、また山盛りになった。何かに使えるといいんだけど。


 夕食は、ステーキがバンバン出てきた!

 やくばっかりでゆっくり食べることがあまりなかったから、俺もガツガツ食いましたよ。

 うれしいよ、おいしいよ~

 サラダもいい味のドレッシングで食べた。これって、このままサラダだけ食べられるわ。


 食事をしながらノルに聞いて見た。

「何かいい依頼があった?」

「うーん、討伐依頼は面倒だね。一人じゃ受けられないっていわれた。あとは護衛かな。ギルドからいろんな場所へ向かう護衛依頼は多いよ。ほとんど商人の依頼だけど。そうだ、貴族の依頼も二つくらいあったかなあ。今の時期なら護衛の方がいいかもしれないね。俺一人で参加できるし。森が整ったら、俺も討伐に入りたいから。そのためにも身体を動かした方がいいでしょ」

 ふうん、考えてるんだね、ノル。現状、俺は動けない。屋敷の周りが整わないと海にも行けやしない。

「それでどうするの? 誰の依頼を受ける?」

「それなんだけど、隣の国の跡地に行く貴族の護衛があるんだ。あの国の跡地でしょ。それを分けたからその確認と、辺境伯との面談らしいよ。騎士たちも同行するらしいから。冒険者は五人かな。一応、俺も借り受けしてきた。明日、行くなら早朝に依頼を受ける手続きをすればいいって」

 え? 明日なの?

「明日出発なの? 準備は間に合う?」

「うん。大丈夫だと思うよ。干し肉とかだけ買えばいいから」

 ええと、それじゃ力も出ないよね。じゃあ、バッグを作ろうかな。

「じゃあ、時間の止まる鞄を作るよ。肩掛けでいい? それとも腰につける?」

「ほんと? うれしいなぁ。じゃあ、腰の方が邪魔にならないかな。できそう?」

 じゃあ、とノルが使っている革の鞄を借りた。その中を加工した方が装備が変わらないからね。

 少し待ってて、と自室に戻ってバッグを置く。そしてこのバッグのなかの空間を拡張、そして時間が止まる仕様にしたい。容量は三十メートル立方体が入るくらい。


(クリエイト)


 ピカッと光った腰バッグはすぐに落ち着いた。

 鑑定してみれば、容量三十メートル立方体で時間停止型アイテムボックスとでた。これなら大丈夫だよね。試しに氷をひとかけら入れておいた。

 服とかは、後でいれればいいしね。今持ってる魔法袋ごといれればいいんだし。


「できたよ。確認の為に氷をひとかけらいれてるから。朝、見てくれるかな。大丈夫なら、フラットがお弁当をたくさん持ってるから、それを入れて行ってよ」

「あの街の? ギルドの食堂だけど美味いんだよな、あそこの弁当は」

 でしょ、と料理長に果実水と水を冷やしてもらうことにした。俺が持ってたみっつの水袋に水を満タン入れて冷蔵庫へ入れてくれた。果実水は明日の朝、出してくれるらしい。

 何時? と聞けばギルドの前を九時に出発らしいから、八時にはここを出て、手続きをするらしい。

 じゃあ、とポーションや薬を出して渡した。

「これはノルのために使うんだよ。誰かにあげてノルが使いたいときにないとかはダメだからね」

 そう強くいっておいた。ノルは優しいから損をする。だからわざと言ったんだ。わかってるよと笑うノルだけど、僕より大人だから大丈夫だよね。

 朝は、馬に乗って出かけるなら屋敷でお見送りだね。 

 



 

 そんな風に話してゆっくり眠った朝。

 ノルと朝食を食べている。 

 アイテムボックスの氷は問題なく溶けていなかったらしい。それならとフラットが弁当を大量に出してくれる。一日三回で一週間以上かかるからね。全部で六十個の弁当があったから、全部入れて行くように言った。

 過保護だなと笑うけど、心配だもの。

 料理長からもいろいろもらって、水と果実水をいれて準備万端だね。

 魔法袋もアイテムボックスに入れたから両手が使える。


「じゃあ、行ってきます!」

 手を振りながら、馬に乗って駆けていったノル。

 気をつけてね、と念を押した。なぜだか気に掛かるから。ブルックスは今朝はいない。出立する貴族の見送りがあるらしい。その後来るんだろうね。


 

 オニキスとフラットに、あとどれくらいで終わりそうかと聞いて見た。

 やっと森全体の六割が終わったらしい。まあ、そうだろうね。裏の森全部だから。かなりデカイ森なので、時間はかかるだろうね。

 それなら俺も行きたいと言ってみる。サンは俺の鞄の中から攻撃だよ。木の根はオニキスが処理してくれてるらしいんだけど、俺とサンが引き受けようかと話した。

 土魔法で根っこを掘り起こしてアイテムボックスに入れるだけだからね。冬の間の暖房に使えるから、それもいいだろうとオニキスは好感触だ。それならいいよね、とフラットも頷いてくれる。上から下の方へ魔物を狩り、木を切って降りている二人の後を処理してゆくなら安全だし、結界を張りながらでもいい。

 じゃあ、今日から行くことになった。


 侍従長にそう言って準備をしてもらう。といっても何もいらないんだ。水くらいかな。

 サンも大喜びで、いつものバッグに入ってるよ。

 トッドの所にいって、新しい魔物を取り出す。少し多めにと言われたから、五体出しておいた。それもとびっきりデカいやつをね。足りない時は昼に取り出すからといっておいた。

 

 荷物を持って、フラットの背に乗る。

 高く上がれば、もうノルがいる一行はいなかった。出発したんだね、と少し寂しくなる。

 とりあえず、通信用の水晶はおいてあるから、何かあれば連絡をしてもらうことになってる。


 森の頂は、きれいに木が間引かれている。 

 ゆっくり歩けそうなくらい日光が森に注いでいる。

 そこから半分くらい降りた場所でフラットから降りた。

 少し先からオニキスとフラットが森の整理を始める。木がドスンドスンと倒れてゆくんだ。それは二人がそれぞれ収納してくれる。かなりのエリアを整理して、その間に出てきた魔物を狩る。

 それを横目に、結界を張って根っこを掘り返す。そしてサンがそれを回収する。

 そんな感じで進んで行くけど、根っこの始末をしなくていいからかなり早いって。ちょっとうれしいな。役に立ててる気がするよ。

 

 そんな風に移動しながら二時間くらい頑張ったよ。

 どこかで一休みしようと結界を張って休憩する。

 お菓子はいろいろあるから、テーブルを出して並べた。そして、果実水を置いてゆく。

 フラットのボウルに注ぎ入れれば、嬉しそうに飲んでますね。

 料理長の焼き菓子もとても美味しいので、どんどん食べちゃう。あっという間になくなって。でも、動かなきゃだから、やめておくってきいて、すごいなぁと感心した。


 再び作業を始める。ぐるっと回って、屋敷が見えない場所まで来てる。

 俺とサンはせっせと根っこを抜いてゆく。土魔法使いまくりだ。時々、サンもやってみたいと言ってくれるので、任せてみれば問題なくできますよ。これなら土魔法のレベルも上がるね。

 二人で同じ結界のなかで同時に根っこを始末してゆくから早い。それより速いのは、オニキスとフラットだ。魔物も狩りながらだからすごいとしか言いようがないよね。


 どんどん作業を続けて気がつけば昼を過ぎてる。

 二人に声をかけて屋敷に戻った。


 クリーンを掛けてお昼ご飯を食べる。もぐもぐ、もぐもぐ、食べまくる。

 ブルックスが来たらしいけど、俺がいなかったので王宮に戻ったらしい。そうだよ、仕事しなさい!

 今日は俺の大好きなクリームパスタがあったので、テンション上がりまくりだ。フラットも好きなのでバクバク食べてたよ。海鮮がたくさん入ってたけど、海の街から来るのかな。やっぱり行きたいな。

 それなら、ノルが戻るまでに森の整理を終わらせよう。どうか無事に戻って欲しい。気になって仕方がないんだけど、俺は過保護なんだろうか。心配するよね、仲間のことだもの。


 お昼からの作業前にトッドに魔物をもう三体渡した。

 庭師に根っこを取り出して、薪にするからと言えば、泥を落として乾燥しましょうといってくれたので任せることにした。

 空に上がった俺たちは、中断してた場所へ戻る。

 上から見て魔物が数体いたので、皆で狩った。久しぶりの魔物狩りで楽しかったよ。サンもバンバン氷の刃を放ってたし。


読んでいただきありがとうございます。

100達成できました! まだ続きますが、これからもどうぞよろしくお願いします。


ノルが依頼にでかけましたが、貴族の護衛というのが気になるんです。ナギも妙に気になってる様子。大事件が起こりそうな予感がするのは私だけ?


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ㊗100話! おめでとうございます。 [一言] うーん(+_+) ナギ君も何やら引っ掛かる、イヤな予感。 ノルさんが無事に戻って来て欲しいなぁー。
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