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6/8

入ります

公園での出来事の次の日。


「広江さん、放課後体育館の裏へ来ていただけませんか?」


「へっ!ちょっえっ?ううん。でもまだ出会ってそんなにじゃない?」


「まあ、放課後だからよろしくね。」


広江はまだ告白とかされたことがない人であった。

だから、男、体育館裏、約束ときたら、もうそれはそれしか考え付かなかった。


その日の授業中、広江はずっとそわそわしている。

右斜め前の席にいる普通を、10秒に一度の頻度をチラ見していた。


「広江ここの部分を読んでくれ。」


広江は、授業なんてまともに受けられる状況ではなかった。

社会科の後藤先生が、何度も広江と呼ぶが全く気付かない。


「いた!」

後藤先生が、手に持っている教科書で広江の頭をポンと叩いた。


「広江どうしたいつもならすらっと答えるのに、何かあったのか?ほら同盟の意味の部分を読んで教科書のここ。」


「はい、付き合うことです!」


「まあニュアンスはそうだが、お前なんか告白される夢でも見たのか?」


「あはははは!」

周囲の生徒たちが、先生の小粋なジョークに爆笑する。

広江は、あまりの恥ずかしさにうつ伏した。


顔の表情は確認することが出来なかったが、耳がトマトのように赤みを帯びている。


放課後。


「風紀委員長、2年の男が鬼ごっこをして廊下を走っています。」


「ふーん」


「風紀委員長、自転車に羽をつけて空を飛ぼうとしています。」


「ふーん」


「風紀委員長、蛇口からミカンジュースが出てきています。しかも果汁1パーセントらしくてマジ許せないっす。」


「ふーん」


「やっぱり今日はおかしいって。いつもはおんどりゃーって小さなことにもカリカリするのに。」


「何かあったのよ。そーっとしといてあげましょう。」


「そうね」



約束の時間となった。

僕はその数十分前から、スタンバっていたが帝国に彼女の姿はない。


「今日はうまく伝えるんだ。」


体育館の隣には、僕たちの教室が存在する校舎がある。

その出入口から、黒髪ロングの凛としたたたずまいの少女が出てきた。


なんか足取りがおぼつかないようすで、千鳥足のようにゆらゆらしている。


「野人君、話って何かな」


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