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風紀を守るもの

大谷おおや高校、私立であるためある程度の設備は取りそろえられている。

専用の清掃員でもいるのかいつも校内は清潔感があふれている。

生徒たちもさぞかし勉強しやすいと感じているであろう。

しかし、そんな学校をいや僕を不潔の権化のように見つめる女性がいる。

堅物ロボットさんである。

確かに先ほどの卑劣な行為は男として棒がついているものとして最悪な行為であった。


「まっ待ちなさい!最低!」

先ほどとはけた違いの怒号を挙げ、数十段ほどの階段を駆け上がろうとする僕を呼びとめた。

最低という感じ二文字は僕を表すのにふさわしいものであった。


広江がガシガシと階段をよじ登ってくるが、怯えかそれか他の何かであるのか脳では理解できなかったが、身動きが取れない状態だ。

「RUSH RUSH」

おもちゃは空気を読めておらずその場で意味のない言葉を荒げる。


「うるさいわぼけえ!」

風紀委員は僕の手からおもちゃを奪い取り、下に思い切り叩きつけた。

内部が破裂するような少し小規模な爆発音が、先ほどまでしらけた空気を漂わせていた廊下内でこだまする。

あまりの勢いに内部の機会が壊れてしまったようだ。


「RUSH RUSH終了単発」

この言葉がこのものの最後の言葉となった。

「スマン中根、そしてよくわからないけど単発で散っていった者たち。」

僕は、いろんな人を弔うかのように、その場で目をつぶり合掌する。


「何してるのあんた?」


「これは死んでいった者たちへのレクイエムをしてまして。」


「はあ、意味わかんないんですけど。」


「すいませんでした!」


とにかくこの窮地を脱するには謝ることしかできない状況であった。


「どうして逃げるのかしら人間って。おかしな生き物よね。」


「何か守りたいからじゃないかな。僕が逃げたのも中根を守るためだし(信じてもらえないかもしれないけど)、君があの時(Vtuberだとばれた時)も君が何かを守るためじゃなかったのかな。間違ってたらごめん。」


「そうかもね」

広江さんは、僕より少し上段まで階段を上り、振り向いた。

その姿は先ほどよりも、自信があるようにどっしりとしている。


「普通野人、あなた風紀委員に入りなさい。これは命令よ。」


「えっ突然なんなの?」


「風紀委員に入れば今回の事はチャラにしてあげる。それに問題児だし、私がそばで監視しておかないと気が収まらないのよ。」


「ははあ」


「別にあなたと一緒にいたいとかそういうわけじゃないのよ。」

広江さんは先ほどとは少し慌てているように見えた。

それに発現の後、壁を人差し指ですりすりしている。


僕が風紀委員なんて、、、

学校ではほとんど前に出ない自分に威厳なんてあるのか。

ただただ迷惑になるだけじゃないのか。


「僕は……」

評価の程をよろしくお願いいたします。

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