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001話「始まりの魔王姫の物語」

こちらはエロ要素を出来るだけ削った年齢無制限版です。

この物語はフィクション・グロテスクである。


この物語の如何なる人物、思想、事象等も、全て紛れもなく、貴君の世界に実在する現実や架空の人物、思想、事象等は全くの無関係である。


同じくこの世界の多くの女性達の猟奇的な残酷すぎる事象が多く目にするであろう。


以上の事に同意した者のみ、このイカれてしまった世界に踏み入れる権利が与えられる。


この世界は貴君とは違う異世界であり、人間は女性のみが住む魔法と科学が発展した世界である。


この世界の大陸『アマテラス』は、10000の国があり、それぞれ独自の文化が発展したが、先の魔法と科学力が日常生活の元になっているのは共通している。


この世界の人間の平均寿命は貴君の最長の寿命の3~4倍があり、容貌は生涯スタイルが良く若く凛々しく美しいと言う。


魔法を扱えるものは『魔法族』、大いなる科学力を持ち瞬時に作れるものは『科学族』と呼ばれた。


ここまでが平和で豊かな世界に見える…。表向きは…。


この世界のほとんどの人間は、貴君の住む人間以上に邪悪で外道で自己中心な性格で他人をゴミ以下としか思っていないのである。


特に魔法族と科学族のハーフの人間を「汚れた血」と、その両方の素質が無い者は「劣等種」呼び、奴隷にしたり、残忍な方法で公開処刑をして人種差別の快楽を楽しんでいた。


だか、ある年の日の夜、空から一筋の光が大陸に落ちたが、誰一人も気にはしなかった。


その半年後、大陸の王国の内30の王国が壊滅しており、王族も城下町の住民達も人一人もいなくなっていた。


その後他の王国も次々原因不明の壊滅状態になっていた。


王国を次々と壊滅したのは、誰も知らない()()()()()()の仕業である。


人はその者を、「復讐の魔王姫」と呼ばれていた。


物語は、光が大陸に落ちてから1000年後、王国の数が3割減り、約7000になり、その原因を調べるためにあるいくつもの王国による合同会議をするところから始まるのである…。










第5097の国「ミスティ王国」



この国は、主に科学族が住む国で、蒸気や霧を使って健康を保つ機器を開発していると言う。


その国にある王国の王女率いる軍勢が現れた。


その王女の名は「マミカ・ミナヅキ・ピュア20世」


第7419の国「ミナヅキ王国」の王女で魔法族である。


彼女がここに来たのは、先日彼女の元に手紙が届いたからである。




「マミカ・ミナヅキ・ピュア20世王女へ


先日第1729の国が滅んだのはもうご存知のハズです。


ここ1000年間の原因不明の3000もの国が亡ぶ事態について会議を行います。


詳しい事は我が国にて。


ミスティ王国王女『ミイ・霧塚・ミオ』より」





マミカ「ふん!久しぶりに手紙を寄越すと思えば、こんな面倒な事を。他の国の事などどうでもいいわ」


豪華な馬車に乗りながら手紙を破り捨てるマミカ。


城下町の門の前に兵隊が確認を終えると、門が開き、マミカ率いる軍勢が中に入った。


街の住人達が集まっている中、広場に着くと、ミイ王女と彼女が率いる兵隊達が待っていた。


ミイ「よく来てくださいました、マミカ・ミナヅキ・ピュア20世王女」


マミカ「歓迎とは、随分ご丁寧ですわね」


ミイ「先日お手紙で書かれていた通り、次々と原因不明の国の滅亡が発生していて、わが国で国際会議を行う事になりました」


マミカ「そんなの世間体を上げるためでしょ。それに、今まで滅んだ国は全ての国にとっては最弱に過ぎませんわ」


ミイ「かと言って、次にこのような事が起こるのは自分達に来るかもしれませんわ。万が一の為に、打つ手を考えなければ」


マミカ「まぁいいですわ。最近汚れた血の奴隷が最近見つかりませんので暇つぶしとして参加しますわ」


そう言って二組は城の方へ向かった。


すると、小さな女の子が転がったボールを取りに軍勢の前に横切った。


ミイ「……邪魔」


懐から素早く拳銃を取り出し、少女を射殺した。


すると、母親思いしき女性が悲鳴を上げながら少女に駆け寄る。


ミイ「…お前も邪魔」


さらに母親も射殺した。


ミイ「誰か。この汚物を廃棄所に運べ」


何人かの兵隊が死体を運び出した。


マミカ「相変わらず冷酷ですわね、ミイ王女」


ミイ「マミカ王女。それは貴女もですわ」


二人は高笑いした。


どこか遠くで、それを見ていた何者かが拳を強く握った。







1時間後。会議室で今後の対策をどうするか話し合っていた。


ミイとマミカを始めとした10ヵ国の王女達が円卓を囲っていた。


マミカ「……どの資料を見ても爆発で城も城下町も木っ端みじんになったこと以外分かりませんわね」


ミイ「唯一の共通点は爆発…。けど、それぞれの鑑定では魔法の痕跡や爆発物を使っての痕跡のどちらか。この一件は複数犯の可能性が高いですわね」


マミカ「けど最初に起こったのは1000年前…。仮に同一犯としても人間の平均年齢はせいぜい250歳前後。普通はそんなに長く生きる事は無いですわ」


ミイ「じゃあどうして同じ爆発が起きるのですの?」


マミカ「それを考える為に会議してるのですわ!」


すると。


王女「あの…」


目が隠れた黒の長髪の王女が立ち上がり手を上げた。


ミイ「何ですの?第1250の国の王女。何か意見でも?」


王女「実は、……2つの対策の案がありまして……」


マミカ「ほう…どんな案なのかしら?」


王女「1つはその爆発の対策です…。もし、自分の国に何かが起きても、最小限に押さえるために、爆発軽減の魔法や防火塀等を作って…」


ミイ「オドオドしている割にはそれなりの事が思い付くとはね」


マミカ「少しは誉めてあげますわ」


王女「あ、ありがとうございます…」


ミイ「後でそれを開発するために研究員に伝えるとして、もうひとつの案は何ですの?」


王女「は、はい!これは誰でも出来るものです……。それは…」


ミイ「それは?」


王女「それは…

















































誰も信用しないことよ」


懐から玉らしき物を上に放り投げ、指をならすと、手と玉から煙が吹き出てきた。


ミイ「う!?こ、これは!」


マミカ「だ、第1250の国の王女!何を…!?」


王女「…第1250の国?そんな国、昨日の内に滅ぼしたわよ」


指をならすと、その王女が光に包まれ、顔や体形が変わり、黒髪から緑髪と紫のメッシュの膝まで長いサイドテール髪になった。


???「その国の王女はもうこの世にいないわ」


ミイ「な、なんです…て…?」


その女以外の王女達は意識を失い、倒れた。


女は懐から電話を取りだし、かけた。


???『王女。状況は?』


王女「予定通りよ。では手筈通りに、この国と手薄になった他の国から人間を全員連れ去って王国を滅ぼしなさい。出来るだけ生け捕りにしてね」


???『分かりました。何人かそちらに向かわせます』


連絡を終え、王女は、倒れた王女達を見下ろした。


王女「…さて、イカれた人間達に逆襲(おしおき)を始めるわよ…」





















王女マミカの意識は少しずつ覚醒する。


マミカ(…まだ頭がぼんやりする…。ここ、どこ?手足が動かない…)


視界がはっきりすると、最初に見たのは、鉄格子だった。


そして、自分の姿を見ると、ボロボロで穴空きだらけの緑のビキニ姿であり、手足が手錠で固定され、自分は壁に貼り付けられいた。しかも、口に何かがくわえられて喋れない。


マミカ(な、なにこれ!?動けない!)


更に他に気づいた事があった。


天井の隅にいくつかのスピーカーがあり、それには何人の女性が次々と悲鳴を上げている。まるで、この世とは思えないほど。延々と流れている。


そして向かい側にもいくつかの牢屋があり、その中には、自分と同じくボロボロの緑のビキニを着て壁に貼り付けられた女性達が居た。首には首輪か何かが付いている。


嫌がって無理やり手錠を外そうとし、首輪から電流が流れる者、疲労状態で睡魔が襲い、電流が流れて無理やり起こされるもの、何もかも諦めてぐったりしている者等がいた。


間違いない。あの第1250の国の王女になりすましたあの女の仕業だ。自分を眠らせてここに閉じ込めたんだ。


マミカは無理やり手錠を外そうとしたが、身体に電流が走った。


どうやら自分の首にもあれが繋がっているらしい。


更にはスピーカーから延々と流れる悲鳴。あれを長く聞くとどうにかなりそう。


すると、牢屋の外に、看守らしき数人の人物が現れ、周りの牢屋を見渡していた。看守達も何故か自分達と同じ緑のビキニだが自分達と違い新品のようにキレイである。


悲鳴を聞かないためか、防音の魔法のこもろとヘッドホンをしている。


何か看守同士がしゃべっているが、悲鳴のせいで何を言っているのかは聞き取れない。


すると、看守がこっちの牢屋に来た。リモコンらしき物を取り出し捜査していると、悲鳴の音が小さくなっていく。


看守「おい新入り。ここに入って初めてのお仕置きが実行されるぞ。覚悟しとけ」


何を言っているかわからなかったが、突然真上の天井が開き、そこに上がっていかれる。







気が付くと、自分の目の前には熱がこもっている鉄の棒があり、周りには自分と同じ状態の女性達が居た。顔は絶望状態だった。


上からアームが降りてきて、口にくわえられたギャグボールを外した。


マミカ「おい!第1250の国の王女に成りすましていたヤツ!これでただで済むと思うな!私は誇り高くっ!!」


突然体に電流が流れ、最後まで言わせてくれない。


すると、熱の棒がこちらに近づいてきた。ま、まさか…!


マミカ「お、おい!今なら許してやる!今私を解放すれば、私を拉致したことは許してあげます!だからっ!」


制止も空しく、棒が横腹辺りに近づき、そして…。


マミカ「い、いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


高温の棒が横腹に触れ、痛みのあまりに悲鳴をあげた。


マミカ「いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!上げてっ!上げてください!!!!た、助けてっ!助けてくださいっーー!!!お、お腹が焼けるぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」


命乞いも空しく、マミカ達は悲鳴を上げ続ける。












1時間後


マミカは元の牢獄に戻された。


マミカはかなりの疲労状態だった。


マミカ(は、はやく…ここから逃げる方法をっ!)


すると、また看守が現れた。


看守「もう少ししたら食事だ。その前にここで行われるショーを見せてやる」


すると、上からアームが降りてきて、口のボールを外し、マミカの目を無理矢理開かせ、顔の向きを固定された。


すると、モニターが現れ、そこにはギロチン台に首を固定された女性が映っていた。マミカはあの女性を知っていた。自分の侍女だった。


ギロチンの刃が少しずつ上がっていく。


侍女「いやーー!やめてっ!私、まだ死にたくない!死にたくない!」


命乞いも空しく、刃が振り落とされ、侍女の首が跳ね、血が大量に噴き出された。


マミカ「ミ、ミオコーーーー!!」


その映像を見せられ、侍女の名を叫ぶマミカ。


モニターが上がると、入れ替わるように太いホースに繋がったマスクが出て来た。


アームが無理やり涙目のマミカの口を開かせ、マスクが鼻と口に突っ込んだ。


看守「食事だ。毎度おなじみ、お前達外道の囚人の好きな囚人水を飲ませてやる。栄養価も高いから空腹は凌げるぞ」


ホースから何かが流れ込んだ。


…が、今はマスクをされていてこのまま行けば…。


看守「1リットル分があるから飲みきれないと溺れ死ぬぞ」


マミカ「ん!んんんんんんんんーーーーーーーーーー!!!!」


悲鳴にならない悲鳴を上げながらマミカはそれを体の中に流していく。





















その日から毎日が地獄だった。


拷問をされ、無理矢理水を溺死になりかけながら飲まされたり処刑の映像を見せられたり、常に流れ続ける悲鳴のせいで眠れず、気絶したら瞬間首に着いている首輪から電流が流れてそれもできず、自殺をしようにも口にボールが咥えており、死ぬに死ねない。


正に生き地獄であり、段々と生きる希望と助けが来る望みが薄れ、体内時計も狂い、今は何時なのか何日なのかわからなくなってきた。








そんなある日、目が虚ろいでいるマミカを見る看守達は話し合っていた。


看守「もうコイツにも悲鳴を上げる事すら出来ないな。コイツと他の5人に死刑の準備をしなければ」


マミカは思った。「あぁ…やっと死ねる」と。








マミカは何もない部屋に連れてこられ、床に寝かされた。手錠もギャグボールも無いが、もう動く気力もない。


そして他の5人も連れてこられた。その中には第7419の国の王女ミイ・霧塚・ミオの姿もあり、彼女達も、連日の拷問を受け、完全に生きる素質を失っている。


看守達が外からドアを閉めて鍵をかけ、隣の部屋に行き、ガラス越しのマミカ達の様子を見た。


看守1「処刑撮影用のカメラとマイクの調子は?」


看守2「全てオールグリーン。いつでも始められます」


看守3「では、これより、天井の降下による圧殺を実行する」


看守の一人がスイッチを入れ、6人の部屋の上の天井がせり下がって来た。


内のひとりが、まだ死にたくないのか、ガラス越しの看守達を見て「いや…助けて…」と命乞いをした。


だが天井はどんどん下がっていき、やがてマミカ達を圧迫し始めた。


数秒もしない内に潰れる。その時だった。


?「待て。止めろ」


看守達がその声で停止ボタンを押し、天井が止まり、少しだけ上がった。


看守1「ひ、姫?一体どういった事を?」


そこに居たのは、ミスティ王国の会議室でマミカ達を眠らせた王女だった。


王女「……マミカとミオの二人をそこから出し、他の囚人の最期を見せてから()()()()に」


看守2「分かりました。おい誰か。その二人を連れてこい」


そう言って看守4人が向かった。


王女「アタシは先にその部屋に行き、準備をする」


そう言って王女は部屋を出た。


5分後


看守に抱えられたマミカとミオは無理やりガラス部屋の向こうの今にも潰されそうな4人を見せられた。


看守1「よく見るがいい。お前達が生き残って見殺しにしたせいでアイツらはお前達を恨みながら死んでいくのを」


看守の一人がスイッチを入れ、4人はうめき声を上げながら圧死した。


生き残った二人の目は今にも泣きそうだった。








とある部屋に連れてこられ、床に放り投げられた。


王女「…体力回復魔法(ヒーリング)状態異常回復魔法(リフレッシュ)!」


看守ふたりを連れた王女が回復魔法をかけた。


そして懐から独自調合した「精神急速回復薬(マインドリカバリー)」を注射させ、それらでマミカとミオを回復させ、二人はゆっくり立ち上がった。


王女「どう?今まで自分達がしてきたことを受けた感想は?」


マミカ「...貴様...よくも今まで私達に屈辱をさせてくれたわね...」


王女「よく言うわね。散々『助けてください』と命乞いをしたくせ」


ミオ「黙れ!貴様...さっきの回復魔法と調合薬はどんなに経験積んでも簡単には取得や作成できない超上級レベルのはず…。一体何者なの!?」


王女「そうね…、せっかくだし、自己紹介はしておくわね。私は『(ゼロ)帝国』の王女『緑奈夢希(みどりなゆき)』。夢と希望と書いて夢希と読むわ」


ミオ「何が夢と希望よ…。こんな夢も希望も無い事を…」


マミカ「しかも…『(ゼロ)帝国』何て聞いたこと無いわ…でたらめ言わないで」


夢希「知らなくて当然よ。(ゼロ)はアマテラス大陸から大きく離れていて、外部から目視されないように結界を張っているわ。1000年間も誰も気づかずにね」


ミオ「せ、1000年って…」


夢希「この世界は1万の国があるけど、(ゼロ)は1000年前に作られたいわば、第10001の国よ」


倒れていたマミカとミオはゆっくり立ち上がった。


マミカ「まさか…今までいろんな国を滅ぼしたのは…貴女方一族だったのですか…」


夢希「…半分正解半分ハズレ」


ミオ「ど、どういうことよ!?」


夢希「確かにいろんな国を滅ぼしたのは我が国。けど一族ってのは違うわ。何故なら1000年前に私が作り、私が築いたのだから」


マミカ「な、何を言うのです!?そんなに長く生きられるわけが…!?」


夢希「理由は後で言うとして、(ゼロ)帝国は、魔法と科学が協同する国。そして私が…」


右手に炎が、左手に大量のネジがあふれ出た。


夢希「魔法と科学が扱える(ゼロ)の王女『緑奈夢希(みどりなゆき)』!貴女達が汚れた血と呼んでいる人間よ」


それを聞いて、マミカとミオは拳を強く握りしめた。こんな奴に国を滅ぼされるなんて…と。


雄たけびを上げながらマミカは炎で、ミオは鋼の矢でで夢希に向けて放ち、当たった。


マミカ「死ね!汚れた血め!」


ミオ「お前のせいで罪もない国民がみんな死に、お前のせいで侍女達がっ!」


メラメラ燃え上がる炎に包まれた夢希。マミカとミオは勝ち誇り、高笑いをした。


だが、何故かそばにいた看守2人は慌てるどころか眉一つも動かさない。すると。


夢希「……本当に、この世界の王族ってのはクズね」


マミカとミオの笑い声が止まった。


炎の中から、頭に矢が刺さった夢希が出てきて、その矢を抜き投げ捨てた。頭には、傷ひとつ付いていなかった。


素早くマミカとミオに近づき、着ていたボロボロのビキニを引き裂き、前髪を掴んだ。


夢希「……『どうして死んでないのか?』『どうして1000年も生きているのか?』……答えは簡単(シンプル)


夢希の目には、光が消えた。


夢希「…『不老不死』だからよ」


二人を持ち上げた。


夢希「…元々この世界の人間じゃないからよ。前の世界は同じようにクズな人間が群がって、何かあると例え赤ちゃんでも暴力を振るい、怒鳴りつけ、挙句には人のせいにする。私もその被害者の一人。私の自称家族も、先生も、そして仕事場のクズな人間達も、みーーんな、私を難癖をつけながら殴り蹴り、暴言を振るい、挙句に自分の悪行や犯罪を私に擦り付ける。そんな私は嫌気がさし、ビルの屋上から飛び降りたの。力強く不老不死で新しい世界でスローライフを送りたいと…」


少しずつ前に歩く。


夢希「神様が願いを聞いてくれたのか、1000年前の今日、この世界に転生したの。これでクズな世界とクズな人間達とおさばらでき、スローライフできると思った…。けど、現実は違った。この世界は人種差別や人殺しを平気で行う血も涙もない最低な所だった。神様を恨んだわ。神様も私を人間以下当然と。数日で嫌気を差しまた自殺した。けど不老不死のせいで死ぬに死ねない。『何でこんな体で転生したんだ!一生永遠に地獄を味わなきゃいけないのか!?』そう思った時だった。私は全ての魔法を扱えること、困難な設計すら作れる技術能力、そして相手の能力を全て見抜ける力を持っていると。だから決めたの。この世界のクズな人間全て皆殺しをし、それ以外の人達を私の手で愛で育て、そして元の世界の世界に行けるほどの力を扱えるようになったら、その世界を滅亡する魔王になると!!」


夢希は大きなマシンの中にマミカとミオを投げ入れ、扉を閉めた。


二人は扉に駆け寄り、扉を開けようとしたが鍵がかかって開かない。


夢希「魔法とか使っても無駄よ。その中では魔力も科学力も封じられているわ」


マミカ「あ、貴女!?一体何を!?」


夢希「……貴女達も知っているでしょ?この世界の人間は…()()()()()()()()()と」


マシンを見上げる夢希。


夢希「この世界はキスやS〇X行為等をすればタマゴが産まれ、中から子供が誕生する。このマシンその行為をせずに融合させ一つのタマゴにして新しい命を宿し、貴女方の知識やスキルを引き継がせるの。つまり、貴女達の意思も命も()()()()()()()()って」


マミカとミオの顔は青ざめた。


ミオ「う、ウソでしょ?今までの事は冗談に決まってますよね?」


夢希「逆に聞こう。私が冗談を言うように見える?」


マミカ「い、嫌ですわ…。死にたくないし、汚れた血の子供何て欲しくは…」


夢希「悪いけど、アンタらの意見なんて一切聞かないから」


ふたりは後ろの看守に目を向けた。


マミカ「あ、貴女達!こんな女の言うことを聞かないでください!」


ミオ「そうですわ!貴女達はこんな女にそそのかされ…!」


すると。


看守1「黙れ囚人!」


看守2「私達は自分の意思で姫に従えている」


夢希「と言う訳よ。ではサヨナラ」


夢希の指はスイッチを押そうとしている。


マミカ「この非道の女!貴女なんか地獄に落ちてしまえばいいわ!」


ミオ「アンタ!血も涙もないの?!アンタなんか人間じゃない!」


ふたりは泣き叫んだ。


夢希「血?涙?人間じゃない?」


夢希は少し笑った。


夢希「そんなの、とっくに枯れてしまったわ。それにアンタらは人間以下のクズよ。救いようのない下衆で邪悪で外道のゴミなのよ。来世に転生せずに地獄に落ちろ!」


無表情で吐き捨てスイッチを押し、起動した。


マシンが起動すると、マミカとミオは突然抱き合った。


マミカ「な、何をするのです!?離しなさい!」


ミオ「そっちこそ離しなさい!体が勝手に?!」


嫌がりながらも体は離れない。


すると、二人の髪は突然伸び、二人を巻き付くように包んだ。


二人の目は絶望になり、視界が塞がった。


やがて髪に包まれた二人の体は丸くなり、上の方に浮かんだ。


そして、マシンの排出口から二人の髪色が螺旋状になっているタマゴが出て来た。


夢希は半笑いをしながらそのタマゴを取り上げた。


夢希「今まで通り、半日位でタマゴから子供が生まれるはずだから」


そう言ってタマゴを看守に預けた。


看守1「王女。今日は3ヶ月に1度の()()()です」


夢希「そう言えばそうね。丁度いいわ。支度するから準備しといて」


そう言って退出する夢希。












アマテラス大陸から遠くにある島零帝国(ゼロていこく)。そこに住む住人達は、魔王姫「緑奈夢希」によって豊かに暮らしており、住人達の服装は皆緑のビキニである。これは、夢希にとって一番好きな色であり、この国のシンボルであり、この国は1年中常に夏だからである。


この国では魔法族も科学族もそのハーフも能力が無い人も差別なく平等で生活しており、互いに助けながら生きている。


この島は住宅は勿論、学校や公園、商店街にゲームセンター、牧場や発電所等様々な施設がある。大陸から連れて来た囚人達を地下の牢獄に入れるのだが、その存在を知っているのは、夢希とその側近と所属の看守以外に知るものはほとんどいないと言う。例え知ったとしても、()()()()で誰も疑問には思わないのである。


そして今日は3ヶ月に1度の「魔王姫祝福祭」があり、これは島の者全員が魔王姫の夢希の元へ一晩過ごし、子供を産む為の一種の儀式である。夢希との子が産まれ、やがて成長し、その子供が夢希との子を産み更に…つまりほとんどの島の住人が彼女の子であり、彼女の妻でもある。これは誰も知らないが、産まれた子供や島の外に連れてこられ住人なった人には夢希や島の事を疑問を持たないように、特殊な魔法をかけていて、生涯消える事は無いと言う(外の者は、それまでのほとんどの記憶を消されるのである)。


その日の夜、子供を含めた島の住人達は、夢希の住む居城の前にある神殿に集まった。


住人達が集まるなか、神殿の入口に一人の赤髪の女性が表れた。


女性「皆さん、よく来てくれました。今回は、今年で夢希様降臨1000周年であり、いつもは1泊2日の宿泊ですが特別に3泊4日の祝福祭を開催します!司会進行は、夢希様の侍女である、私『マリーナ・キラ』がお送りします」


住人達は、拍手が喝采した。


マリーナ「では、これからご案内しますので慌てずについてきてください」


住人達は奥に行くマリーナについて行った。


奥に行くと、そこは大きな温泉だった。


マリーナ「ここで、魔王姫緑奈夢希様が登場し、皆様と共に入浴していただきます」


すると、小さな女の子が手を上げた。


少女「あのー。何で夢希さまとおふろに入るのですか?」


マリーナ「よくぞ聞いてくれました小さなお嬢ちゃん。ここでは科学的に掘り出された温泉の効能と夢希様の魔法のオーラで、皆様の悪しき汚れた物を浄化すると言われています」


少女「そうなんだ!」


すると、メイドがマリーナの元へ行き何かをささやいた。


マリーナ「準備が整ったようです。では姫の登場です!」


奥の大きな扉が開き、夢希が現れた。


夢希「良く来てくれました民の者たち!今宵、新たなる命を芽生える為、儀式を行う。その前に汚れた物を浄化するために湯を浴びよう」


それを聞いた人々は歓声を上げた。


夢希とマリーナを含めた住人達は()()()()()()()()湯につかった。


人々は、夢希の元へ集まり、おっとりした態度で身を寄せて来た。


女性1「夢希様。早く私の子供を作りたいです!」


女性2「いえいえ!アタシ子作りさせてください姫様!」


と、多くの女性達が詰め寄ってきた。


夢希「わかったわかった。順番にね」





1時間後


全員は体を拭き、全員入れるぐらいの大きな部屋に入り、そこには、幅の広い羽毛の布団と十数枚の毛布が敷かれていた。


マリーナ「では、これより、『愛の夜の儀』を行う」


夢希「皆の者、私に愛を注ぎ、新たなる命を発芽させましょう!」


住人達は羽毛の布団に座り、自分のブラを外し、パンツもいやらしく脱いだ。


生まれたままの姿になった住人達は脱いだビキニと毛布を持ち、同じく裸になった夢希の元へ集まった。







しばらくして1人の女性がタマゴを…。


夢希「いい子ね」


夢希はその女性の頭を撫でた。


正確な数値は分からないが、タマゴの大きさは幼稚園児の平均身長位の大きさだった。


夢希(本当に、異世界って非現実的だな…)










最終的にタマゴは十数個が産まれたのである。


産んだタマゴが次々と並べられた。その中には、マミカとミオが融合したタマゴも置かれていた。


人から産まれたタマゴは数分で子供が産まれるのだが、あのマシンで融合したタマゴは、その十数倍の時間がかかるのである。


タマゴから産まれる子供は両親からスキルが引き継がれ、引きつげられるスキルや数は異なる。だがマシンから作られたタマゴは引きつげられるスキルもその数も任意的に選べるのである。


夢希は転生して得た力の中には、ステータスやスキル等を見分ける力「スカウター」・相手のスキルをコピーして自分の物にする「スキルシーフ」・自分又は相手が子供に受け継ぐスキルを引き継がせるかしないかを変えられる「スキルリンクスイッチ」等を持っていた。


勿論これらは夢希以外に持つものはいないこの世に二つともないスキル。


夢希はこれらを使って高ランクのスキルをうまく子供に引き継がせている。


勿論先のスキル等は引き継がせないように引き継ぎオフにしている。


…そろそろかな。


夢希がそう思うと、タマゴ達が少しずつヒビが割れてきた。


そして中からかわいい女の子が産まれて来た。


その親達は喜んで我が子を抱きしめた。


女性4「私の子♥私と夢希様の子♥」


女性3「かわいいかわいい子供♥」


まだ孵ってないのは無いのは融合したタマゴのみ。


タマゴが孵ったら、いつも通り、看守&傭兵教育施設に預け、その子を立派な看守や傭兵に育てるつもりだ。


そのタマゴに、ヒビが入った。もうすぐ孵る。


夢希はあの二人がほとんど見る事のないレアなスキルを持っていたので、強力な子供になるハズ。


そして殻が割れ、そこには…。






夢希はその光景に唖然した。


そのタマゴから、双子が産まれた。しかも、あの二人と瓜二つの。


タマゴから双子や三つ子が産まれるのは珍しくないが、この1000年間あのマシンで双子が産まれるという前例は今までなかった。


この結果に、夢希は驚いたが、すぐに嬉しい誤算と思った。


マシンの改良次第では、あるいはより多くの軍兵(かわいい子供)がたくさん作れるかもしれない…。


近い内に緊急予算を作り、改良を取りかかねば…。そう思った夢希であった。



















夜の1時過ぎ。


愛の行為で皆は疲れ、寝静まり、静まり返っている。


そんな中、夢希は目を覚ました。


夢希(…何か眠れない…。少し外に出て風に当たるか)


南国とはいえ外は寒い。自分の水着を拾い、それを着る。


神殿の外に出て、大きく力強くジャンプし、城の屋根に乗った。


今日は綺麗な満月。風が気持ちいい。


すると、夢希の頭にフラッシュバックが起こった。


それは前世の記憶だった。


両親に虐待され、学校のクラスにも虐められ、教師も見て見ぬふり。したくも無いのに無理やり入らされた職場の上司にはパワハラを受け、挙句には見知らずの罪を擦り付けられ、犯罪者の汚名を付けられ、何もかも嫌になり飛びおり自殺。


忘れたくても忘れられない…あの忌まわしき歴史(きおく)


夢希は歯を食いしばり、それを打ち消すように腕を大きく振った。


何度も起きるフラッシュバックで、夢希の息は大きく荒れた。


大きく深呼吸して次第に冷静になった。


夢希「………何で虐待する…何でイジメる……何で助けてくれない…何で信じてくれない……
























































誰がこの私を産めと頼んだ!


誰があんないかれたクズの世界に暮らせと願った!


……私は…現実(その)世界も!アマテラス(この世界)も!絶対に許さない!


私は…私の全てを奪ったお前達を恨む!


何もかも奪ってやる…日常も…名誉も…家族も…未来も…!


だから…だから…


これは攻撃でもなければ、宣戦布告でも世界征服でもない…


私を……私を何もかも否定した人類(お前達クズ)への……逆襲(ぎゃくしゅう)だ!」





かくして、再び現実世界への逆襲(おしおき)を誓った夢希の物語が、今始まろうとしていた。




その物語の名は…








魔王姫緑奈夢希まおうひめみどりなゆき逆襲(ぎゃくしゅう)

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