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世界よ動け!の巻!

 ハロウィンの準備を楽しむ人々。


 時空を越えて命懸けで戦う人々。


 活力が世界を動かす。


 その活力は、大宇宙の過去と未来の事象すら動かすのだ。





 ハロウィンパーティーに向け、世間はにぎわっている。


 明るいオーラが世に満ちる時、必ずや物事は好転する。


 今はその兆しが現れているのだ。


 明るい活力に満ちた女性と子どもの笑顔こそ、未来に繋がる「永遠の形」だ。


「ゆ、許してロッテンマイヤー!」


 数日徹夜敢行中の「レディー・ハロウィーン」のローレン。


 目の下に隈をつくった彼女は、ますます意味不明なことをつぶやいていた。


「どこさ! 答えは! 遠い旅人! 誰もが! この街!」


 叫んでいるのか歌っているのか、わからないローレン。


 レディー・ハロウィーンたる彼女がここまで前後不覚に陥るとは。


 現在、世の中に満ちた暗黒の気が凄まじいからだ。


 その暗黒の気を吹き飛ばし「ハッピー・ハロウィン」を達成する事が、ローレンの使命だ。


「まあまあ、お嬢様~ あと、当日の衣装はバッチリです! お嬢様、おまかせください!」


 豊かな胸をはって「フランケン・ナース」ゾフィーは得意げだ。


 彼女はローレンのハロウィン当日の衣装を、一ヶ月も前から準備していたのだ。


 今年のローレンも魔女のコスプレだ。


 胸元は大きく空けて、スカートは膝上二十センチ。


 コンセプトは「魅惑ハロウィンナイト」である。三角帽子とホウキも用意している。


 正に「レディー・ハロウィーン」の勝負服(?)に相応しい。


「ち、ちょっとこれは……」


「大丈夫です! お嬢様は可愛いし綺麗だし!」


「ど、どっちなのよ……」


 頬を赤らめるローレン。こんなミニスカ魔女がハロウィンにうろついたら痴女扱いされるのでは?と、ローレンは不安を募らせた。





 ハロウィンに向け、ロッカのチョコレート工場はフル稼働し――


 向こうの世界からは「ベテル・ジュース」という知る者ぞ知る妖魔がやってくるという。


 今年のハロウィンは熱くなる……!

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