表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/94

新たなる挑戦!の巻!


   **


 十兵衛は屋敷の庭で特訓だ。


 地に置いた丸太に胴着を着せて、それを相手に左手一本で技をしかける。


 百キロを越える丸太だけに、生半可な技ではかからぬ。


 力と技、そして心が合わさって、初めて可能だ。


 そう、即ち心技一体ーー


「ふっ!」


 十兵衛の気迫が庭に満ちた。


 右手を体に固定した十兵衛は、左手で丸太に着せた胴着の右袖をつかんだ。


 素早く独楽のように体を回す。鋭い体さばき、足の動き、左手の引きーー


 様々な要素が組み合い、十兵衛が左手一本でしかけた体落は、丸太を地に叩きつけた。


「まだまだあ!」


 十兵衛は叫ぶ。父や恩師の見せた武の深奥は、果てしなく遠くに感じられた。


 終わりなき挑戦に挑む十兵衛。常に新たな挑戦に臨む十兵衛の、次なる目標は……


「気晴らしに何か作ろう。タイトルは『チュパカブラ・デッドエンド』というのを考えているんだが」


「ほほう」


 十兵衛は着替え、居間で茶を飲みながら助九郎と話していた。


「最近は世間も暗いニュースばかりですからな、何か明るいファクターが必要ですな」


「そうだろう? というわけで暇そうなキャラクターを集めて……」


 十兵衛さんの頭の中で物語が組上がっていく。


 チュパカブラ・デッドエンドーー


 B級ホラーの匂いがプンプンする。


 銃撃戦、多彩なメカニック。


 そして華を添える女性キャラたち……


「助九郎、俺はエイリ○ン2風にしようと思うんだが」


「若、それがしは1の緊張感がいいですなあ」


 などと話していると、オーディション会場である柳生屋敷に、わらわらと暇そうな女性キャラが集まってきた。


「出番をよこせアル!」


 七人の悪魔商人しょうじんの一人、ミス・パーコーメンは魅惑のチャイナドレスでアピールしてきた。


「出番をちょうだい!」


 麗しきペネロープ嬢はバッスルスタイルで姿を現した。


 一体どんな作品になるのか、全ては明日の先にあるのだ。


 未来は造り出すものだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ