レディー・ハロウィーン4 ハロウィンの死闘・妖魔四天王の巻!
ハロウィン前夜ーー
都心部の郊外に発生した時空のねじれから、無数の妖魔が溢れだした。
かつてハロウィンの夜には「この世」と「あの世」が繋がり、地上にあふれた妖魔達が人々を襲った。
人々を守るために戦ったのが「レディー・ハロウィーン」だ。
ローレンはその末裔として妖魔と戦う。
ハロウィンの女帝「レディー・ハロウィーン」。
ローレンはその呼称に相応しい美しさと聡明さ、そして強さをそなえていた。
ーーブッシャアアアア!
時空のねじれから次々と沸き出してくる妖魔たち。
人間型、動物型、昆虫型、更には機械型に不定形生物……
様々な姿をした妖魔の群れは、悪夢の光景さながらだ。
正にハロウィンのパレードだ。その妖魔たちの恐怖を吹き飛ばす為に、人間は仮装するのだ。
一説によれば、ハロウィンの仮装や「トリック・オア・トリート」の遊びは、恐怖を克服するための、子どものアイディアだったとも言われている。
「ーートールハンマー!」
魔女のコスプレをしたローレンの右手から閃光がほとばしり、妖魔の群れを吹き飛ばした。
身長は百六十センチ前後の欧州系美女のローレン。
きつい眼差しに鋼の使命感を秘めた彼女は美しい。
「いきますよおー!」
ローレンの相棒「フランケン・ナース」のゾフィーは、ガトリングガンの銃口を妖魔らに向けた。
「BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI!」
ガトリングガンの銃口が火を吹き、妖魔の群れを吹き飛ばしていく。
本来ならば戦闘ヘリ等に搭載するガトリングガン。生身の人間では扱えぬ百キロ以上の重量を持つ銃身を、細身のゾフィーが軽々と持ち上げている。
「BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI BARI!」
ゾフィーは叫びながらガトリングガンを射ち続けた。彼女の頭部に生えた左右二本の電極が、興奮を示してピコンピコンと点滅している。
弾が切れると、ゾフィーはかたわらに置いていた四連装ロケットランチャーを肩に担いで、妖魔の群れへと向けた。
「ジェローニモォー!」
ゾフィーは雄叫びと共にロケットランチャーを発射した。
真面目で優しく、明るい笑顔が魅力的な欧州系長身美女のゾフィーだが、今夜ばかりは大いに羽目をはずしているようだ。
死体から蘇生した人造人間のゾフィーは、土気色の肌の全身に、無数の縫合痕を刻んでいる。
弾切れのロケットランチャーを放り投げ、重機関銃を手にしたナース服のゾフィー。
黒髪ショートヘアーの彼女は、身長百七十二センチの巨乳美女だ。当方では一番人気のヒロインかもしれない。
「ーーヒロインは遅れて現れる」
いや、ヒロインはもう一人いた。
真紅のバッスルドレスに身を包んだ、長い赤毛の妖艶な美女は、ダンピール(吸血鬼と人間のハーフ)であるペネロープだ。
「しゃー、んなろー!」
ペネロープは長きに渡る不遇な扱い(※出番がなかった)のストレスを吹き飛ばすように、群れの先頭にいた妖魔にドロップキックを敢行した。
「かかってらっしゃい、宇宙怪獣軍団!(違っ)」
ペネロープは眼からビームを発射して複数の妖魔を吹き飛ばした。吸血鬼が目からビームを出すのは、もはや伝統である。
シリアスやってたローレンとゾフィーが呆気に取られるような、デタラメなペネロープの強さだ。なお、ペネロープは身長百八十四センチの高身長美女である。
「どっこいしょお!」
ペネロープは人間型妖魔にコブラツイストをかけて、ベキベキと背骨をへし折った。
吸血鬼ならではの数々の特殊能力を有する美しきペネロープだが、そこはかとなく残念だ。
「ーーヒャッハー!」
その時、時空のねじれから新たな妖魔達が現れた。
ローレンとゾフィー、そしてペネロープの三人は、すでに妖魔の群れを壊滅させていたが、新たな魔物の出現に身を固くした。
「愛しているぜベイビー!」
ナイフを手にした凶悪な生きた殺人人形、チャッピー。
ーーぶい~ん
長大なチェーンソーを構えるのは、人間の皮で作られたマスクをかぶった大男フェイス・レザーだ。
「……」
殺人鬼ジェイスンはホッケーマスクをかぶり、無言で大型の山刀を構えている。
ーーちゃきん、ちゃきーん
「エムル街の悪夢」と称された夢魔、クレディは両手の爪を打ち鳴らす……
妖魔の四天王(フェイス・レザーとジェイスンはキャラがかぶるのが残念だ)と呼ばれる強大な存在が、ローレンらの前に姿を現した。
この強大なる妖魔を倒さねば、ハロウィンの夜は訪れぬのだ。
「えーい!」
ゾフィーはナース服の前を開いた。
男性読者注目の瞬間だが、開かれたナース服の奥には光があふれていたのみだ。
「ボォルテッカアッー!」
ゾフィーはナース服の胸部を解放してボルテッカ(※正確にはメガスマッシャーです)で妖魔四天王を吹き飛ばした。
彼女の最強兵器を見る時は、死ぬ時だと言われていたが、それは真実であった。
チャッピー、フェイス・レザー、ジェイスン、クレディは塵も残さず消滅した。
「ふう…… さ、お嬢様にペネロープ様! 明日のハロウィンナイトを楽しみましょう! カッコいい男の子いないかなー」
「わたくしはかわいい女の子がいいわ、ふふふ…… 美少年もいいわね」
「いいの? こんな終わり方で……」
陽気なゾフィーとペネロープに反して、ローレンはげんなりした様子だがーー
こうしてハロウィンの危機は防がれたのだ。
「……まあ、みんなが楽しめるならね」
ローレンは髪をかきあげて微笑し、画面(?)に向かってウインクした。
お わ れ