未来と夏のために!の巻!
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人知を越えた力を有し、世の経済を司る超人……
人は彼らを「商人」と呼んだ。
人類を滅ぼさんとする超神との戦いーー
古象マンは戦いの最中、友情の力に目覚めた。
その力ゆえに、満身創痍でありながら古象マンは立ち上がった!
それは修練の神をも怯ませるものだった。
「古象マン! 古象マン!」
観客のエールを受け、人知れず涙する古象マン。
かつて「北東の剣」においても、最強は愛とされた。
愛のゆえに、人は自身の死すら恐れず、様々な事象に象徴される「運命」に立ち向かっていけるのだ。
たとえ行く手に「死」が待ち受けようとーー
「パオオオ~ン!」
古象マンはリングで雄叫びを上げ、修練の神に突き進んだ。
その巨体が跳躍する。空中で巨体をひるがえし、古象マンはローリングソバットを修練の神に叩きこんだ。
観客の歓声が辺り一面に響き渡る。まさか古象マンが華麗な空中殺法を披露するとは。
「パオオオー!」
「ペギペギー!」
リングで激突する古象マンと修練の神の両者。
先祖から受け継がれた「才能」か、「修練」によって磨き上げられた技かーー
いや、闘争においては、もっと大事なものがある。
それは「真剣勝負」に臨む不屈の闘志であったのだ。
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熱帯的な戦乙女の戦いも始まった。
命の源泉である「海」からの試練に臨むのが、命を産み出す「女性」であるという事に、宇宙の意思を感じ得ない。
人類の未来とは?
未来とは「造る」ものだ。
たとえ戦乙女が悪を討ち滅ぼしても、肝心の人間に未来を造り出す意思がないのなら、滅びの道は免れぬ。
「オシャレしてみよー!」
サマーな戦乙女はオシャレに興味津々だ。
まだ十三歳だから、というのもある。
だが彼女の魂は嬉々として輝いている。人生の喜びを表現しているのだ。
あるいは、その喜びこそが未来を造り出していくのかもしれない。
彼女達の波動を受け、完璧商人始祖の一人、「夏の誘惑」幻影マンは力を取り戻した。
「今年の夏は~!」
昨年の夏は病魔によって完敗?した幻影マン。
今年の夏は何をやらかす気だ、幻影マンよ。




