闘将!! 白銀男 ~クリスマスの余韻2~
クリスマスを終え、年末を迎えつつある帝都。
ここ「ブレーメン・サンセット」も年末を迎えつつあった。
「おかえりなさいませ、ご主人様……」
店先で客を迎えるラーニップ。儚げな外見と穏やかな態度に、胸を高鳴らせる男性は多かった。
「美味しくなあれ♥️」
ツィークは客の料理に美味しくなる魔法をかけた。普段はどこか固い印象のツィークが、今日は男性客を前にして、恥ずかしげな笑みを浮かべている……
ブレーメン・サンセットの人気ナンバー1のラーニップと、リーダーたるツィークの変化に男性客は動揺を隠せない。
「な、何が起きたんだ?」
同じテーブルについた数名の男性客が小声で話し込む。
「ま、まさか…… 彼氏とか……」
「な、なんだってー!」
「声がでけえよ!」
「むう、あれは中国拳法でいう……」
「知っているのか電雷!」
などと話し込む男性客。
そんな彼らには構わず、ラーニップとツィークの心境を探ってみよう。
(ふおおお~…… 大人のランジェリ~…… お尻がスースーするう~……)
ラーニップはクリスマスにサンタさん(※白銀マンの事)からプレゼントとしてもらった大人のランジェリーを身につけていた。
Tバックの臀部がスースーし、それがためにラーニップは大人しいのだ。普段の天真爛漫な彼女は人気があったが、今の大人しい姿も好評だ。
(男の子同士って、あーいう事するんだ~……)
ツィークの脳裏から「欧州美少年図鑑」の写真が離れない。
美少年同士があーんな事やこーんな事をしている光景がツィークの脳裏から離れない。
なので彼女は始終はにかみっぱなしであった。端から見れば彼女は花も恥じらう乙女であった。
乙女力が数倍にパワーアップしたラーニップとツィークは、男性客の注目を集めていた……
「おかわゲフゥり」
白銀マンはメイド喫茶で食事中であった。彼こそがサンタクロースの正体であり、完璧商人始祖の一人であり、ラーニップとツィークにクリスマスプレゼントを送った悪の権化であった。めでたし、めでたし。




