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高校生霊能者

〜10年前〜

某テレビ局にて

100人を超える観客と5台のカメラに囲まれた

少年はセンターの大きなテーブルにトランプを広げて正面の女性に一枚カードを引かせるとキメ顔で宣言する


「あなたの持っているカードはハートの7!それを今からこちらに戻します」


パチンッと少年が指を鳴らすとカードは女性の手を離れ宙を舞い磁石に引かれるようにトランプの束に入っていく


「え?なんで?」


「それを教えてしまったら面白くないので考えてみてください、私はいつでもお見せしますので」


マジックの成功に沸くステージ

五台のカメラを独占し、スポットライトを浴びる彼は誰が見ても素晴らしい国民的なスターだった



収録が終わり帰宅の準備をしていた彼にメガネをかけた男が明らかに不自然な笑顔を作りながら迫ってくる


「流石だねキインくん今回の視聴率も凄かったよ」


「、、、そうですか、よかったです。」


「ん?どうしたんだい嬉しくないのかい?」


「いえ、少し疲れてしまったみたいなのでお先に失礼します。」


「それはすまなかった、お疲れ様!また宜しくね!!」


「ハイ」


少年はメガネの男から逃げるようにテレビ局を出ると呼んでいたタクシーに素早く乗り込む

そこでようやく緊張がほぐれたのか大きなため息をついた


「あー疲れた」


「お疲れ様です。どこか寄り道されますか?」


「いや、すぐに家まで送ってください、一応高校生なんで」


「かしこまりました。」


少年は人と関わるのが嫌いだった

その理由は彼の持っている超能力の一つテレパスにある

必要以上に相手の考えを読むことは状況によっては好ましくない事態を生む

例えば先程の男との会話はこのように聞こえる


「流石だねキインくん今回の視聴率も凄かったよ」


『なんでオレがこんなガキ持ち上げなきゃならないのかね』


「、、、そうですか、よかったです。」


「ん?どうしたんだい嬉しくないのかい?」


『あ?生意気な素直に喜んどけよ』


「いえ、少し疲れてしまったみたいなのでお先に失礼します。」


「それはすまなかった、お疲れ様!また宜しくね!!」


『あの程度のパフォーマンスでバテてんじゃねーよ』


「ハイ」


齢16にして人間の闇を知っている彼にとって悪口や陰口は大して


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