前へ目次 次へ PR 7/15 てがみ すきなひとの 手の握りかたを まだ よくわかってなかったころ 手紙を書くことが やけにやさしい うつくしいことのように思われて しかたなかったというか 十数年ぶりのえんぴつ ゆびがいたむほどに硬い ビルの谷間で ちいさな公園をみかけました ほっぽりだされたランドセルから ステンレスのふでばこがのぞきます 太陽は 銀色でした ――むかしのひとのおもかげが ――倦怠感的空虚製造型現代都市の狭間にみえる気がする 過去はいつまでもまぼろし 秋雨に消えるようで 消えない