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妹達は決してブラコンではない。

「蒼兄、そういえばなんですけど」


「うん?」


 コーヒーをすすり一息つく俺に、真白は思い出したかのように声をかけた。


 俺は手に持ったカップを机におくと、真白に向き直った。


「翠になんかしました?」


「……真白もうちの母上と同じ事をいうんだな」


 真白は翠の変化を指摘し、俺は朝お母さんから受けた指摘とデジャヴを感じた。


 まあ、確かに聞きたくなる気持ちはわかる。


 俺だって真白の立場であれば聞きたくなるもん。


「だって、メイクにしろ髪型にしろ、今日のお弁当にしろどういう風の吹き回し? って感じるくらい翠に変化を感じますよ。そうなると蒼兄がなにかしたとしか思えません」


「ちょっと待て。変化については俺も認める。相当雰囲気変わったなと思うが、俺が翠になにかしたっていうのは心外だぞ」


「……へ? むしろあのブラコンが変わるのなんて蒼兄がなにかやらかす以外考えられないんですけど」


 真白は何を言ってるのだろうか。


 翠がブラコンであれば世の中の兄妹はブラコンまみれだろう。


 最近お兄というようになったが、ちょっと前まではあんたって言われてたし、未だに気を使って翠が不機嫌になると俺は敬語になっちゃうんだぞ。


 俺の大好きな妹系アニメではそんなことはない。むしろ掲示板にも書いたが妹が兄を好きになるくらいのやつがブラコンだろう。


「翠がブラコン? そんなことないだろう。お兄ちゃん好き好きって言うのがブラコンって奴なんだぞ?」


「……まんまそんなんだと思うんですけど」


「じゃあ、真白の勘違いだろ。ブラコンだったらあんな口は悪くならないと思うし」


「……なるほど、蓄積された結果ですね。翠には悪いけど自業自得というか、ラッキーというか。まあ、私が指摘すると私が損するだけですね」


 翠がブラコンである事を否定すると、真白は口元に手を当てながら考え込み、納得するように二、三度頷いた。


「なんだ? 指摘するような事あったのか?」


「蒼兄は気にしなくていいんですよ?」


「いや、気になるんだけど」


「魅墨を呼びますよ」


「あ、やっぱいいっす」


 若干真白の含みのある言い方にほんのり聞き返したものの、とてつもないカウンターくらいすごすごと引き返した。


 真白は髪をかき上げてコーヒーを優雅にすする。


 心なしか、ほんの少しだけ口角が上がっているようなそんな気がした。


「あ、蒼兄。ちなみになんですけど」


「うん、なんだ?」


「私はブラコンですよ。蒼兄の事、好き好き大好きです」


 真白は俺をからかうように言うと、またニヤリと笑ってコーヒーをすすった。


 こら、モテない男をからかうんじゃない。ちょっとドキッとするだろ。


 俺は無言でじとーっと真白を睨むと真白は俺の視線に気付いてそっぽを向いた。


 やっぱり俺の妹共はブラコンなんかじゃ断じてない。


 俺はコーヒーを飲み干し、もっと苦みを感じていた。

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