八串目
〜電車内〜
「うううぅ……」
「何かあったの?」
「第二の人格が目覚めようとしている……」
「はぁ?」
「離れてッ! このままじゃ巻き込んじゃう!」
「何言ってるのよ」
どぅんと、青かったミキの瞳が黒くなる。
「……我の名はアルミキ」
「なんか硬そうな名前ね」
「いつか地獄の業火に焼かれ、漆黒の、漆黒のなんだろ、いいやもう」
「あんま変わってないわね」
「そういえばダンゴムシの裏ってどうなって」
くしだんごォ!
〜公園のベンチ〜
「バレンタインデーってあるじゃん?」
「あるわね」
「その時期になると男子の視線が気になってさぁ」
「欲しいくせにアピールで終わらせるわよね」
「醜いよねぇ」
「まぁ……うん、そうね」
「でもバレンタインデーはチョコが安く売られるから好きだよ?」
「現金なヤツね」
「そういえばこの間お金関係で揉めてさぁ」
——————
————
——
「あっ先輩どうもっす!」
「おう、お前も学食か」
「はい! ここのデラックスオムそば弁当大好きなんすよ!」
「俺はウルトラししゃも弁当が好きだな」
「自分も昨日食べたっすよ! 美味しいっすよね!」
「おお、わかってくれるのか!」
——————
————
——
「あ、これ別の人の回想だ」
「あんたじゃないんかい!」
くしだんご!
ミキでーす、元から髪が白いのに抜け毛を見て白髪が増えたと思ってしまいました。
次回は一味と七味の違い、見たら呪うぞー