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リステック一の水産都市 ダル 7

「……いい匂いがする」

 これは多分、焼き魚。

 香ばしい焼き魚の匂いかな、すっごく食欲をそそる。

 きっと今日の晩ご飯なんだろうな。

 寝ぼけまなこので辺りを見てみたら、白いモヤみたいのがかかっていて、ここがどこだか確認できない。

 目を擦って、もう一度見渡してみる。

 僕が居た場所は、なんと我が家だった。

 いつの間にやら帰ってきてたみたいで、僕はいつもご飯するとこに座っていた。

 なんだ、結局エリスは僕を驚かしたいがために、旅に出よう、て言ったんだな、うん。

 ただ、用意された食事は、広いテーブルのど真ん中に、チョコンと一つ焼き魚があるだけ。

 ……え、こんだけ?

 いつもだったら、もっとあるでしょ?

 でも、ここからキッチンを覗く限り、他の料理を作っている様子はないし……。

 いや、そもそもエリスとガルはどこにいったんだろう?

 この時間、騒がしいはずの一人と一匹の存在が全然感じられない。

 ……あ、もしかして。

 今になって、食べ物買ってないのに気が付いてお買い物に行ったとかじゃないかな?

 折角ダルまで行ったっていうのに、買ったのこのお魚一匹だけ、そりゃないでしょうよ。

 まあ、帰って来るまで待ちましょうかな。

 そう思ったと同時くらい、家のドアが開く音が聞こえた。

 やっと帰ってきたよ……ってあんた誰?!

 縦と横の長さが同じほどの大きさを持つオバサンが現れた。

 全体的には小さいです。

 誰かは知りません。

「大丈夫かい?」

 何が!?

 あんたにこそ、大丈夫かい、と声掛けたいくらいだよ。

 そんなこと思ってたら、いきなしどっからか熱湯がふりかかってきた。

「熱う!」

「おお!やっと起きたな」

 ああ、おっさん!

 あれ、僕んちじゃない、夢だったか……。

 と、思いきや。

 「大丈夫かい?」

 で、出たあ!

 妖怪、正方形ババアだあ!!

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