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Twin knives  作者: 呑み気
2/8

Still Outside

いよいよ

本編に入るのですが


なんか よくわからないところあったら


ご指摘ください。


修正します。

 僕は 今…………







僕は 今 何処(どこ)かも分からない山の奥にいる



 ………っと 言ったら

カッコよかったんだけど…

残念ながら 此処(ここ)は 町はずれにある 少し大きめの裏山だ。


僕が まだ生まれていないぐらい前は 子供が遊びに来るような穴場だったようだが

現代っ子は そうは いかない。


一回 その山は 何らかの建築物を 建てる為に ある一辺が 削り取られた。

しかし 、その工事は 間もなく中断される。


その 削り取られた所で 飛び降り自殺を した 人が出たのだ。


それ以来は 山は ほぼ 立ち入り禁止区域と なる。


ついでに 言っておくが 自殺の例数は 重なっていき、今や 小さな自殺の名所と なっていた。



今僕は 立ち入り禁止区域にいる。


 そんな ところに 僕が来た理由……


 フフフ………分かるだろ……








 「心霊写真を 取りに来たんだ!!!」







「そんな 理由の 為に 私を 連れてきたんですか?」


中学校から付き合いのある1年生後輩の雲母キララ 玲梦レイムが 尋ねる。


「そんな とは 何だ…そんなとは」


夏休みに入って間もない時期のとある山に 僕の反論が 響く。


「大体 先輩が 興味範囲が 広すぎるのは 知っていましたけど まさか ホラーまで 手を伸ばすとは 思いませんでした。」


「是非 一緒に 心霊写真を撮って 学校で 名を轟かせようぜ。」


「先輩の名前は ある 意味有名ですけど?」


「ゔっ」


これに ついては 深いものがある。

僕の名前は ニノマエ ハジメ。明らかに 悪意のある名前をしてる。

親は 何でも1番になるように と 言う思いがあるらしいのだが、情報化社会のこの時代、個人情報として 漏れ出したら危ないだろうが!


「たまに 先輩名前だとすら 取り扱われない事ありますよね。」


レイムが 追い打ちをかける。


僕が 色々な所で苦労してるのも 知らないで…

というより『雲母キララ』という苗字も かなり珍しいと 思うんだけど…


名前に関して 悩みがないなら 羨ましすぎる…


そうなんだよ。

このまえ 強引に路上姓名占いを 受けさせられた時…

「じゃあ、この札に 姓名を 書いてください」


挿絵(By みてみん)

「…………二?」


あの時の占い師の顔が離れない…


「終いには泣くぞ」


もう僕は涙目だ…


「大体 字が汚すぎるんですよ」


人の夏休みを潰されたっというわけで レイムは 大層ご立腹のようだ。


彼女は 字が上手い。

僕と比べ物にならないぐらい…

勝ち取ってる賞も少なくない。


字が汚い僕では 太刀打ちできないように見える…………だが!!


「ああ 分かった例のあれを バラすから」


説明しよう。例のあれとは レイムの 隠れた一面の証拠写真の事である。

先程 レイムに言われたとおり 僕の興味という名のストライクゾーンは 広大だ。


そのおかげで 趣味や特技が 多いのだ。


そして レイムは その数多い僕の特技に依頼してきた。内容はコスプレの衣装の制作。


普段は活発な娘だというのに ロリキャラのコスプレがしたかったそうだ。ついでに これは 中学の話である。


僕は勿論OKし、出来上がってから頼んでコスプレ姿を写真に取らせてもらった。ついでに その時ギャラはもらっているので、 今回の同伴は そのお礼でなく ただの弱みの利用だ。


「あれの事なら もういいです。」


レイムが答える。


「へ?」


「先輩が渡してくれた写真を よく見たら 何かとてもいい出来だったので 逆に自慢したくなりました。」


「えーと?」


まさか 裏目に……

確かにカメラについては多少の心得があるが コスプレ衣装については プロが見ればひどい出来なはず……


なんせ ロリータの服などフリルが 結構ついて 作ってて飽きたので、そのへん 適当に仕上げたんだが?


写真だと衣装の雑さは 目立たない?それとも メイクを張り切りすぎた?


「ってな理由(わけ)で 帰ります。」


レイムは 来た道の方へ足をのばす。


「待て待て待て待て……」


僕は そういいながら レイムの行先に割り込む。


「じゃあ 払ってください。」


不満気な顔でレイムが言う。


「へ?何を?」


「ギャ〜ラ♡」


レイムは 手の人差し指と親指で輪っかを作り、ウインクしながら そう言った。



カッシャ!


彼女は 誤算だっただろう

今回の外出は 心霊写真をとること。

つまり いつでも心霊写真が撮れるよう僕はスマホを カメラモードに していた。

僕は凄い冷静にレイムの今の萌えポーズを撮る。


そして 撮った写真を見て

「わー これすごく可愛いぞ。萌えるわー、マジ萌える。これ(ツジ)に 見せたら 高評価じゃないか?」


そう 棒読みで言いつつも レイムをゆする。ツジとは 僕の親友で レイムの片思いの相手…

いわゆる 切札である。


「何、写真撮ってんですか。」


レイムが静止するのも気にせず そのまま 高速でツジのSNSを立ち上げ 写真を選択、送信ボタンを押せば 終わりってとこまで 持ってきてから 目の前に構える。


「さぁ この送信ボタンを押されたくなければ今日は僕を手伝いなさい。」


「相変わらず 頭の回転速いですね。」


レイムは 素直に感心する。諦めかけている表情だ。よし もう一押し。


「手伝ってくれるね。」


僕はもう一回ゆすりをかける。

だが この時に 気付く。手伝いに誘導できるいいネタが。


「あれ 怖いの?」

レイムの震えている足を見ながら言う。


レイムが 赤面した。足が震えていたのは やはり 怖さが原因だったらしい。確かに心霊写真を撮りに来たことは 今知ったのだし、自殺の 名所の話自体も知ったばかりの可能性がある。

よく考えると 急に帰りたくなる要素は満載だ。

もしかしたら さっきのコスプレの話も 怖さと恥ずかしさを天秤にかけた結果かもしれない。


「こっ怖いわけないじゃないですか、自殺の件も前から知ってましたし。」


レイムは 必死に弁解する。

だけど、心理学に少しかじった僕は分かる…

これは 全く知らなかったパターンだ…

しかし、 悪いことしたなぁっという感情より 食いついてきてくれたことに 喜びを感じる。

我ながら性格の悪い。


反応からして これは いける

っと思ったのだが…


「ごめんなさい先輩…私嘘つきました。」

レイムが言った。


「え…」


まずい、このパターンは 逃げられる…

今ここで正直になられると 逃げ道が出来てしまう。なんとか 打開策が ないかと 頭をフル回転させる。


だが 先に口を開いたのは レイムだった。


「怖いんです。最初から……自殺の話は 知らなかったんですけど、山に入る前から…」


レイムが涙目になってた。

何回もいってるが 僕は興味という名のストライクゾーンは広大だ。勿論 女性についても例外でない。素直に可愛い。


だけど 今回は肝試しのシチュエーションとかでない。今の状況から すると僕が不利になるだけだ。よく知ってる。女の涙は 武器である。


「だから、お願いです…… 」

うるうる した目でレイムが言う。


やばい、僕の中ですごい揺れてる…

レイムは 見た目は いい方で 普通に付き合えたら嬉しい分類に入る。

レイムには 思いの人が いるが やるか?


何となく 頭に思いついたことを実行してみる。


丁度 レイムの 後ろに手頃な木がある。

僕は すかさず その木を壁に見立てて

壁ドンを してみた。


「分かった、じゃあ 僕と付き合ってくれるなら、帰してあげてもいいよ」



よっしゃ イケボで言えた。

今のカッコよかったんじゃないか?

そして気になる反応は…


「消えてください」


レイムが答える。


「おうっふ」


泣いているのに冷静に返された。まぁ 結果はわかっていましたけど。

決死の 壁ドン込みのナンパは 失敗に終わり 心霊写真の付き添いも失敗だと 考え始める。

冷静に返されたあとも レイムは 泣いているのだ。


「分かった。 分かったから 泣くのやめろ。」


僕が折れることとなった。まぁ いかしかたない。


「ふふふ」


しかし、声の主は 泣き止んでた。


「じゃあ 、遠慮なく帰りますね。」

そう言うと 来た道を引き返し始める。


騙された…

クソォ 今の嘘泣きだったのか…

レイムが 成績いいのかは 知らないけど 相当頭良さそうだ。


「……っ?」


後ろを向いてたレイムが突然こっちを振り返って言った。


「せんぱーい、こんなところに (ほこら)ってありましたっけ?」


来た道の脇を 指さしている。

僕は 何となく小走りしながら 返事をする。


「見落としてただけじゃないか?それより そんな 禁止区域に 祠って… 祠の主は 不憫だなぁ」


レイムの 指さす先が 見えてきた時、僕の想像とは大きく違っていた。



外見は 一言で言うと


「いや、絶対見落とすわけないよなぁ」


「ですよねぇ」


まず その祠は 仏教の(たぐい)とかではなく、明らかに …


「ゲームに出てきそうだなぁ」


僕は 率直な感想を述べた。


「私もそう思います。」


レイムが同意してくれた。嬉しい。



和風というより ファンタジーという代名詞が似合いそうな その祠は 大理石のようなものから出来ていた。

さらに 山に異質感を放つように 直径約15mほど 林部分が開けており 小さな澄んだ(みずうみ)に なっている。

水面(みなも)には 落ち葉などは 不純物は 浮いておらず、いかにも 今出来ました感が 漂ってくき、主な材料の大理石は 無造作に斬られ 祠本体を囲むように 置かれ 湖に沈んでいる。

祠本体自体は 大理石の柱 大理石の屋根が 本体を円筒に見せるように 作ってあり、吹き抜けとなっている。

そして祠の中に位置しているのは 大理石から出来ているであろう台の上に乗ってる“蒼玉”である。

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