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インセクトマスター  作者: 天野げる
1章 死にたくないからダンジョンを創る
4/26

復讐

血とか出ます

『おはようございます。ダンジョン解放まで後29日です』


 コウはダンジョンコアの声で目を覚ます。


『8DP獲得しました』


 DP:172→180


「んあ?おはよう、それよりなんだ?なんでポイントが入ってんだ?」


『おそらくコウ様の配下の魔物が、勝手に住み着いている魔物、若しくは動物を倒したためと思われます。魔物も生きるためには食事を必要としますから』


 何もしなくてもポイントが入ってくるのはいいな。


 あ!そういえば昨日風呂入らずに寝ちまったな。


「石鹸とタオルで何ポイントになる?」


『石鹸は5DPタオルは3DPとなっております』


 ありがとうっ!!イナゴにアリにカメムシさん!!!


 ちょうど獲得したポイント分だ。


「購入!」



 まずは水でも汲むか。ん?これレバーをキコキコするタイプじゃなくて紐のついたバケツを沈めて引き上げるだけか。まあ一番安い井戸だから仕方なしか。


 よし、体洗うか!どっかから視線を感じる気がするけど気のせいだろう。







 あーすっきりした。でも湯船に浸かりたかったな。あと井戸水は冷たすぎる!余裕ができたらお風呂でも作ろうかな。


 今日の目標!


・スキル剣術を取ったから、どのくらい戦えるか試す。


・食料を自力で調達する。


 この二つだ。剣術スキルにはかなり期待している。ある程度戦えないと100DPをどぶに捨てたことになるからな。


「アイテムボックス」

 アイテムボックスから銅の剣を取り出す。


 取り敢えず振ってみよう。


「おおっ!なんつーか微妙にどう振ればいいか分かるぞ!」


 レベル的には『俺!昔剣道習ってたんだぜ!』ってレベルだ。体が憶えてるって感じだ。


 これなら二つ目の目標も達成できそうだ。ダンジョンに住み着く動物を狩って食料にしよう。


「飯狩ってくる」


『お気をつけて』


 ワープもあるしいざとなったら逃げ帰ろう。


 狩りに行くのに逃げることを考えながらコウは二階にワープするのだった。









二階


「ほんと一瞬だなコレ。よし!行きますか!」


 しばらくして、鹿を発見した。群からはぐれたのか一匹だ。


 落ち着け、音を立てるな気配を消せ。


 銅の剣を手元に出して鹿の死角から忍び寄る。緊張しているときほど下らないことが頭の中を支配するものだ。


「オラァァア!!」


 かけ声に驚いた鹿が振り向き、そのまま首は宙を舞う。


「ハァ…ハァ…ハァ…」

 いつの間にか息を吸うのを忘れていたらしい。少し休もう。



 上手く鹿を狩れてよかった。これで二三日分の食い物になるだろう。


 その時不意に身体中を嫌な感じーーー悪寒が走る。


 コウは素早く立ち上がり、辺りを見回す。


 そこには、因縁の敵、ゴブリンがいた。


 ゴブリンが持っていた錆かかった剣に見覚えがあった。


 昨日遭ったゴブリンが持っていた剣とたぶん同じ形だな。昨日のゴブリンか!?


 どうするか。逃げるか戦うかどうやら鹿の血の匂いに釣られてやってきたようだ。アイテムボックスに入れなかったのは失敗だったな。


「グギャァァア!」


 ゴブリンが剣を叩きつけてきた。


「うおっ!」


 なんとかその剣を受け止めるがあまりの衝撃に剣を落としてしまう。


 ゴブリンのほうを見てみると錆びた剣はポッキリと折れている。


 剣を拾わなくては!


 コウが剣を拾おうとしたところにゴブリンの拳が左肩にめり込む。


「ぐぁ!痛てぇーーあれ?あんまいたくねーな」


 殴られた瞬間に感じた痛みがすぐに引いている。


 左肩は動かないが、なんとか剣を拾えた。さっさとケリをつける!


「うおおおおおお!」


 コウは右手で剣をもって走り出し、そのまま勢いを緩めず身体ごと突っ込んだ。


 ゴブリンにのしかかるような体制から体を起こすと、銅の剣はゴブリンの心臓部に突き刺さり、ゴブリンは息絶えていた。


「っしゃあああああ!!」


 勝者の雄叫びがダンジョン中に響き渡った。


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