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インセクトマスター  作者: 天野げる
1章 死にたくないからダンジョンを創る
18/26

パンツだ!

                             

 エメに聞いたところ、この果実、食べると体力が回復するらしい。一口かじってみると、全身がポカポカ暖かくなった。ダメージを受けていなかったため、回復量までは分からないが、使えそうだ。種はそこら辺に植えておいた。

「そーいえば聞きたいことがあった。ダンジョンの外でもワープ出来たんだが、何故だ?あとデッカいクマの魔物に心当たりないか?そいつに襲われたんだ」


「えっとね~まずワープはダンジョンの中だと無制限に使える。それで外の場合は一日二回まで、さらに転移先はダンジョン中という縛りがあるよ!それでクマのほうは…どのくらいの大きさだった?」


「三メートルくらいだったかな。二本足で立って、殴りかかってきたけど、観察していた限りでは基本四本足で生活してたかな」


「う~ん………その特徴だと………いや、でもそれだと……………やっぱりそうなるのかな…」

なにやらブツブツと呟いている。


 そして、しばらく黙り込んだ後…


「おそらくその魔物は、『ファイティングベア』だと思うよ。ただ普通のファイティングベアの体長は二メートル前後、コウがみたのはそれの上位個体ーーーその地域を仕切ってる魔物だと思うよ」


 なる程。アイツがこのあたりの支配者か…


「今からの目標を立てる!大きな目標はその支配者のクマを倒して、ここら辺一帯を俺の支配地にすること!そして今からの目標!…ボスを召還する。これはダンジョンの様子を確認し、とくに問題がなかった場合即座に開始する!それとエメに言っとくことがあった。勝手にポイントを使いまくるのは勘弁してほしいが…生活に必要なものはあまり遠慮せずに購入してくれてかまわない!………つまり…えっと、なんだその…………とりあえずパンツはけよ………」


 真っ赤になって白いシャツを下に伸ばすエメ。


 さりげなく指摘しようと思ってたんだけどなぁ。テンパった結果一番アウトな形で指摘してしまった…気まずいなぁ……


「じゃ、じゃあ俺は各階層の様子見てくるから!」


      コウ は ワープ で にげだした。













 いやぁアイツに羞恥心があったとはなぁ。俺の一部が元になってるからそういうの無いと思ってた。完全に俺とは別の生き物としてみたほうがよさそうだな。



 ちなみに俺には羞恥心というものが無い。人は誰しも生まれたときに裸であることを恥ずかしいとは思っていなかっただろう。暑い寒いとは思っても、恥ずかしい!がでてくるのは、結構後の話だ。まわりが服を着ないと恥ずかしいと言うからいつの間にか自分もそう思ってる。俺は街中を全裸で歩き回っても少しも恥ずかしくない。まあ警察のお世話になってしまうので、やらないが。炎天下の日には、半裸くらいなら捕まらないかな?とか考えたこともある。…つまりなにが言いたいかというと、俺には羞恥心がなく、エメにはある。エメには俺の心臓が組み込まれているから、俺の分身のようなものと考えていたけど、一つの自我を持った個体ーーー生き物というわけだ。


 そんなことを考えていると…


 DP: 5881→5876


 パンツだ。今購入されたのはパンツだ!


 "生活に必要なもの"という区切りだから、別にパンツとは限らないのだが、今の俺には、絶対にパンツだ!という、訳の分からない自信があった。


次回はダンジョンボス召還です。

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