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ちょっとしたこと。~活動報告あれこれ。  作者: ゆずはらしの
雑学とか、さりげない日常とか。
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著作権 2

著作権に関しては、検索するといろいろ出てきます。被害を受けた話や、訴訟に発展した話。


WEB上での著作権の基本的な知識は、


『著作権法ガイド(無料引用のルール)』

『著作権情報センター』


などを見ると良くわかります。この他にも子ども向けに解説されたものが色々あるので、そういうのを見るとわかりやすいかもです。


引用は、普通、




1.そこを引用する「必然性」がある(どうしても必要だ・引用しないと自分の文章が成り立たない = 単に「面白い記事なので紹介したい」では必然性がない)、

2.質的にも量的にも、自分の文章が「主」、引用部分が「従」という関係にある(最高裁判例)

3.引用部分を「カギカッコ」などでくくり、どこからどこまでが引用か明らかにする

4. 出所の明示が必要。(出典。誰の何という文章か)

5.「正当な範囲内で」 = 引用しすぎてはいけない = 1~4を守っても、大規模に使うと違法。著作権者の不利益になるため


同様の目的であれば,翻訳して引用しても構いません。


以上の引用原則は文章に限らず、写真・絵・音楽でも同様です。

本人は引用のつもりで、著作権を侵害していることが多いようです。上の引用ルールをマスターしましょう。



(著作権法ガイド(無料引用のルール)より)



となっています。


引用の文章の方が、自分の考えた文章より多かったら、ダメなわけです。当たり前ですが。借りてきた文の方が多かったら、そりゃもう、オリジナルじゃないです。


そうして、どこから持って来たのか、出所をはっきり書かないといけません。


ただ、3.のカギカッコは、ブログの記事ではできますが、「なろう」の場合、小説を書く人が多いので、作中に書くのは難しい。登場人物が歌を口ずさむ場面などで、いきなりカギカッコと(~より引用)という注意書きは書けません。小説の雰囲気ぶち壊しになってしまう。


その場合、なるべく2,3行にとどめ、後書きなどに引用元を明記する、など、する事が必要です。


そういうのを考えるのが面倒。という人は、できるだけ、歌などの歌詞を出さずに、読者に「この歌かなあ」と想像してもらう、


筆力。


が必要になります。



固有名詞一つで曲全体をイメージさせる事もできますが……書きようによっては。


たとえば、男女の別れの場面。喫茶店で別れ話をする二人の背後に流れる曲。


数年たって、一人が同じ喫茶店に行き、同じ曲が流れている事に気づく。マスターに曲名を尋ねると、


「ショパンの『別れの曲』ですよ」


この一言を効果的に使えば、タイトルだけで、しんみり。な曲だとイメージしてもらえます。聞いた事がない人でも、あ、何だか、切ない曲なんだな、と思ってくれます。あれこれ書かなくても。


固有名詞を出す場合、時代性を出す事もできます。その年代の人が良く知っている曲、というのがあります。マスターの答が、


「津軽海峡冬景色です」


とか、


「岸壁の母です」


だったら、特に歌詞を書かなくても、主人公たち、お年を召した方なのかな~と読者は思って……ダメですかね。


とりあえず、歌や曲を出したい場合、種類は選ぶ必要ありますね。別れる二人の背後で、


『ぶぉんぶぉん、ひやうぃごーっっ!』(ばいマリオ)


とか流れててもね。しんみりしないしね。(……ちょっと書いてみたいかも)



☆★☆



私が書いた作品で、歌や物語の引用を行ったのは、今(2010年3月)現在、


『永き夜の大陸~光の姫 闇の王』


『妖精たちのいるところ 第二話 チェリーズ・ホット』


『妖精の輪と時のロンド~妖精たちのいるところ』


『あみだくじGoGo! 第二話 夜明けを待つ君のために』


『天使は街に舞い降りて』


の五つです。他の作品で、引用っぽくしてあるのは、全てゆずはらが創作した詩や文章を引用っぽく見せかけて書いています。


この中で、『永き夜』と『妖精シリーズ』の中での引用は、ゆずはらが訳しています。意訳ですが。



『永き夜』では、氷玉の祖父が、愛の詩を読んでいた、という部分。

全文ではありませんが。闇魔族の「夢」に関して書きたかった為、氷玉の解釈は、本来の詩とはかなり違うものになっています。作品内での扱いはだから、「主」の文章に対して「従」です。原文の著作権は切れていますが、翻訳文の著作権は切れていなかった為、自分で訳しました。




『チェリーズ・ホット』では、歌詞の全文を載せています。ひょっとするとひっかかるかなあと思いつつ、しかしここでは、全文を載せないと、隆志の失恋と瑠璃子たちの心境の変化が表現できない、と思って載せました。

ちなみに、本来のオペラの内容とは関係ありません。「主」の文章に対して、引用部分は「従」になっています。これも原文の著作権は切れていますが、翻訳文の著作権は切れていなかった為、自分で訳しました……イタリア語を訳すのは初めてで、ちょっと泣いた。




『妖精の輪~』も全文載せています。

これも物語の進行上、必要でした。まだ完結していませんが(※2013年に完結しました)、歌詞の内容と登場人物の内面の、重なる部分とズレを表現したくて使用しました。ストーリー上、「従」の扱いになります。

上記二作と同様だったので、意訳しました……ゆずはらは、かしこさが1上がった。とか思わないとやってけなかった。




『夜明けを待つ君のために』では、青空文庫の(著作権切れの作品を公開している所)訳を使用しています。引用部分が少し長く、改行なども行っています。

勝手に改行、これは論文では許されませんが、わたしが書いているのは小説です。小説の登場人物が口ずさんだとしているので、「会話文に近い表現」という事で、改行は許されるんじゃないかと思います(原文通りの改行なしの文章では、息継ぎなしに一息でしゃべっているという表現になってしまう為、改行する事で、思いだしながらしゃべっているという雰囲気を入れました)。

また、作品の中でこの引用部分は、「従」となっています。ストーリー上、なくても話は通じるが、話の内容をより強く表現する為に「要素」の一つとして使ったものです。




『天使は~』では一行だけ、その直後に「ホイジンガ」と書いた人の名前も一緒に載せています。この一文だけがかなり有名。




こんな感じですが。何にせよ、引用する場合、気を使います。自分の文章が、引用文に「喰われる」危険性もあるからです。引用文が優れたものであればあるほど、使った場合、自分の文章が引き立て役になりかねない。


筆力が欲しい。深みのある表現ができるようになりたい。内容的にも、人間として深みを増してゆきたい。


最終的にはそればかりです。



2010年03月02日



※ 『著作権』『引用』どちらもウィキペディアに載っています。あちこちの質問箱に質問している人も多いので、見てみるのも良いかも。他に『要約』もあります。


 小説を書く場合、要約を使う人はあまりいない……かな。ただ、レポート等で要約を載せると、元の文章を書いた人の同意が必要になるため、エライ事になります。




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