黒糖チャイプリン
黒糖チャイプリンを作った。
マサラチャイ(インド風煮込み紅茶・濃厚なミルクティ)を作り、香りづけに黒砂糖を溶かし、卵を割りほぐし、そっちにも砂糖混ぜて。全部混ぜてから、蒸す。
「何してるの」
作っている最中に、母が背後をうろうろする。
「できたらあげるから」
「はーい」
風邪を引いて、具合が良くない。何か食べたら痛くなると言っていたから、温かいプリンは良いだろう。卵と牛乳だし。
マサラは普通、体を温めるスパイスだから……(シナモン、カルダモン、その他)風邪にも良かろう。
そういうわけで、出来上がったプリンを冷やさず、熱いまま出した。ブルーベリージャムを添えてみた。
「あら、美味しい。あったかいのが美味しいわ」
何だか喜んで食べてくれた。
「これなら、胃が痛くならないわ……体がほかほかしてきた」
「シナモンとか、体を温めるスパイス入ってるからね」
父もやってきて、無言で食べている。
「これなに」
「プリン」
「……温かいぞ」
「蒸して作るんだよ、本当のプリンは」
本当は、プティングね。なまって日本ではプリンになった。それもカスタードプティングのみ。
「この色は」
「紅茶使ったから」
「なんで固まるんだ」
「卵入れてるから」
「……」
「茶碗蒸し、考えて?」
「ああ」(←納得したらしい)
黒っぽいプリンは、それなりに好評でした。
一緒に出したのは、出雲の国産紅茶。渋みのない、後味が甘い紅茶です。でも、ルフナでも良かったかも。
参考にしたレシピは、セイロン紅茶専門店『ミツティ』のレシピ。『小説家になろう』に、このレシピを元にしたSSを載せました。
ミツティのレシピを元にしているので、物語の中にはセイロン紅茶が多くなります。インドとか台湾茶、ヒマラヤのお茶も使ってみたかったんだけど……それはまた、ちがう話で。
2010年05月26日




