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蜘蛛の脚

作者: ソイソース

僕の部屋、よく蜘蛛が出るんです。特別虫が多い場所でもないんですけど、やたらと蜘蛛は出るんですよ。そうは言っても僕、虫苦手なんで。出ちゃった時はスプレーやらで毎回殺してました。益虫とは言いますけど、放っておくのも気持ち悪いですから。


あったかくなってきて、虫が活発になりだすと、それを食べる蜘蛛ももちろん増えてきます。最近も六、七匹は殺しました。

その中の一匹。気持ち悪かったなあ。

スプレー使わずに殺したんです。


蜘蛛に出逢うのはだいたい壁を伝っている時なんですけど、そいつはリビングと廊下を繋ぐ扉に挟まっているような感じでゆっくりと細い細い脚を動かしていました。

半身だけが見えている状態。ふつうの蜘蛛はあんなところで引っかからないと思いますけどね。


いつものようにスプレーを手に取ろうとしました。でもね、蜘蛛らしくない蜘蛛だったからかなぁ。ゆっくりで、僕を困らせない、そいつをみてたらなんか変になっちゃって。

ハサミを手に取る。そっと近づいて。後ろ脚を、再生させないぞという気持ちで、

ギュッと力を込めて切りました。


きやぁ きやぁ 


親指の腹くらいの身体を全部震わせて叫んでるのが解りました。こう言うと、人みたいに感じるかもしれませんが、あれは間違いなく蟲相応の声でしたよ。間違い無いです。


叫び声の後。気づいたらそいつの姿を見失ってしまいました。

殺しておきたかったです。

そいつの子供、きっと気持ち悪いですよ。

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