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【ハイファンタジー 西洋・中世】

遺跡から見つかった物語

作者: 小雨川蛙

 

【これはとある遺跡で発見された物語】

 偉大なる勇者と血の魔王の物語。

 恐ろしい魔王が人間を支配していた。

 人々は戦う意思さえも失い、魔王に支配されていることを疑問にさえ思わなくなっていた。

 ある時、偉大なる勇者が現れた。

 彼は魔王の支配を見て憤り、魔王と戦いやがてそれを討ち滅ぼした。

 解放された人々に勇者は告げる。

「自分の意思で生きよう。それは何よりも素晴らしいことだから」

 こうして、人々は自らの足で歩くことを知ったのだ。



【これはとある町で起こったことの記録】

 ここは偉大なる魔王が支配する町。

 魔王は善政を敷いており、人々は自ら望むままに魔王に仕えていた。

 魔王は年に一度、百人の贄を望んだ。

 人々はそれに従い、百人の贄を魔王へ捧げた。

 しかし、それは全て人々が望んで行った事だった。

 そう、生け贄に捧げられる者達でさえそれに納得をしていたのだ。

 ある時、恐ろしい若者が現れた。

 彼は人々の様子を見て嘆き哀しみ、止めようとする人々を振り払い魔王を殺した。

 魔王が殺されて呆然とする人々に勇者は告げる。

「自分の意思で生きよう。それは何よりも素晴らしいことだから」

 こうして、人々は自らの足で歩くことを強制されたのだ。



 勇者の物語が見つかった遺跡には現代でも通用するような技術の成れの果てが今日でもよく見つかっている。

 この遺跡がどのような経緯で滅びの道を辿ったのかは未だに分かっていない。


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