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「大丈夫か?」
後ろの壁にもたれかかっている女の子に向かって話し掛けるも反応は見られない。衣服は乱れているもののどこかが破れたりボタンがなくなったりということはなさそうである。目線はあっているのでしっかり意識はある。ただ珍妙なものを見たような表情をしてこっちを見ていてよくわからない。
「もしかしてどこか痛くて喋れないのか?救急車呼んだほうがいいか?」
俺が助けに入るまでそこまで時間があったわけではないがどうやらかなり重症らしい。言葉を発することもできないのだろう。もしかしたら一時的に発声ができなくなっている可能性もある。そう思って俺は携帯で救急車を呼ぼうとする。しかし事前に何かあったとき用に俺の携帯に入っている番号は男性専用の救急車なので女性用の救急車の電話番号がわからない。そのためまずは女性用の救急車の電話番号を調べるところから始まる。なので携帯の検索アプリを起動する。
「なんで?」
「ん?」
急に話しかけてきたので何を言ったのかよくわからないが声は出せる状況ではあるようだ。
「なんで助けてくれた?」
「そりゃ、こんなところでいじめられそうになってる人がいたら誰でも助けると思うが?もしかして迷惑だったか?それともそういう性癖があるのか?」
「違う。男は助けたりなんかしない」
「でも俺、男だぞ。もしかしてマスクとかつけてるから?不思議なことを言う奴だな。マスク外して見せようか」
俺はそうってマスクとサングラスを外した。
「もしかして...しおん様?」
「なんで名前知ってんの?俺ってもしかして有名人?困っちゃうな」
「ほのかから聞いてる。優しい人だって」
ほのかって誰だっけ全然思い出せない。どこかで聞いたことがあるような気がする、でもどこだ?俺が名前を聞いたことがある人は誰だっけ?担当してくれた病院の先生は三浦さんだったよな?名前は知らない三浦さんはほのかって名前なのか?それか看護師。名前を聞いていないのでわからない。考えるが誰かわからない。多分病院関係だろうから姉とかなのかな。まあわかんないものは考えるだけ無駄である。
「はあ、まあなんでもいいんだけど大丈夫か?パッと見は血は出てないように見えるけど骨折とか打撲とかしてないか?」
「有名な不良。病院に行かれると面倒だから怪我させない。痛いだけ」
「つまり不良のプロなんだな。すごい。誰か通報とかしないのか」
「ボスが立場のある女の娘だから、どうすることもできない」
「すごいテンプレチックだー。それでも声を上げないと変わらないんじゃないかと思うんだが。現にこうして痛い目にあってるんだしね」
「私が痛いだけなら我慢できる。母に迷惑をかけたくない」
「ふーん、事情があるんだね。あんまり興味はないけど何かあったら力になるよ。それよりそろそろ立てるか。手を貸すぞ」
そう言って俺は女の子に向かって手を出す。女の子は俺に向かっておそるおそる手を掴もうと手を伸ばす。
「あちょっと、待ってそういえば名前聞いてなかった。君の名前はなんて言うんだ俺が自己紹介してももう遅いかもしれないけどしおんだ」
「ゆき」
「ゆきね。オーケー。これからどうするんだ?今から学校に行くのか」
「あなたは?」
「あなたじゃなくてしおん。俺はこの先にあるカフェに行って何か飲むか食べるかして帰ろうかなあと思ってる」
「私もついて行く」
「ついてくるのは別にいいけど本当に学校行かなくていいのか?」
「卒業だから行っても行かなくても一緒。それよりあなたを一人で行動させる方がまずい。家族は何をしている?」
「家族仕事と学校。それよりもあなたじゃなくてしおん」
「何かあったらどうする」
「何もないだろ。現にさっきの不良は追い払えた。ゆきは心配しすぎだぞ」
「たてになる」
「何言ってんの?それより早くカフェに行こうぜ。もしかして奢ってくれるのか?」
「男性の支払いを女性がするのは当たり前。あなたには危機感がない」
「だからあなたじゃなくてしおん。しおんっていうまでは無視」
「しおん様。危機感を持ったほうがいい。女はみんな敵。しおんを狙ってる」
「じゃあ雪も敵なのか?俺襲おうとしている?もしかして誰かに助けを求めた方がいい?」
「違う。一人で外を歩くのは自殺行為。このことはほのかにも言う」
ほのかが誰かがよくわからないがもしその人経由でどこかに伝わったらまずい。俺はもう少しこの外の世界を満喫したいんだ。俺は誰にも縛られないぞ!こうなったら必殺技を出すしかない。
急いで書いたのでおかしいところあるかもしれません。そのうち直します。(いつか)
誤字報告ありがとうございます。




