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黄泉比良坂の詐欺師

火無威は苦笑して

「わかった」

連れて行くのは構わないが

「とにかく明日からの様子になるからギリギリまで話はしないようにな」

と告げた。


巳湖斗は頷いた。

夕食を終えて食器を片付けると部屋に入って有栖川美玖に電話を入れた。


ドキドキと動悸が激しくなる。

緊張する。


巳湖斗は携帯を手に

「ひー、やっぱり緊張する」

と言い

「いやいや、これも彼女の安否の為」

とフンヌと息を吐き出した瞬間に返った声にウヒッと息を飲み込んだ。


美玖は控室で携帯に出ると

「あの、こんばんは」

神蔵君

「電話、本当にくれて嬉しい」

と告げた。


この前は4日後だったのだ。

もしかしたら掛かって来ないかもと思っていた部分もあった。


巳湖斗は激しい動悸を抑えながら

「電話するって約束したから」

無事でよかった

と告げた。


彼女は3日越えても大丈夫だったのだ。

巳湖斗は大きく安堵の息を吐き出した。


死にゆく彼女を見たのだ。

だから。

不安だった。


美玖は少し笑って

「大丈夫だよ」

いま…今度の映画祭の番宣でバラエティ収録なの

と言いハッとすると

「あ、あの」

その…今度10月21日に映画祭があるんだけど

「神蔵君、ずうずうしいけど来てもらえる?」

と告げた。


両親は来てくれないだろう。

誰も来ないのだ。

ファンは来てくれるかもしれない。


だけど。

家族も。いや、知人は誰も来てくれないのだ。


一人でも良い。

来て欲しいのだ。


寂しくて。

寂しくて。


巳湖斗はそれに

「あ」

その

と言いかけた。


美玖はハッとすると

「あ!その遠くだったら交通費掛かるよね」

私、出す!

「だから、ごめんなさい」

来て

と告げた。


巳湖斗は慌てて

「いや、行こうと思うけど…映画祭って入場券とかいらないのかと思って」

と告げた。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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