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黄泉比良坂の名探偵  作者: 如月いさみ


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89/96

黄泉比良坂の子供

水沼小太郎は巳湖斗に当時の状況を聞かれると

「草むらから出て来て…最初は背を向けて走って逃げて行こうとしていたんだが」

池の方から

「誰か!って声が聞こえてわしが木々を分けて池の方に行こうとしたら」

2人が慌てて戻ってきて

「いま池にクラスメイトが落ちてって話をし始めて案内してくれたんだが」

そこに一人いて

「助けを求めていて…そうしたら1人が」

その子を指差して

「彼が蹴ってそのはずみで柵が折れて落ちたんです!って言い始めてもう1人の子もそうだと」

と告げた。


巳湖斗は「その、飯島元気くんは違うとは言っていなかったんですか?」と聞いた。


小太郎は頷いて

「驚いたように言っていたな」

だが取り敢えず助けるのが先だってことで

と告げた。


巳湖斗はそれに

「そうだったんですか」

それは警察の方には?

と聞いた。


小太郎は頷いて

「話しました」

あー、そう言えば

「同じようなことを2日前くらいにも女性の人が聞きに来ましたけど」

と答えた。


巳湖斗は雄一を見ると

「もしかして」

と言い

「病院の前に警察へ行きます」

と答えた。


雄一は頷いて

「あ、ああ」

と答えた。


思っていた以上に真面目であった。

巳湖斗が飯島元気を調べ始めた切っ掛けの話が話だけにもっと軽いものかと思ったのである。


だが。


雄一は心の中で

「ちゃんと調べるつもりなんだな」

と呟いた。


火無威はそんな疑心暗鬼に囚われている雄一を横目に

「確かに本気かネタか」

迷うだろうな

と心で突っ込みつつ二人を乗せると地域を統括する佐用警察署へと向かった。


佐用駅から少し離れた線路沿いにある警察署で地域の派出所を統括する場所であった。

雄一は2人が警察署に入りかけた時に

「あー、ちょっと待ってくれ」

馴染みがいるから

と言うと携帯をかけた。


そして、建物の3階辺りをチラチラと見ながら唇を動かした。

所謂、記者と刑事との関係なのだろう。


一人の30代前くらいの男性刑事が姿を見せ

「七尾さん、今は何もありませんよ」

と告げた。


雄一はそれに

「いやいや、ネタがあるのは俺の方で」

と言い

「9月に貯水池に中学生が落ちた事故があっただろ」

と告げた。


それに男性刑事は「ああ」と呟くと

「中学生が柵にぶつかって木が腐っていて折れて貯水池に落ちたって事故ですよね」

と言い

「確かにその場にいた同級生2人がその子が蹴って弾みで柵にぶつかって落ちたって言ってましたが下足痕がね」

と告げた。


巳湖斗はそれに

「もしかして、蹴ったり争った形跡がなかった」

と告げた。


男性刑事は巳湖斗と火無威を見ると

「彼らは?」

と雄一に聞いた。


雄一はにっこり笑うと

「あ、今」

この2人の密着取材をしていてな

「この子が言うには近い内にその時に蹴ったって言われている飯島元気くんが殺されるという話らしく」

それを止めに来ている

と告げた。


刑事は驚いて

「え?まさか脅迫状とか?」

と聞いた。


雄一はちらりと巳湖斗を見ると

「いや、彼の占いでそう出たらしい」

かなり当たるそうだ

と告げた。


刑事は目を細めると

「…いや、俺、今時間無いんで」

増して年末なのに

と踵を返した。


火無威は「占いか」と呟いた。

雄一はそれに

「本当のことを言っても同じ態度だと思うけどね」

と答えた。


確かに、と火無威は心で突っ込んだ。


巳湖斗は慌てて

「あ、一つだけ」

と言うと

「その飯島元気くんのことと2人の同級生のことを誰かに言いました?」

例えば森瑠衣くんのご家族とか

と告げた。


刑事はそれに首を振ると

「いや」

と言い

「母一人子一人で母親はかなり乱心していて事故じゃないと騒いでいたんですけど」

実際、下足痕からその子が蹴った可能性はかなり低かったし

「早々軽く話したりはしないね」

と答えた。


巳湖斗は囁きの内容を思い出して

「ありがとうございます」

と言うと火無威を見た。

「急いで病院に行こう」


火無威は頷いて

「わかった」

と告げた。


刑事も足を止めると振り返った。

そして、少し考えると

「俺も行くか」

と火無威の車に乗り込んだ。

「情報提供したんだ」

良いだろ


雄一は肩を竦め

「こいつ、近所の幼馴染で腕は立つから」

あー、蜻蛉はじむっていうんだがな

と告げた。


火無威は「そういうことか」と言い、三人が乗り込むと車を走らせた。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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