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黄泉比良坂の名探偵  作者: 如月いさみ


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黄泉比良坂の破壊者

隣を見ると火無威が椅子に座って巳湖斗を見ていたのである。

「巳湖斗、大丈夫か?」

何があった?


巳湖斗は身体を起こして

「…坂の途中で振り返って」

長柄恵美って20歳の人を見たんだ

「それで振り返った時に…分からないけど真後ろに誰か立ってる気がして」

凄くゾワゾワして

と布団を握った。


火無威はそっと背中をさすり

「大丈夫か?」

と聞いた。


巳湖斗は頷いて

「ん、今は大丈夫」

と言い

「でも…なんか…坂の途中で見てきた人とは全く違う…何かだったんだ」

見てないけど

と火無威を見た。


火無威は息を吐き出すと暫く沈黙を守り、やがて、唇を開いた。

「巳湖斗、俺もお前も知らなかったことがあったんだ」

そう告げた。


巳湖斗は「え?」と首を傾げた。


火無威は巳湖斗を見て

「お前が平坂で有栖川美玖を見て、的場明二や川中まゆりを見てきただろ?」

一応、亜和次兄さんに連絡を入れておいたんだ

と告げた。


巳湖斗は驚いて

「お父さんに?」

何で?

と聞いた。


火無威は息を吐き出し

「俺がお前を引き取ることになったのは…義姉さんの玲子さんも亜和次兄さんも神蔵家が嫌いだったからなんだ」

と告げた。


巳湖斗は目を見開き

「え?」

と声を零した。


火無威は肩を二、三度動かして

「亜和次兄さんは出雲を出る時に『神蔵の全てはお前と巳湖斗にやる。俺は何一ついらないからもう関わらないでくれ』と出雲には帰らないと言って去っていったんだ」

と告げた。

「俺も神蔵の財産を必要とはしていなかったからお前に引き継がせた」

一応成人するまでは俺が後見人になっているから後2年してお前が高校を卒業してから話そうと思っていた


巳湖斗は首を振ると

「お、俺だって別にいらないけど」

大学行って…働こうと思ってるから

「叔父さんにはずっと世話になっているんだから働いて返していこうと思ってる」

と付け加えた。


火無威は微笑むと巳湖斗の頭を軽く撫でた。

「亜和次兄さんはお前の父親だ」

だから一応話しておくべきだと思って伝えたんだが

「亜和次兄さんは亡くなった父から俺の知らなかったことを聞いていたんだ」

神蔵家の…秘密を


巳湖斗は固唾を飲み込み

「神蔵家…の秘密?」

とおうむ返しに呟いた。


火無威は頷いて

「そうだ」

だが亜和次兄さんも全てを知っている訳じゃない

と告げて言葉を続けた。


巳湖斗はそれを聞き

「…こわっ」

と呟いた。


火無威は冷静に

「いや、他に言葉があるだろ」

と返した。


巳湖斗は息を吐き出し

「今までの俺だったら逃げ出してたかも」

けど

と言い火無威を見ると

「今は逃げない」

と告げた。

「叔父さんも武士も三笠も…手伝ってくれてる」

美玖ちゃんを

「死んでしまうかもしれない人を助けるのに」


…だから都市伝説が実際した理由が神蔵家にあっても今誰かを助けられていることが俺は良いと思ってる…


火無威は驚いて巳湖斗を見つめた。

自分は家の持つ宿命の重みに『何故自分が…巳湖斗が…』そう思うだけだった。

きっと兄の亜和次も同じだっただろう。


なのに。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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