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黄泉比良坂の名探偵  作者: 如月いさみ


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56/96

黄泉比良坂の父親

友田耕造は顔を顰め

「なんだ?」

失礼な奴だな

と睨んで

「そんなことをするわけがないだろう」

と告げた。


火無威は友田耕造を見て

「しかし、貴方はこれまで同じことを繰り返してきた」

と言い

「貴方はコズミックプログラムの社員だが本当は『オズランド』の社員で色々なAI会社に社員として潜入して情報を盗んでいた」

しかも自分のやったことは分からないように誰か生贄を作って

と告げた。

「貴方の雇用保険を調べたら1年から2年くらいで会社を転々としている」

その会社では貴方が辞める少し前くらいに必ず情報が盗まれる事件が起きている

「買取会社は全てオズランドだ」

隣の二人はオズランドの社員じゃないんですか?


友田耕造は目を細めた。

共にいた二人の若い男性と女性はちらりと友田耕造を見た。


沈黙が肯定を雄弁に物語っているのだ。


優一は彼を見て

「友田…」

本当なのか?

と呼びかけた。


耕造は踵を返すと

「行くぞ」

と二人を連れて立ち去ったのである。


火無威は息を吐き出して有栖川優一に視線を向けると

「俺達はここで待っているので」

と告げた。


優一は親友に裏切られてショックを受けつつも部屋に入り着替えを詰めたバッグを手に出てきた。


3人はその足で新大阪から出雲へと向かい列車の中で

「出雲!?」

と驚く優一に事情を説明した。


優一は疑惑の念を払う事は出来なかったが火無威のアシスタントの仕事を手伝うことになったのである。


もちろん、本格的なアシスタントの仕事は出来ないが元々AIの人間なので塗りの仕方などは直ぐに出来るようになっていた。


友田耕造はあの直後にコズミックプログラムを退社し、姿を晦ませたのである。


巳湖斗は美玖に

『有栖川さんのお父さんに会いました』

『有栖川さんに会いたいと、会うために今は仕事に専念をして借金が返せたら会いに行くと伝えてほしいと言伝を頼まれました』

『主演女優賞おめでとう、何時も見ているとも言っていたのでお伝えしておきます』

とLINEを入れた。


美玖は学園ラインのその日の撮影を終えて携帯の着信を見るとドキドキしながら立ち上げた。


父親への思慕。

それが巳湖斗とのやり取りの最後だったのでどう思ったのか気になったのである。


そして画面に出てきたメッセージに美玖は目を見開くと涙を落とした。

同じように収録を終えて声をかけようとした辰見政次は携帯を見て泣いている美玖に

「有栖川さん、どうしたんだ?」

とびっくりして駆け寄った。


美玖はそれに涙を拭いながら綺麗に微笑むと

「嬉しくて…心配かけてごめんなさい」

と告げた。


政次はドキンと胸を高鳴らせた。

今まで見たことのない綺麗な微笑み。


胸が苦しくなった。


美玖は携帯を見て

「ありがとう、巳湖斗君」

と心で呟いた。


彼女はその夜、家に帰ると

『ありがとう、巳湖斗君』

『私もお父さんに凄く会いたいと伝えてください。私も仕事を頑張ってお父さんと会える日を楽しみにしています』

『巳湖斗君、私が今凄く頑張れてるのは巳湖斗君がいるからだよヾ(@⌒―⌒@)ノありがとう』

と入れた。


巳湖斗は驚いてその文面を見つめた。

『巳湖斗君、私が今凄く頑張れてるのは巳湖斗君がいるからだよヾ(@⌒―⌒@)ノありがとう』


自然と笑みが浮かび

「頑張れ」

俺も同じかも

と言い、優一に見せた。


優一はそれを見ると笑みを浮かべて巳湖斗と火無威に頭を下げた。

「ありがとうございます」

そう言い、巳湖斗に

「美玖のこと…これからもお願いします」

と告げた。


この時。

外では白い雪がチラリふらりと降り出していたのである。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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