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12/10 4:24 この熱は……風邪? それとも恋?(早く寝ろ)

さて。今回のフリー文章のコーナはこちらです。


僕の大好きな漫画の中に「きまぐれオレンジロード」(以下、きまオレ)という作品があります。

この作品の好きな所を挙げれば、それこそ数回分の更新ネタができるぐらいなんですが、今回それは割愛します。

すごーく簡単に言えば、三角関係を描いたラブコメです。


もう30年以上前の作品なので、すでに完結しており、三角関係は一応の終わりを迎えております。出版物も本誌、コミックス、愛損版コミックス、文庫版、コンビニ版と色々な種類があるわけです。


ここで書きたいことは、「物語の加筆について」なんです。

きまオレは大きな加筆部分として終盤の展開にあります。まず本誌からコミックス版になる時に大きく加筆されています。さらに数年後に出版された愛蔵版にも終盤場面に少し加筆がされています。さらにさらに文庫版でも加筆があるという話です。(文庫版は買ってないので未確認)


僕は本誌で連載された時はジャンプ本誌を読んでなかったので、本誌版をよく知らないです。連載終了後、数年後に見たコミックス版が初めて見た「きまオレ」でした。

コミックス版は本誌終了後すぐに書かれた加筆だったので、絵柄の差異もなく、流れも特に変な部分もなく、すごく好きな結末でした。


そこから数年後、愛蔵版を買った時に事件が起きました。さらに加筆してあったのです。しかも、時間が経っていたため、絵柄がまったく違うんです。違和感しかない。

今となって思うのは、おそらく作者本人が一番絵柄の違いに分かっていたでしょうから、覚悟の加筆だったのでしょう。どうしてもお話としての精度を上げたかったのかなぁと思います。※1


ただ、そんな思いに至らない当時の僕はどうしても受け入れられなかった。余計なことするなよ! とその時は思いました。コミックス版が正史キリッぐらい思ってました。



それから少し時間が経って、僕自身が「suicide magic」という小説を書きました。

今回、なろうに再掲し、金曜日に完結した作品です。

初めて書いたのが2002年だったのでもう20年ぐらい前の作品なんです。

なろうに掲載したのが2007年で、その時に大幅に加筆しました。それこそ結末どころか、途中経過までかなり変えましたし、本文もほぼ別物ぐらいには変化があります。


この時の加筆は自分なりの理由があり、とある執筆環境の変化のため、2004年から2007年の間に急激な文体の変化があり、最初に書いときにスキルがなくて書ききれなかったことが表現できるようになったからでした。

自分の中で「suicide magic」という作品は思入れのある作品だったので、いつか書き直したいと思っていたのでした。


それからも、同人誌即売会でこの作品を売るためにさらなる加筆、編集をしています。

こんどは2007年に詳しく書きすぎた部分を削ったりしました。テーマを先鋭化させるためです。


そして、今回の再掲。もう加筆はしないと心に決めていました。週ぼちにもそう書いたはずです。

……しかし、結局終盤の展開を加筆してしまいました。

どうしても納得いくように、後悔が残らない内容にしたくなり、第51・52話を加筆してしまいました。

あんなにきまオレの加筆を怒っていたのに。


幸い、僕は文体の成長が2007年ぐらいからほとんどないため、加筆部分は言わなきゃわからないレベルなんですけど。(それが良いことなのだろうか……)


ただ、自分が「suicide magic」を通じて、「きまオレ」の作者まつもと泉先生の作品への思い入れがよく分かりました。


あと、僕はめちゃめちゃキャラクターが訴えかけてくるように頭に浮かぶんです、キャラクターの主張が。んな馬鹿な、キャラクターが訴えかけてくるなんて、結局お前が考えたことだろうが、と言うかもしれませんが、考えたくない! と思っても浮かんでくるし、気が付いたら考えてるんです。


そう、これはもう恋なんです。(は?)

あの人の事考えちゃダメ、と思っても気づいたら考えてる。

僕はまだちゃんと作品を通じて伝えきれてないんじゃないかって。それを一番後悔するのは自分だって思い知るんですよね……


だいたい「スターウォーズ」だって色んなヴァージョンがあるし、変えたっていいじゃん!


一度発表した作品には手を付けないというポリシーの人もいるでしょう。

別にそれはそれでいいんです。

ただ、絶対なんども加筆している作者を下に見てるでしょ!(被害妄想)


また、よく「まずは完成させよう。そのためには完璧主義をやめて7割、8割の完成度でいいんだよ」とか言うじゃないですか。

それって最初の読者は7割、8割の出来のものを読まされるのかぁ……って思っちゃうんですよね……(完璧主義者危険!)


他には「本作品で残った後悔や反省点は次の作品に活かせばいい」とかも言うじゃないですか。

本作の後悔は本作特有の後悔なんだから、次の作品へは生かせないし、そもそも次のパートナーに前付き合ってたパートナーへの後悔を背負わせるってなんなんですか?

次の作品は、本作品の代わりじゃねえんだよ! その時、その時の作品にちゃんと向き合えよ! とも思うのです……


好きなだけ何度も書き直させてくれよ!(誰も止めてない)


……でも作品は完成させたい、未練なく次に行きたい。(わがまま)

あっ、これは加筆問題とは関係ないか。


とにかく、実際に自分が書くようになって、完結した後の加筆については、かなり寛容になりました。

自分がしてるのに、他人はダメって変ですしね。

まぁ、読んでる側からすればコロコロ結末や内容が変わっても困るでしょうが。

でも、基本読み返している人なんかいないから大丈夫か。


もし、お話を書いている方でこれを読んでる人がいたら、自分はどうなんだろうって考えてみてください。(無理やり)


僕は未練タラタラ派です。上書きできません。フォルダ管理してます。いつでもフォルダから出して、見ちゃうんです……上書き派になりたい。

(なにこのまとまりのない終わり方)


追伸

そういえば「suicide magic」のあとがきは結構真面目に書いてしまった。

そんな人いないと思うけど、「suicide magic」読んだ後「週ぼち」読んだら、きっとガッカリするだろうなぁ……週ぼち懺悔室とか。


あと一回ぐらい更新できそうな勢い!


※1

まつもと泉先生は愛蔵版への加筆までに難病になってしまい、満足に執筆活動ができなかったので、絵柄の急激な変化を責めることは本当は出来ないってことを加えておきます。

そんな状況でも加筆して作品の質を上げようとした気持ちは尊敬しています。


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