出会い
学校を卒業と同時に、剣士か戦士の職業に就くことができる。登録等の事務やモンスター討伐の依頼等を一挙に担う「ギルド」で申請を行う。
職業登録には巨大な魔岩塊を削り出した魔石によって決められる。剣士系統は「赤」、戦士系統は「青」、魔法使い系統は「黄」、修道者系統は「緑」に魔石が輝く。そして、その者の身体・精神状況により魔石がそれぞれの色に輝き、死亡した際は輝きを失う特性を持っているため、長くこの魔石が使われていた。
また、経験値や精神面での熟練度等で輝き方が異なり、明るさにより職種の階級が変わってくる。魔石が虹色に輝くとき、その職種の最上位となる。
職種認定を行うときは、2つの魔石を使用する。一つは身分証明として身につける用で、もう一つは死亡時に魔石の輝きが消える特性を利用して、ギルドでの生存確認等に使われるため保管される。
「では、魔石を両手で持ち、力を集中させてみてください。あなたに合った色に輝きます!ちなみに、希望職種はなんですか?」
「…剣士です」
パキンッッ!!!
魔石に力を集中させた途端、両方の魔石に青くヒビが入った。
「だ、大丈夫ですか!?驚きましたね。怪我はありませんか?」
「…だ、大丈夫です…」
「ヒビもありますが全体的に赤色なので、剣士で登録しますね!」
一応、剣士として認められたように感じがして嬉しい反面、自身の課題に向き合っていかなければならないことが心に引っかかっていた。
(このままじゃだめだ……モンスターを倒せるようにならないと。あの人に近づくためにも!)
中央都市は高く大きな壁に囲まれており、一歩門を出るとそこには広大な草原と草木が生い茂る大自然が広がっている。そして微かにモンスターの気配も感じられる。
アイリーはさっそくモンスターを討伐しに出掛けた。都市の周りは低級で小型のモンスターがほとんどで、剣士学校の卒業生なら容易に倒せるほどであった。しかし、アイリーは学校の頃と変わっておらず、とどめがさせないままで、逃げられたり反撃にあったりと倒しきれずにいた。
アイリーを見つめる一つの視線。
それには気づかず、必死に足掻いているアイリーの姿がそこにはあった。
その後も、幾多ものモンスターとの戦闘を繰り返すも、倒し切ることができないまま数日が経った。
逃げていくモンスターを追っていると反撃にあい、アイリーはそのまま倒れ込んだ。
自然と涙が溢れる。
(…やっぱりだめなのかな……)
諦めかけながら見上げた空は、蒼く澄み切っていた。
ひとしきり涙を流すと、もう一度頑張ろうと決心した。
そこに一人の女性が話しかける。
「あの、大丈夫ですか?」
「え、あっ、大丈夫…です。ありがとうございます。えっと、あなた…は……」
「クレアと申します。」
青みがかった白髪をなびかせ、凛と佇む姿からアイリーは目を離すことができなかった。
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