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つまずき





ーーーアイリーは難なく合格。剣士学校への入学を果たした。







 学校では、剣士・戦士の基本的な内容や職種、階級についてなどを学ぶ他、実践的な剣術の訓練も行っていた。元々、剣術に秀でていたアイリーは勉学にも励み、トップに近い成績を取るまでになっていた。



見習い剣士→剣士→聖剣士→騎士→聖騎士

見習い戦士→戦士→闘士→ 権闘師 →守護士

見習い魔法使い→魔法使い→魔術士→魔導師→賢者

見習い修道者→修道者→司祭→司教→教皇



「と、このように冒険職は4つに分かれ、階級もそれぞれ上がっていきます。また、最上位職はどれも、この世界で1人しかなれません。今は噂にもあるように聖騎士様の最上位パーティが、新しいダンジョンを突破したようですね!みなさんも聖騎士に近づけるよう励みましょう!」



(やっぱり聖騎士様は凄い人なんだ!いつかは会ってあの時のお礼を伝えなきゃ!)




 今までの日々とは違う楽しい毎日を送りながら、これまで以上に鍛錬に勤しむようになったアイリー。




 だが、大きな壁に直面した。





「今回は剣撃について学んでいく。剣撃は剣に自身の力を乗せて威力を高めるものだ。剣士としての適正や素質がそのまま力となって反映される。この学校に入れるやつなら皆扱えるだろう。模擬戦を行いながら実際に身につけてもらう。」



「これくらいなら小さい頃からできてたよな!」

「今更こんなことやってもねー」「時間余ったら剣術の鍛錬でもしようぜ!」









「ーーーえーと、今回剣撃を使えなかったのはアイリーだけか。成績優秀なだけに残念だな。」



 剣撃はアイリーだけが扱えなかった。


 剣士としては致命的であり、田舎出身が相まって、他の生徒から後ろ指を刺されるようになっていた。





 いくら努力しても扱えるようにならなかった。そのまま時が過ぎ、アイリーは3年生へとあがった。



 3年生では卒業に向け、実際に大型モンスターとの戦闘訓練を行う。

 3人1組での討伐だが、アイリーは剣撃が使えないため他の生徒からも煙たがられていた。

最終的にはクラスのあぶれ者同士でパーティを組むことになった。

 親の言いつけで学校に入れられたやる気のない「ベル」と、独りよがりの「トール」。二人とも腕は立つが協力するには不向きだった。


 ベルは木陰で休みながら戦闘は傍観し、トールは単独で戦うため決定打にかけていた。



 アイリーも戦闘に加わる。




 しかし、モンスターも必死に抗う。






 血を流しながら。







 それを見たアイリーの手は止まった。








ーーー凄惨な記憶が蘇る。







 呼吸は乱れ、手の震えで剣は持てず、脚がすくみ動けなくなってしまった。


 結局、トールが単独でモンスターの体力を削り、横取りするようにベルがとどめを刺し戦闘訓練は終わった。



 アイリーはそれ以来、戦闘訓練に加われず、周囲からは元秀才の落ちこぼれと揶揄されながら卒業を迎えた。



 アイリーは15歳となった。



少しでもいいなと思いましたら、ブックマーク登録やレビュー、感想を是非よろしくお願いします!

筆者は大いに喜びます笑

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