両親
たくさん読んでいただいてありがとうございます!
私事ですが、投稿頻度が落ちてしまいます。
それでも、最後まで書きたいとは思っていますので、気長にお待ちいただけると幸いです。
これからもぜひ読んでいってください!
「パパー!あそぼー!」
「いいぞ!アイリーは本当にパパのこと好きだな!」
「だってパパのだっこ高くてすっごくおもしろいんだもん!!」
「そうか、よしきた!これでどうだ!」
「きゃぁ!あはははーっ!」
「アイリー、あまりパパに迷惑かけちゃいけませんよ」
「えぇーっ……はーい、ママ…」
「す、少しくらいは良いんだぞ?」
「…いい。1人で遊ぶー……」
「パパもその足であまり無理しないでください」
「そ、そんな〜……」
「ふふっ、一緒に居たいのはどっちなんですかね」
穏やかな日々が流れる。
アイリーは優しい母親と、娘離れができない父親の3人、中央都市からだいぶ離れた小さな村で暮らしていた。
森林からも離れた場所にあるため、モンスターもあまり出現しない住みやすい場所になっている。
そんな場所でアイリーたちは、裕福とは言い難いものの、充実した毎日を送っていた。
「ママー!私もお皿洗い手伝うよ!」
「ありがとう、アイリー。でも大丈夫よ」
「えー!私だってできるよ!」
「じゃアイリー。こんなことできるかしら?目を瞑って3秒数えてみて?」
「???いーち、にー、さーん!」
「どうだ〜」
「え!?汚れてたお皿、全部きれいになっちゃった!ね!ね!どうやったの!?」
「ふふっ、アイリーがもう少し大人になったら教えてあげるわ」
「えー!!ママのいじわるー!でも、ほんとにすごいね!」
「いつかアイリーにも使えると思うわ」
「うん!」
そんな中、父親の元に訪ねる人がいた。
「お久しぶりです!」
「おー、良くきたな!◇♪☆◎君!」
「あ!◇♪☆◎兄だ!」
「おぉ、元気にしてたか?アイリー」
「うん!元気だよ!その被り物取らないの?」
「君のお父さんと少し話ししたらすぐ行かなきゃだから」
「えー、遊んでってくれないの?」
「ごめんよアイリー、またいつか来るから」
「絶対だよ?◇♪☆◎兄!」
しかし、穏やかな生活は、そう長くは続かなかった。
アイリーが両親の帰りを1人で待っていたある日。
きゃゃゃあああああーーー!!!!!
騒がしさとともに金切声が響いた。
不安になったアイリーは外の様子を見ようと戸に手をかける。
突然のことで、何が起こったか分からない。
身体中が痛い。
いつの間にか外にいた。
爆発に巻き込まれ外まで飛ばされていたらしい。
幸いにも意識があった。
見渡してそこに映る状況に目を疑った。
危険なことは分かっていた。
しかし、父と母を探すアイリーにはモンスターの姿は映っていなかった。
周りでは次々に村の人がモンスターによって殺されていく。それにすら目もくれずアイリーは両親を探して必死に歩く。
思いの外、早く見つかった。
見るも無惨な姿で。
意識が薄れていく。
そして、あの声が聞こえる。
ーーー目を覚ますと見慣れた天井。
横にはクレアが不安そうな顔で見つめていた。
(…………ギル兄)
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