異世界二日目の朝
8話投稿です。
仕事の合間時間が出来たのでちょびっと更新になります。
――翌朝。
俺は窓から差し込む柔らかな光で目を覚ました。
部屋を見渡すと木造の部屋に朝の陽光が差し込んでおり、ちょっとした絵のようになっている。
そんなことを考えながら伸びをすると、身体から仄かな疲労感を感じる。どうやら昨日ガンバりすぎてしまったせいらしく、身体の節々がちょっと痛い。
が、今日の魔物狩りに影響するレベルではなさそうなので一先ずほっとする。
窓の外に目をやると、外は快晴だった。
爽やかな風が入ってきていてとても気持ちがいい。
雨でも降ったりしようものなら狩りにならないだろうから、晴れてくれて何よりだ。
やはり雨の日は冒険者は休業日になるのだろうか。
そんなことを考えつつアリシアを見ると、まだ小さな寝息を立てて眠っていた。
昨日あれだけやればそりゃあ疲れて朝早くは起きれないわな。
まだ早い時間なので、無理に起こさず寝かせておくことにする。
改めてこうして見るとやっぱりアリシアは綺麗だな。
淡く金色に輝く髪、白く透き通るような肌。
掛け布団から細く美しい太ももがはみ出し、寝巻きが少しだけ肌蹴ている。
シンプルにいって「エロい」。
そんなアリシアを横目に、俺はようやく硬く冷たい『床』から起き上がった。
――。
「どうしたのよリョータ。ちょっと元気ないじゃない。」
それから約1時間後、ようやく起きてきたアリシアを共に朝ごはんを食べている。
「どうしたもこうしたもあるか!バイトをガンバりすぎて身体の節々が痛いってのになんで俺だけ床で寝なきゃいけないんだよ!」
「しょーがないでしょ!私だって昨日あれだけウエイトレスやって疲れてたんだもの、ベッドで寝るわよ!まさかリョータ、会って間もない私と一緒に寝るつもりだったんじゃないでしょうね!?」
そういって両手で胸を庇う動作をする。
「変な言い方すんじゃねぇよ!俺だって疲れたんだから端でもいいからベッドで寝たいと思うのは当たり前だろ!」
すみません。正直、ちょっと期待してました。
そりゃそうだろ!男女一部屋でベッドがひとつだぞ?
世界を救うっていう高尚な目標を掲げて力を合わせる二人。
しかも女神はとびっきりの美人ときた。
ちょっとくらい良い雰囲気になって、そういう感じの展開になったっていいじゃないですか…。
「嫌よ。諦めなさい。」
「理不尽過ぎる…。女神様なんだから少しくらい『お慈悲』をくれよ…。」
「しょうがないわね…。ほら、これあげるわよ。」
そういって女神は自分の朝食のサラダからトマトを寄越した。
「お前それ嫌いなもの俺に押し付けてるだけじゃねぇか!」
「…バレた?」
アリシアはチロっと舌を出した。
呆れた俺がトマトを口に放りこんでいると、ドアをノックする音が響いた。
「はーい。どなたですか?」
「俺だ。朝からスマン、今ちょっといいか?」
返事をすると店主のガンドさんのようだ。
俺は部屋のドアを開けた。
王道の主人公床で寝かされパターンでした。
小説書いたらこのシーンを書くのが小さな夢だったので!
話が進んで仲良くなっていけば違うパターンが出てくる…かも…?
2017/06/02 閲覧者が200人、総閲覧数が430を突破しました。
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