繋いで繋いで最後は壊す
どうも、最近テストの点数が2点だったので留年が確実になりつつある赤鳥です。
今回も文章力はかなり酷いです。
ベインは大魔術の研究の為に予備の血の小瓶が並べられた棚を見たとき、ある異変に気づいた。明らかに小瓶の数が少ないのである。血魔術において血は必需品のため血の管理も怠った事は一度もない。
しかし、明らかに小瓶の数が減っていた。まだ、二個三個ならば
弟子が持っていった事も考えれたが数十本紛失している。もしかすると弟子が研究中に大怪我をしたかもしれない。
最近の弟子は研究に夢中になりすぎて貧血になることが多かったが、怪我をしたことは一度も無かった。しかし、減った小瓶の量を考えると輸血の為に使ったにしては量が多すぎる。
心配になったベインはノックもせずに弟子に研究室に入ってしまった。そこでベインは頭を抱えたくなるような光景が広がっていた。大量の毛布のしたから謎の赤色の触手が伸びて魔術の研究を行っていたのだ。
ベインはすぐに毛布の山を掴むと手当たり次第に剥ぎ取った。すると寝間着姿の弟子が魔導書片手にソファーの上で惰眠を貪っていた。
「師匠、女性の部屋に入るときはノックをするのが常識ですよ」
「禁忌魔術を怠惰の為に利用するお前に常識を説かれるつもりはない」
その後小一時間ほど僕はベインの師匠の説教を受けた。
その後、僕は先日完成した血魔術の新たな使い方をお披露目することにした。もちろん触手を使って即席のステージも作った。やはり発表等を行うのならばステージの上で行うが常識だ。
因みにベインはソファーに大人しく座って研究発表を聞いている。
「それでは師匠。これから僕が新たに考えた血魔術の使い方をご説明させていただきます」
「ちょっと待て、それは魔法では無いのか?」
「無論魔法ではありませんよ。今回は血を一切消費しませんからね。先程ステージを作ったこの触手だって一滴も血を消費していませんよ」
「それではどうやって触手を操っている。血魔術は血を捧げない限り魔法の行使は不可能だぞ」
どうやらベインは物分かりが悪いらしい。僕は一度も新たな魔法を作り上げたとは言っていない。今回僕は一切魔術の研究をしていない。血魔術の新たな使い方を研究していた。
「だから魔法ではありませんよ。血魔術の使い方です」
「使い方?いったい何を言いたいんだ...」
「血魔術は本来血を捧げ魔法を行使する魔術です。しかし、それ以外の事も出来たんですよ。それが血を操る事です。血魔術で印章を作る様に僕は血魔術で触手を作り上げたんです。勿論触手自体が血液ですから血は一切消費していませんよ。使用はしましたけど。てっ、師匠、聞いてますか?」
いつの間にかベインが呆然としていた。全くこの人は失礼な人だ。僕の最高傑作を聞いても驚かないなんて。かなりの自信作なので少しは反応して欲しいのだが。
「お前凄いな...」
「へ、師匠今なんて言いましたか?」
「素直にお前を称賛したんだよ。まさか血魔術がジギルの作成以外に使い道があったとはな。やっぱりお前は凄いな」
「師匠って素直に人を誉めたり称えたり出来るんですね」
「お前は今まで俺をどう思っていたんだよ。ところで血を操ると、言っていたが触手の生成以外に何が出来るんだ」
やはり今後はベインに研究発表をするのは止そう。この人はどうして触手以外に使い道があると分かったのだろう。普通聞かないだろ。この後他の使い方を披露してベインを驚かす計画が台無しになってしまった。
「まず一つ目が結合です。取り合えず説明するより見てもらった方が分かりやすくので実践しますね」
僕は予め用意しておいた普通の鉄の剣を取り出すと全身の血液を剣に集中させると呪いと血液を流し込み剣と同調させた。
すると鉄の剣は禍々しいオーラを放ちながら紅く変色し、刀身もバキバキと音を立てながら変形してあっという間に鉄の剣から血の長剣に姿を変えた。
「なんだそれは?呪いと剣が一体化しているぞ」
「よく分かりますね。これは結合という僕が考えた血魔術です。簡単に言えば剣に呪いと血を結合させて強引に呪いの剣を作り上げるやり方です」
「もしかして肉体にも結合出来るのか?」
決めた、二度とベインの前で研究発表をしない事にしよう。この人が居ればどんなに素晴らしい研究発表会も台無しになる。どうして分かるんだ。折角僕が肉体の結合で驚かせようと思っていたのに。
「勿論出来ますよ。こちらも外見に変化が生じますが」
僕はテンションを落として答えると、全身と髪に呪いを流した。すると自然に体内の血液が呪いと混ざり肉体の結合が完了した。外見の変化は先程の剣の様に大きな変化は無いが身体中に何本か紅い線が浮き出てきた。因みに髪は白色から赤色に変色した。
「肉体に結合させると単純に身体能力が向上します。因みに髪は触手の様に動かす事も出来ますよ。こちらの方が精度は上ですが」
何かベインのお陰でイライラしていたので、持っていた長剣をベイン向けて投げ付けた。すると驚いた事にベインは右手のみを結合させる僕が投げた剣を軽々と受け止めた。
何だろう、自分が一心不乱に研究した技術をこんなに簡単に真似されると、まるで盗作されたような不快な感覚に陥る。何でこうも簡単に真似出来るのだろうか?お陰でイライラは解消されることは無かった。
「まさか血を捧げる時に生じる自然的な呪いを応用するとはな。ところでお前そんなに血液使って大丈夫なのか?」
「安心来て下さい。肉体の結合には殆ど血液を消費しませんし、剣の結合時に使用した血液は棚から盗んできた小瓶の血を使っていますから」
「お前はよく本人の前で盗んできたとか言えるな。お前のお陰で血の残量が底をつきかけているんだぞ」
「ところで師匠。その剣、早く返してくれませんか?」
「分かったよ、返せばいいんだろ。ところで何処でこの剣、何処で手に...」
ベインが剣の入手経路について聞こうとすると、突如空中を舞っていた剣が爆発四散した。しかも砕けた剣の破片は液体の様に膨張して杭の程の大きさになって辺り一面に突き刺さった。
その内一本の破片はベインの頬を掠めた。惜しいな、もう少しで当たっていたのに。因みに僕の頭部にも一本剣の破片が飛んできたが髪を結合させていたため刺さる心配は無かった。
何で僕ばかり貧乏クジを引くのだろう。髪を結合させていなかったら即死だったぞ。
「いえーい、ドッキリ大成功...」
「そんな低いテンションで言うな。騙された方のテンションも下がる」
「これが僕が考えた高火力の血魔術です。破壊と言う技術で結合させた物体を破壊して血を膨張させる事が出来ます。しかし、一度使うと結合に使ったに血液は消費してしまうので燃費が悪いのが欠点なんですよね。火力だけでは文句無しの性能なんですが」
「さっきの剣の結合に何リットルの血液を使ったんだ?」
「約二リットル程度ですね」
「ならばその破壊は却下だ。燃費が悪い過ぎて実用的では無い」
「別に良いじゃないですか。血なんてまた集まりますよ。まあ、血の小瓶を持ち歩く必要がありますが」
「お前一日に捕虜から幾ら血液が集まると思っている。たった十リットルだ。少しは血の希少性を理解しろ」
「やっぱり師匠ってケチですね。守血奴の名は衰えませんね」
「兎に角、お前は当分血の保管棚に近づくな」
血の浪費を理由に僕は一ヶ月程、血魔術の研究を禁止された。お陰で殆ど寝るだけのニート生活が続いた。正直、血魔術の研究以外にやることが無かった。
そして地獄の一ヶ月のニート生活も終わりを告げて僕はようやく血魔術の研究を再開出来た。ふと、血の希少価値を無す、という考えが頭を過り次の研究のテーマが決まった。。久しぶりに祭壇の前に立つと僕の研究が始まった。




