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禁忌魔術師の後継者  作者: 赤鳥 異常
無知の血魔術師 ウィザー
1/12

プロローグ

誤字脱字があれば報告して下さい

剣と魔法のある世界である世界を脅かす事件があった。

ある一人の魔術師がたった一人で一つの魔術を完成させたのだ。

しかも、彼は魔力を一切待ってない村人だった。

この異例の事件により、その村人、ベインは有名になった。

血魔術ブラットマジック、それがベインが作った魔術だった。

自分の血を捧げることにより魔力を精製して魔法を放つ、そのため自分の魔力を消費する必要がなく誰でも使う事ができた。

しかし、誰も血魔術師になろうとはしなかった。

自分の血を捧げる行為を恐れたからだ。

そのためベインはたった一人で血魔術の研究が行われた。

そして研究が始まってから三年の歳月がたった。

その頃ある事件が起こった。

多くの魔術師が行方不明になったのだ。

しかも、いなくなった魔術師は回復などの支援を担当する聖魔術師に片寄っていた。

魔術師が貴重なこの世界では見過ごせない事件だったため国を挙げて総出で調査した。

その結果ベインの住んでいる村に行方不明になった魔術師は滞在していたことがわかったためベインの家を調査することにした。


村から少しはさきにポツンと建っているボロボロ家の前多くの人騎士が立っていた。

そしてその先頭には一人の男性と二人の少女が立っていた。

一人は鋼鉄の鎧をきて今回のため編成された討伐部隊の隊長だった。

少女の方は一人は黒のローブを着て手には杖が持たれていて宮廷魔術師だった。

もう一人は身長は魔術師の肩程しかない子供だった。


「フランさん。本当にこのような子供を連れていくつもりですか?」


隊長の青年は魔術師の横に立つ少女を指して叫んだ。


「何か問題でもありますかザックさん。彼女はこう見えても一流の魔術師です」


「しかし、たかが一人の魔術師に我々だけで十分です」


「血魔術ついて何処まで研究が進んでいるが定かではありません。その為念のためです」


フランがこれ以上譲る気配がないためザックも諦めて始める事にした。


「始めろ!」


ザックの命令で騎士達が一斉に進入した。


「地下があるとはね」


ザック達は松明に照らされたトンネルを歩いていた。

随分歩いているとトンネルの先には固く閉ざされた鉄の扉があった。


「どうやらこの先のようだ」


「フレイムランス」


急に五本の火のランスが現れ扉を破壊した。


「なにをする。急に危ないではないか」


「別いいじゃない。それより見なさい。想像以上に酷いわよ」


目の前にある光景に誰もが絶句した。

目の前には大量檻に魔術師が拘束されており体のそこらじゅうにナイフが刺され出血した血は奥の祭壇に集まっていた。

この光景に全員言葉を失った。

するとそこに一人の少年が姿を現した。

少年のローブは継ぎ接ぎだらけで血により真っ赤に染められていた。


「どうしたんですか?こんな大勢で」


「ベイン・ブラッド。貴様を禁固魔術研究の疑いで連行する。

捕らえろ!」


ザックは声を荒げて命令した。

すると騎士達は剣を抜くと一斉にベインに切りかかった。

しかし、そこでベインは思わぬ行動をとった。

ベインは魔術師のため魔術で戦うと思っていたがベインは右手にナイフを持ち左手にダガー持った。

ベインは騎士の上段の攻撃をナイフで易々と防ぐと左手のダガーを相手の胸に突きつけた。

本来なら体を守るはずだつた鎧は簡単に壊れダガーは深く突き刺さった。

その時目を疑う現象が起こった。

ダガーを突き刺された騎士の体は急に膨張すると急に破裂した。


「わざわざ新しい魔法の実験台になってくれて有難うございます。

しかし、弱すぎて参考なりませんけどね」


ベインはそう言って死んだ騎士の死体を嘲笑った。


「奴を近づかせるな。遠距離攻撃で倒せ」


急には弓に持ち変えて矢を放とうとしたが、それよりも速くベインはナイフとダガーを投げつけた。

すると、前の騎士と同様に膨張して破裂した。


「そうだ、折角だから取って置きのを見せましょう」


ベインは何か思い付くと一枚の石板を取り出した。


「地の印章(シギル)。ストーンスパイク」


すると地面から石の槍が飛び出し騎士達を貫いた。


「まさか今のブラッドマジックがここまで進化していたとはね」


フランは咄嗟に防御壁を張ったため生き残ったが威力が余りにも強かっため右腕を持っていかれた。


「フレイムランス」


「虚無の印章(シギル)。ボイドマジック」


フランが放ったフレイムランスはベインに届く事なく消え去った。

その時後ろからザックが切りかかった。

それがフランとザックの作戦だった。

フランがベインと戦っている内にザックが後ろから隙をつく。

完全に死角からの攻撃かと思われたがそんな期待をベインは簡単に打ち砕いた。

ベインの右手にはいつの間にか深紅の剣が握られておりザックの体を貫通していた。

そしてザックの体は深紅の結晶となり砕け散った。


「なんだ、もう終わりですか」


騎士達が全滅するとベインつまらないという顔をして呟いた。

しかし、その時ベインは無傷のまま立っている少女に気づいた。


「こんなところにどうして子供が?」

「君がベインって人?」


この残酷な光景を見ても少女は何も思っていないかのようにベインに質問してきた。


「そうだけど...」


「そっか。じゃあ殺さなきゃ!」


少女はそう呟くと急に彼女の足元に光輝く魔方陣が現れた。

その魔方陣を見てベインは少女が何者か気づいた。

適正の人間が非常に少なく全滅したとまでいわれた希少魔術師。


「まさか召喚師!」


「おいで。禍津空弧」


少女の声と共に魔方陣から漆黒の九尾が姿を現した。



その後はとてもあっけなかった。

騎士達を全滅まで追い込んだベインだったが、召喚師の対策などしておらず、また少女の召喚した九尾の強さが想定外だった。

そのためベインはあっけなく九尾に食いちぎられた。


「まさか召喚師が討伐隊の中にいたとはな」


「あ、まだ生きてたんだ」


少女は死に行くベインをしゃがんで見届けていた。


「ナゴ。撤収するぞ」


「え、もう終わりなの?」


「後始末は他の奴がやってくれる」


ナゴと呼ばれた少女は、つまらないという顔をしてその場を去ろうとした時ベインがナゴに話しかけてきた。


「安心しろ、まだ終わらない。俺が死んだってブラッドマジックが無くなる訳ではない」


「違うなベイン。ブラッドマジックは禁忌魔術に設定された。つまり、ブラットマジックはもう終わりだ」



その後ベインに捕らわれていた魔術師達は全員無事救助され事件は無事解決された。

ブラットマジックに関する魔術道具はすべて破棄されブラッドマジックは終わったかと思われた。

しかし、あることに気づいてなかった。

ブラッドマジックの魔導書が発見されてないことを。

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