表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

エピローグ

 三年が、過ぎ宇都宮と俺は同じ家に住むようになっていた。半年後には子供が生まれる。

 俺は今でもあの男が自分の想像の産物でないかと疑うことがある。そして、甲龍も…。

 だが、失われた左手首を見れば、嫌でもそれが現実だったことが実感される。

 この世界に甲龍が残した爪痕はあまりにも深く、大きい。そして、俺を含めた多くの人の中にも…。

 ふと目を山並みに向けると、何かが飛んでいた。

 心臓に杭を打ち込まれたような衝撃を感じて、目を凝らす。

「あれは…」

 甲龍であった。

 凶暴な方の甲龍ではない。初めて見た甲龍と同じタイプの甲龍である。人を襲うことのない甲龍。

 その甲龍は傷ついていた。体のあちこちに傷を負い、羽の動きもどこかおかしい。

 俺はその姿を捉えた視界が曇っていくのを止めることができなかった。それでも目の中に溜まった涙は零れ落ちることはない。甲龍に焦点を合わすのを妨げるかのように、目の表面に波打っている。

 すごく懐かしい人に出会ったような感情と、全身を締め付けるような不安が混在していた。

 甲龍の姿が見えなくなった時、俺はその甲龍を狩るために再び歩き出していた。

 人類を窮地に追い込む可能性は、摘まなければならない。

 それが人間のエゴと言われようとも…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ