これは いじめで人を死に追いやった少女の話。これは いじめられ、死んだ少女の話。
これは いじめで人を死に追いやった少女の話
これは いじめられ、死んだ少女の話
少女は、理解力が高く、人の気持ちを考えることができる子だった。
大人はいつも言う。
「健康に育ってね」「笑顔が素敵ね」「とても賢いね」
これは、私がそうであると同時に、そうであって欲しいと願われていることをよく理解していた。
大好きな人が嬉しそうだと、私も嬉しかった。
だから、そうであろうと努力した。
私自身は特別活発なタイプではなかったが、望まれたから、活発であろうとした。
先生も両親もみんな「いい子」と言ってくれた。嬉しかった。
たくさん体を使うのは疲れるけれど、頑張った。
授業で手を上げるのは緊張するし、
間違えたらどうしよう。周りにはどんなふうに見えているだろう。と
不安だったけれど、そうすることを望まれたから、頑張った。
そうして私は、元気で活発で友達もいて、努力のできる、人の気持ちを考え期待に応えられる
そういう人に、頑張ってなった。
少女は、理解力が特別高くはなかった。
人の気持ちを理解しても、それに応えようとはしなかった。
自分が一番で、自分の望むことと周囲の望むことに差があった。
大人の言う「いい子」の枠に、自分が当てはまっていないのを感じていた。
大好きな大人たちが、笑顔の裏で失望しているのを感じていた。
私は苦しかった。自分の気持ちを理解して欲しかった。
でも、どうせ理解されないのだからと話さなかった。
先生も両親もみんな「いい子」と言ってくれた。
嘘だとわかっていた。
人の期待に応えるのは疲れる。だから、自分の思うままにした。
そうして私は、自分勝手で言うことを聞かない、友達の少ない、努力をせず、人の気持ちを考えない
そういう人に、なった。
二人の少女は出会った。
一方は、努力家だった。
一方は、怠惰だった。
努力家は、怠惰を理解しなかった。ただ、努力家は怠惰の気持ちに寄り添った。
怠惰は、努力家を理解しなかった。努力家が自分の評価を下げる要因になっていることを恨んだ。
努力家は、何度か怠惰にアプローチをした後、怠惰が自分を疎んでいることを理解した。
努力家は望まれないから、怠惰と話すのをやめた。
すると、努力家の周りも、同じようになっていった。
怠惰は初めてだった。今まで、失望はされても、手は離されなかった。
初めて自分は見放された。
そこで怠惰は、自分の人生を振り返った。
考えれば、楽しい人生ではなかった。
この先期待に応えたいとも思わない。じゃあ、ここでもう終わってもいいのかもしれない。
怠惰は遺書を残した。努力家が無視をしたことがきっかけだと。
努力家の少女は、犯人と呼ばれた。




