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特訓

どうやら津賀さんは筋肉フェチなようだ。

だったら野球部のマネージャーじゃなくてボディビル部とかに行ったほうが良い気がする。

うちの学校にはそんな部活はないけど・・・。


そんなことより部員8人、女子マネージャー4人、女子監督1

男子8人、女子5人。

多すぎる、女子が多すぎる。

これは男子高校生には刺激が強すぎる。


刺激が強いので無心に帰るために野球に専念する。

竜ケ崎君の投球練習を開始する。

相変わらず変なフォームだけど・・・そこからの豪速球!!!

・・・がキャッチャーミットに来ない。


ゴキン!!バタッ!


竜ケ崎君が倒れている。

「竜ケ崎君!!!」

マウンドに駆け寄る。

竜ケ崎君の股間にボールがめり込んでいる。

なんでこんなことに・・・。

あまりの悲劇に声も出ない。

「大丈夫?」

「おいおいどうしたどうした?」

女子マネたちが集まってきたがとても見せられるものではない。

「来るな!!」

女子マネたちを静止し僕と柿崎で保健室へ運んだ。


竜ヶ崎君をそっと保健室のベッドに寝かせる。

股間を再確認する。

ボールが股間にめり込んだままだ。

とにかく機関からボールをはがさなければ・・・。

「柿崎!、」

「いっ嫌だ!」

「嫌じゃない!俺だって嫌なんだ!主将の責任を果たせ!」

「ジャンケンだせめてジャンケンだ」

「仕方がない3回勝負で俺の1勝からだ」

「なんでだよ」

「部員を守るのは主将の仕事だ当然だろ?」

「ぐっ仕方がない」

「じゃーんけん」

パー、チョキ

主将の1勝。

くそっこれで1勝1敗。

次こそ!

「じゃーんけん」

チョキ、グー

「ぐぅわっ!!」

屈辱、連敗。

「よーしっボールとれよ!」

ちくしょう柿崎のくせに調子に乗りやがって!

仕方なくボールを取ろうと竜ヶ崎を見ると意識が回復し自分でボールを股間から外していた。

・・・助かった。

危機は去った。

「何があったんだ竜ヶ崎君?」

・・・・。

竜ヶ崎君がしばらく考え込んでから話し始めた。

「・・・集中出来ないんだ・・・」

「集中?」

「そうだ超能力を正確に使うための集中力が全然なんだ」

「まて!超能力ってなんだ?」

柿崎が話に割って入ってきたが説明するのが面倒くさいので手刀をくらわして気絶させておいた。

さあこれで話に集中できる。

「なんで集中できない」

「わかってるだろ!!」

「わからん」

「女子だよ!!女子!!あんなに女子がいたら気になってしょうがないんだ!!」

「わかる!それはわかる。急に女子が増えすぎて心が追い付かない。それは俺もだ」

「もう無理だ・・・野球できない・・・」

「あきらめるな!慣れるしかない。慣れるんだ。その為に特訓だ」

「特訓って・・・」


竜ケ崎君を女性に慣らしていくしかない。

まずは初心者コースからだ。

学校の近くの川崎商店へ行く。

昔からある古くてぼろいちっちゃな個人商店の店だ。

「さあ竜ケ崎君レジの女性に話しかけてくるんだ」

「えぇ!いきなり?無理!」

「大丈夫あくまで初心者コース行ってみればわかる余裕だ」

「本当に?」

疑いながらも竜ケ崎君は店の中に入っていく。

さすがに初心者コースは余裕でクリアしてくるはずだ。

なんせこの店のレジは80才を過ぎたであろう、おばあさんがレジを担当している。

しばらくして顔を真っ赤にしてモジモジしながら店から出てくる竜ケ崎君。

どうした80過ぎでもそんなか?

驚き店の中を見る。

!!!

違う!!

いつものおばあさんではない。

明らかに露出多めのきれいなお姉さんがレジにいる。

あれを近くで見てきたのか?

ずるいぞ竜ケ崎君!

顔を真っ赤にしている竜ケ崎君を置いて店の中に入っていく。

違う店に入った瞬間から違う!

においが違う。

まっまずいぞ。

女子のにおいがする。

この狭い空間で女子のにおい。

いってしまいそうだ。

呼吸を止め缶コーヒーを取りレジに向かう。

レジでお会計を済ませ2ラリーぐらいの会話をすれば任務完了だ。

近づいていく。

においだけじゃない。

資格からの刺激も強い。

だっダメだ!

刺激が強すぎる。

急いで缶コーヒーを戻し店から出る。

ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ

ダメだ興奮が止まらない。

「竜ヶ崎君・・・入る店を間違ったようだ。ここは上級者コースだ。他へ行こう」


川崎商店は僕らには刺激が強すぎた。

しばらく行かないうちにあんなことになっていようとは・・・おそるべし川崎商店。

いつか絶対に攻略してみせる。

こうなったら仕方がない。

この先にあるコンビニに行く。

この時間、あそこならリハビリに程よい感じのおばさんがレジを担当していたはずだ。

セゴドンイレブン、西郷隆盛をイメージしたキャラクターが店の看板になっているマイナーコンビニだ。

いつか、このコンビニは大手に訴えられるんじゃないかと思っている。

さて店の中を外からうかがう。

いきなり店に入ると危険だということはわかった。

さっきのような過ちは犯さない。

いる・・・店員は2人・・・ちょうどいいちょうどいい感じのおばさんだ。

「竜ケ崎君!」

「行ってくるよ」

決意を固めた竜ケ崎君がコンビニへ入っていく。

商品を手に取りレジに向かう竜ケ崎君。

「レジ変わります」

レジの女性が入れ替わった。

どんな奴だ?

うわっ!!

まっまぶしい!!

可愛すぎてまぶしい。

「ダメだ!!戻ってこい!!」

僕の声は竜ケ崎君には届かない。

こっこのままでは竜ケ崎君が危ない。

刺激が強すぎる!

走って追いかけコンビニの中に入る。

普通に店員をやりとをして買い物をしている。

どっどういう事だ・・・?

「竜ケ崎君大丈夫なのか?」

「うん、だって普通に買い物するだけだし超能力使わないし」

・・・確かに・・・。


こうなったら仕方がない。

女子の刺激が強いエリアに連れていくしかない。

歩くこと15分。

目の前に校門があり『桜本院女子高等学校』と書かれている。

そう!ここは女子高、もうじき一斉に生徒たちが出てくる時間だ。

鐘の音とともに一斉に女子たちが出てくる。

続々出てくる。

あっという間に付近は女子だらけになる。

もうどこに視線を向けていいのかわからない。

どこを見ても刺激的だ。

竜ケ崎君この状況に耐えられるのか?

竜傘君を見るとそこには誰もいなかった。

逃げ出していた。

竜ケ崎君はこの状況に耐えられずに逃げ出していた。

1人取り残された。

急に不安になる。

女子が多すぎる。

女子圧が高い。

圧の強さに耐えられなくなり走って逃げた。

「ずっずるいよ。なんで先に逃げたんだよ」

「ごめん女子圧が高すぎて超能力が暴走しそうだったから・・・」

「野球ボールにしか影響ないんだから暴走しても問題ないよね?」

「・・・たしかに・・・でも暴走しないほうが良くない?」

まあ・・・まあそうだけど・・・。





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