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新たな能力

試合には負けた。

でも課題は見えた。

ここのスキルアップ以上に大事な課題が・・・。

それは部員募集だ。

9人ギリギリでは無理がある事はよくわかった。

とにかく部員を増やさないと始まらない。

うまいとか下手とかはそのあとだ。


まずは監督に話をする。

「監督!部員募集しましょう!」

監督が僕の首筋をなでながら答える。

「えー?いるー?しょうがないなぁ私好みのかわいらしい子をいれてね」

監督のせいで今日も僕の女子が満タンです。

でも監督好みのかわいい子は反対です。

僕だけの監督でいてほしいから!


こうして部員を大々的に募集する事になった。


野球しようぜ!

坊主にしなくていいから野球しようぜ!

求む部員!!

急募!!


みたいなポスターを作り貼り出した。

これで部員が増えるといいんだけど。


翌日

「ねぇこのポスター何?これどういう事?坊主にしなくていい?そんなの野球部じゃないわ」

出た出た絶対に姉川さんからのクレームはあると思ったけど思った以上に早く気づかれた。

「ここよ!ここ!ここは消しなさいよ」

廊下に貼ったポスターを指差しながら文句を言う。

でも僕ももう髪の毛伸ばし始めてるしなんせ竜ケ崎君の問題もある。

すぐに躊躇なく坊主にするとはいえ。

「何言ってるのよ。むしろ坊主なんて禁止よ。禁止ってポスターにも書くべきだわ」

あぁさらに話をややこしくするやつが来た。

「佐々原さんここはちょっと・・・」

「何がちょっとよ今日こそこの変な趣味の女にわからせてやるのよ」

「変とは何よ!坊主の美しさもわからないような奴が何言っているのよ」

あぁまた始まった。

坊主論争・・・こんなことをしている場合じゃないんだけど。

「あの・・・坊主か坊主じゃないか以前に人が来ないことにはどうにもならないので・・・坊主かどうかはその後にしない・・・?」

「新澤!!坊主の美しさがわからないあなたが何言ってるの?」

姉川さんにすごく詰め寄られる。

「坊主の良さなんかないわよ。新澤君!なんで坊主禁止にしないの!」

佐々原さんも詰め寄ってくる。

2人に挟まれぐいぐい詰められる。

2人の顔は僕にくっつきそうだ。

そしてちょっと胸が当たったりしている。

もうこの状態では坊主がどうとか全く話が入ってこない。

ヤバイやばすぎる。

ただでさえ最近女子がいっぱいになりがちなのに急激に僕の中の女子があふれこぼれ落ちる。

限界だもう限界だ。

うぉぉぉお!!!

全力で走り去った。

走ってグランドまで逃げた。


はあはあはあはあ・・・息が切れる。

これは女子が溢れたからではない。

走ったからだ・・・多分。


「あの・・野球部入りたいんですけど」

早速入部希望!

歓迎するよ!!

目の前には女子がいた。

入部・・・?

「野球部のマネージャーやりたいんですけど?」

マネージャー?募集はしていないんだけど・・・かわいい。

可愛すぎる。

肉付きの良い身体、セミロングの髪、そして何より顔が可愛い。

可愛いが止まらない。

ルッキズムの時代だと言われようとも可愛いものは可愛い。

可愛いがとてつもなく止まらない。

それは間違いない。

「じゃあ今日からお願いします」

勝手に決めた。

だって顔が好みだから!!!

長名瀬香菜ながなせかなです。よろしくお願いします」

「いいわね!」

監督だ。

「いいわね。いいわマネージャー部員たちと一緒に汗をかくといいわ」

「はい!お願いします」

「ふーん・・・」

監督が長名瀬さんに近づいていく。

「長名瀬さん・・・あなたすでにいい汗かいているわね」

監督が長名瀬さんの顔の汗を指ですくう。

指についた汗をなめながら監督がほほ笑む。

「素敵だわ、素敵な汗だわ」

「えぇ?!」

女子同士のからみもちょっと興奮する。

戸惑う長名瀬さんの表情も良い。

「はっ走ってきます」

無性に走りたくなったので走った。


ランニングから帰ってくると長名瀬さんがバットを運んでいた。


転んだ。

バットを集める。

落とす。

また転んだ。


そういう感じか・・・ドジっ娘的な感じ・・・悪くない。

ん?今落としたバットを拾う瞬間違和感を感じた。

何かが変。

そうだバットを地面から拾う時ちょっとバットが浮いてる。

なんか長名瀬さんに吸い寄せられるように・・・っていうか完全にバットが宙に浮いている。

「あの長名瀬さん・・・それ・・・」

「あっ見ちゃった?今の見ちゃった?」

「えっええ・・・見ちゃいました」

長名瀬さんが急に僕の手を握る。

「秘密ね。秘密にしておいて!誰にも!」

手をぎゅっと握りながら顔を近づけてくる。

「ねっ?」

かわいい・・・♡かわいすぎる。

長名瀬さんダメだよ僕の中の女子溢れちゃうよ。

「ねっ?」

お願いのおかわり・・・たまんない。

ってそんな事をを考えている場合ではない。

「今のって?」

「超能力よ!」

「それはわかる」

「えーっなんでそんなリアクション薄いのぉ!超能力ですよぉ!」

すごく近づき迫ってくる。

もう超能力は2度目なので全然驚かない。

それよりも近いッス。

僕の女子をこれ以上貯めないで!

「それで何が出来るの?」

「私の能力はバットを動かす能力です。バット以外には何の反応もしません。野球限定です」

なんだろう。

なんか最近の超能力は野球が流行っているんだろうか?

しかしこれはこれで貴重な戦力。

「あっでも試合中に使ったりはしませんから安心してください。ズルは良くないですからね」

「ずるくない!!それも能力!!大谷翔平に恵まれた体形がある!僕にはない!その代わりの能力が超能力!それを使う!それは全力で野球をやるって事だとは思わない?」

「えっ?じゃあ新澤君も?超能力者?」

「ううん違うけど・・・チームとして全力!!マネージャーも全力!」

なんか前は卑怯だとか思った時もあったけどなんか1回頼ったらもうどうでもいいと言うかそれも才能理論は以外と合っている気がする気がしてきた。

だから長名瀬さんの才能も使う!

長名瀬さんは試合にでていないけど使う!

どんな手を使ってでも試合に勝ち甲子園に行くんだ!

そんな決意を新たにした。




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